施設入所者の地域移行について 施設入所者の状況について 資料2

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(1)1日当たり利用者数が、定員50人までの場合は当該定員の20%(①)を、 定員が50人を超える場合は当該定員から50を差し引いた員数の10%(②)を ①に加えた数を、それぞれ超過しているとき → 基本単位数の70%を算定 (2)過去3か月間の平均利用人員が、定員の105%を超過している場合 → 基本単位数の70%を算定.
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施設入所者の地域移行について 施設入所者の状況について 資料2 ○ 第4期障がい福祉計画における地域移行者数は613人(達成率:82.2%)であった。 ○ 入所者数が減少している中、区分6の入所者が増加しており(H26比:24.3%増)、       全体の96%が区分4以上、また87%が区分5以上の状況にある。 ○ グループホームへの地域移行の割合は減少傾向にある。 (参考)第5期障がい福祉計画における地域移行者数の目標値は535人(H28年度末の入所者4,911人の10.9%以上) (地域移行者数の推移)                        H26 H27 H28 H29 201人 151人 131人 130人 累積 352人 483人 613人 目標値(達成率) 746人(82.2%) 【府調査】 (H29年度末の地域移行者で地域相談支援サービスの利用者数)                        ・地域移行支援サービス 10人 ・地域定着支援サービス  2人  【府調査】

(地域移行後の生活の場の推移)                        201人 151人 131人 130人 【府調査】

(入所者の推移ー障がい支援区分別)                        5,109人 5,051人 4,999人 4,971人 4,914人 【国保連データ】

(入所者の推移ー年齢別)                        5,109人 5,051人 4,999人 4,971人 4,914人 【国保連データ】

グループホームの状況について ○ 1月あたりの利用者数は7,818人、事業所数は573と増加傾向にある。 ○ 利用者の障がい支援区分は平均3.92であり、近年は横ばいである。 ○ 50歳代以上の利用者の割合はやや増加傾向にある。 (参考)利用者の障がい支援区分ー全国3.2(平成28年12月国保連データ) (利用者数)                        区   分 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 見込量 7,298人 7,124人 7,709人 8,291人 実績値 6,297人 6,809人 7,294人 7,818人 【府調査】 (府内のグループホーム事業所数)                        H27.4.1 H28.4.1 H29.4.1 H30.4.1 事業所数 439 473 513 573 【府調査】

(グループホーム利用者ー障がい支援区分) (グループホーム利用者ー障がい支援区分)                        〈平均区分〉 5,907人 3.65 6,287人 3.71 6,811人 3.90 7,201人 3.96 3.92 【国保連データ】

(グループホーム利用者ー年齢別)                        5,907人 6,287人 6,811人 7,201人 7,922人 【国保連データ】

施設入所者の地域移行についてのヒアリング 〇関係機関へのヒアリング(6か所) ヒアリング期間:H30年12月~H31年2月 【施設関係】大阪知的障害者福祉協会障害者支援施設部会       大阪府社会福祉協議会成人施設部会身体障がい者療護施設連絡会       北摂杉の子会〈視察〉       ・萩の杜(障がい者支援施設)       ・レジデンスなさはら(グループホーム)  【相談関係】守口市障がい者自立支援協議会相談支援部会       摂津市障害者総合支援センター       大阪知的障害者福祉協会相談支援部会 〇市町村へのヒアリング(36市町村)ヒアリング期間:H30年5月~H30年8月 

ヒアリングで聴取した主な意見 ・現入所者の大半が重度化、高齢化している。地域移行は、知的障がい者の入所施設では施設職員からの働きか  け、身体障がい者の入所施設では入所者の希望で進められることが多い。【施設】 ・施設職員から家族等に地域移行を働きかけた際、「落ち着いて生活しているのに生活環境を変える必要がある  のか」「金銭的に負担が増えると困る」「グループホームで失敗した場合にどうなるのか」等の不安により反  対されることが多い。【施設】【相談】 ・知的障がい者の場合、支援環境が変わることへの入所者や家族等の不安が大きいため、地域移行先は施設と同  じ法人が運営するグループホームであることが多い。その場合、支援の引継ぎや体験等が法人内連携で進める  ことができるため、地域相談支援サービスを使う必要はない。【施設】 ・地域移行の希望先が施設から離れている場合は、施設では、地域のグループホームや日中活動の場の空き状況  等がわからないし、どこに相談したらよいのかもわからない。【施設】 ・施設職員が入所者・家族等に地域移行の説明や意識啓発を行うと、家族等から「施設から追い出すのか」等と  言われることが多いが、特定相談支援事業所等の第3者が説明することで理解が得られたこともあった。  【施設】 ・グループホームへ地域移行する場合、実際に移行する予定のグループホームを体験する機会はあるが、地域移  行後の生活をイメージするためにとりあえず1泊してみるといった体験の場はほとんどない。【施設】 ・市町村では、療育手帳や障がい支援区分の更新時に、本人・家族等または施設職員に地域移行の希望がないか  確認しているものの、地域移行に向けた具体的な取り組みはできていない。【市町村】 ・現入所者の大半が計画相談支援サービスを利用している。【施設】

ヒアリングで聴取した主な意見 ・最近の入所者の家族等に対しては、入所前に将来的に地域移行をすることを説明しているため理解を得やすい  が、以前からの入所者の家族等は、施設を「終の棲家」として認識していることも多いので、家族等の理解を  得るのは難しい。【施設】 ・地域移行可能な入所者から順次地域移行を進めている。現入所者が地域移行するとなると、行動障がいや医療  的ケアへの対応として専門的な支援や支援環境が必要であるが、現行のグループホームでは受け入れが難しい  のではないかと考えている。【施設】【相談】 ・高齢化に伴い、身体的な介護度(歩行困難や嚥下障がい等)の上昇や認知機能の低下等で高齢施設の方が適  している入所者もいるが、障がい者施設から高齢施設へ移るのは制度上難しい。【施設】 ・地域移行支援サービスは仕事量(施設職員や入所者との調整、グループホーム探し等)に報酬が見合ってい  ない。また、地域移行を進めるためには、入所者や施設職員との信頼関係の構築が必要だが、遠方の施設に  通う場合等、交通費の問題や時間の関係から定期的に通うのが難しい。【相談】 ・地域移行支援サービスは月2回の面接が必要であるが、地域移行を進めていく過程では、頻繁に会うことが必  要なタイミングやそうでない時もある。また、その日の状況等で会えないこともある。【相談】 ・行動障がいを有する入所者をグループホームで支援するためには、専門的な支援に加え、障がい特性や障が  いの状況に合わせた環境整備が必要となる。【施設】 ・触法行為等がある場合、入所者が希望してもすぐに地域移行することが難しい場合がある。  【施設】【相談】

施設入所者の地域移行に関する論点 入所者へのアプローチについて 重度化・高齢化に対応した受け皿について 地域移行支援サービスについて 論点1 ・地域移行を希望する入所者の地域移行を進めていけるよう、市町村、相談支援事業所等、施設が協力  して入所者の状況把握を行うなど、関係者の信頼関係の構築と連携が必要ではないか。 論点2 重度化・高齢化に対応した受け皿について  ・行動障がい等の障がい特性に応じた専門的な支援や障がいの状況等に応じた支援環境が整った受け皿   の検討が必要ではないか。  ・高齢化に伴う身体的な介護度の上昇や認知機能の低下等により高齢施設への移動を希望する入所者に   ついて、円滑な連携についての検討が必要ではないか。 論点3 地域移行支援サービスについて ・月2回の面会が必要等、柔軟な制度利用が難しいため、入所者の状況に合わせて必要な時に必要な支  援ができるようなしくみや制度についての検討が必要ではないか。