第10章 機械設計の高度化 ★本講義の内容だけでは機械設計はできない? ★教科書や参考書の設計手順で設計ができるのか? 第10章 機械設計の高度化 ★本講義の内容だけでは機械設計はできない? ★教科書や参考書の設計手順で設計ができるのか? ★高度な機械設計を目指す!
10.1 機械の高性能化 ★機械の性能とは,機械の種類や用途によって様々!
10.1.1 性能評価 高性能化 性能評価 スターリングエンジンの性能評価
10.1.2 情報伝達 ★1つの機械を一人だけで設計することはほとんどない! ★設計者同士の情報伝達が重要! CADの利用 プレゼンテーション
10.1.3 設計の最適化 ★定量的で精度の高い解析が必要不可欠! 空力解析 構造解析 コンピュータを利用した高度な解析 どこまで最適化ができるのか? 設計者の判断が重要?
FMEA手法(Failure Mode and Effects Analysis) 10.1.4 信頼性の高い設計 機械製品を開発する場合, ★故障しにくい製品であること。 ★もし故障してもすぐに修理できる製品であること。 信頼性評価 FMEA手法(Failure Mode and Effects Analysis) 機械システムを構成する部品(または機器)に故障が発生した場合を想定し,その際,機械全体にどのような影響を与えるのかを表を使って解析する。 機械設計,生産コスト評価,品質管理に適用可能?
簡単なFMEA解析シートを作成してみる。 大型舶用スターリングエンジンのイメージ 簡単なFMEA解析シートを作成してみる。
大型舶用スターリングエンジンのFMEA解析シート
FMEA解析の影響度と発生頻度 影響度の点数 発生頻度の点数 故障等級=影響度×発生頻度 故障等級が高いほど,要注意! 例えば,30以上は設計見直し!
10.2 「やさしさ」のある機械設計 やさしさ やさしさ やさしさ やさしさ
10.2.1 使用者にやさしい機械の設計 (1) 機械の操作性 10.2.1 使用者にやさしい機械の設計 (1) 機械の操作性 ★使用者(消費者)の扱いやすさ! ★使用者が機械製品を間違いなく使用する! 操作のわかりやすさ! 操作のしやすさ!
(2) バリアフリー ★高齢者や障害者が機械を使う場合,邪魔になる様々なバリア(障壁)を取り除く! バリアフリー船のイメージ
(3) ユニバーサルデザイン バリアフリー 高齢者や障害者のバリア(障壁)を取り除く! ユニバーサルデザイン 全ての人(健常者を含む)が使いやすい機械! ★機械設計にユニバーサルデザインの考え方を取り入れていく!
10.2.2 環境にやさしい機械の設計 (1) 機械と環境 ★機械は地球環境を悪化させる? 10.2.2 環境にやさしい機械の設計 (1) 機械と環境 ★機械は地球環境を悪化させる? ★このような問題を解決するためにどのような方法があるのか?
(2) リサイクル設計 リサイクル 不要になった製品を新たに製作する製品の原料または部品として再利用する! 廃棄物(ゴミ)をできる限り少なくする機械設計!
★リサイクル設計の要点 樹脂部品の樹脂選択:一般に,樹脂材料は金属材料と比べて再利用が難しい。再利用が容易な樹脂材料を選択する。 分解性,取り外し性:製品の分解が容易な構造とする。 リサイクルのためのコスト・時間の低減:リサイクルのために多大なコストが必要であると,産業・事業として成り立たない。 資源消費量の削減:製品を完成させるまでに必要な資源消費量をできる限り少なくする。 廃棄物の削減:使用済みの製品から発生する廃棄物をできる限り少なくする機械設計が必要である。
(3) ライフサイクルアセスメント(LCA) 広範囲な環境への影響を評価 原料調達からリサイクルに至るまでの製品の流れを対象とした環境評価手法
10.3 もの作りのための機械設計 を目指して
10.3.1 考える機械設計 考えられるあらゆる方法(構造)を考える。 最初に思いついた方法がベストな方法とは限らない。 10.3.1 考える機械設計 考えられるあらゆる方法(構造)を考える。 最初に思いついた方法がベストな方法とは限らない。 ある程度の時間をかけて,しっかりと考える。 幅広い知識と興味を持つ。
10.3.2 迅速な設計 機械設計や機械製図はできる限り短時間で終了させる。 JISなどの規格部品を積極的に利用する。 10.3.2 迅速な設計 機械設計や機械製図はできる限り短時間で終了させる。 JISなどの規格部品を積極的に利用する。 CADをうまく利用する。 多くの知識と工学的な「勘」を養う。 フリーハンド CAD図面
10.3.3 手作り機械の勧め 実際の現場 設計→加工→実験・評価・・・の分業 手作り機械 設計からもの作りまで・・・ 10.3.3 手作り機械の勧め 実際の現場 設計→加工→実験・評価・・・の分業 手作り機械 設計からもの作りまで・・・ ★自らが考えた発想を「手作り」で製作することは,新たな発想を産む! ★その後の工学・工業技術の発展につながる!
本日の課題(アンケート) 今から配布するアンケートにお答えください。 【問1】機械への興味 【問2】機械に関する知識 【問3】本講義の進め方 【問4】今後の予定 【問5】その他