日本エヌ・ユー・エス㈱ 勝山一朗 katuyama@janus.co.jp 4. 海生生物対策技術の概要 日本エヌ・ユー・エス㈱ 勝山一朗 katuyama@janus.co.jp.

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日本エヌ・ユー・エス㈱ 勝山一朗 katuyama@janus.co.jp 4. 海生生物対策技術の概要 日本エヌ・ユー・エス㈱ 勝山一朗 katuyama@janus.co.jp

海生生物対策技術の概要 1.生物汚損は避けられない 2.海生生物対策の誕生 3.対策は物理的なものと化学的なものの二    大別、 特長を生かした組み合わせが肝要 4.生物現象をよく理解しよう、生物、水質も海域が違えば千差万別、対策はオーダーメイドで 5.汚損と対策の経済学を意識しよう 6.国際基準も参考に 7.日々の改善を積み重ね、効率的な対策を 構築したい

発電所でのトラブル発生件数 108の火力発電所の305ユニットに関するアンケート調査 発電所でのトラブル発生件数 108の火力発電所の305ユニットに関するアンケート調査 出典:火力発電所における海生生物対策実態調査報告書、平成15年、(社)火力原子力発電技術協会

防汚対策の実施状況 出典:火力発電所における海生生物対策実態調査報告書、平成15年、(社)火力原子力発電技術協会 4

(ボールの回収、流出が問題となっている) 防汚対策の特徴   方 法 対象箇所 化学物質   の 使用 メンテナンス    原 理  薬液注入 冷却水系 全体 + 電極の 交換 付着防止  防汚塗料 循環水管 水路 (水を抜けない箇所へは施工できない) + or - 再塗装  除貝装置 復水器 - 特に無し 除去  ボール   洗浄 復水器細管 (ボールの回収、流出が問題となっている) ボールの 追加 5

フジツボは固着、イガイは付着 フジツボは移動できない、イガイはできる 接着セメント 足糸 付着基盤 6

汚損と防汚の経済評価

発電所冷却水系の汚損と対策 障害の内容 復水能力低下への対策 関連する生物情報 生態防汚への反映 1.復水能力低下 1).取水量低下・停止  1).取水量低下・停止  ・取水口、水路、水管、スク  リー ンの断面積減少  ・取水口、水路、水管内面の抵抗増加  ・伝熱管(復水器細管)の腐食による漏水  ・ポンプ軸受けの詰まりによる故障  2).伝熱管の伝熱性能低下 2.汚損生物の除去と処理(費用) 3.ポンプ動力増加による費用増大 4.温排水のΔt上昇 5.周辺海域への化学的対策への影 響懸念 1.流入防止 ・スクリーン ・ストレーナー ・除貝装置 2.付着・着生防止 ・基盤構造の工夫 ・基盤材質への防汚素材の使用 ・基盤への防汚塗料の塗装 ・海水への化学物質処理 ・高流速での取水 3.成長抑制 4.除去 ・高圧ジェット ・洗浄ロボット ・逆洗 ・ボール洗浄 ・ブラシ打ち ・撥水性防汚塗料 ・付着生物の種類、出現時期、付着量他 ・設計への反映 ・処理や清掃時期の判断への反映 ・断面積減少や抵抗増加地の研鑽への反映 ・処理量の算出への反映 ・付着生物幼生等の付着行動と基盤との関係 ・構造、材質検討への反映 ・付着生物の付着・剥離と流速の関係 ・付着防止、剥離のための流速設定への反映 ・付着生物の剥離に関する関連情報 ・剥離方法への反映 ・付着生物への防汚用化学物質(塩素処理や防汚塗料)の効果および環境生物への影響 ・防汚用化学物質(塩素処理や防汚塗料)の使用方法等(種類、使用量、塗り替え時期等)への反映