高流動コンクリート(補足) コンクリート工学研究室 岩城 一郎.

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高チクソトロピー性を有するグラウト材料の開発
フェロニッケルスラグ骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 ・ 銅スラグ細骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 の概要
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① (a) 早強 (b) 低熱 (c) 中庸熱 (d) 耐硫酸塩 ② (a) 早強 (b) 耐硫酸塩 (c) 低熱 (d) 中庸熱
アルカリ骨材反応 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
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小課題3.1 震災廃棄物の再資源化と高機能化 概要:震災時の都市機能回復に多大な影響を及ぼすとされている震災廃棄物を対象にその再資源化・高機能化を図る技術を考案し、社会や環境に対する震災廃棄物の影響を最小化する方策を提案する 主要な施設・設備:八王子材料関係実験施設(組織構造分析システム)・SMBC施設(走査型電子顕微鏡)
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高流動コンクリート(補足) コンクリート工学研究室 岩城 一郎

高流動コンクリートの製造(実験室)

各種漏斗の外観および寸法 O漏斗 V漏斗 230 490(500) 425 465 150 150 単位:mm 75 465 150 230 490(500) 65(75) 75 150 425 単位:mm ( )内数値は吐出口75mmの 場合の寸法を示す.

高流動コンクリートの間げき通過性試験方法

高流動コンクリートの間隙通過性試験(現場)

高流動コンクリートの施工現場

高流動コンクリートの配合設計手順(粉体系) 使用材料の選定 粗骨材の最大寸法,単位粗骨材量の設定 Gmax=20mm,G=900kg/m3 単位水量,水粉体比,単位粉体量の設定 W=170kg/m3,W/P=0.33,P=510kg/m3 単位細骨材量の設定 S=800kg/m3 高性能(AE)減水剤の添加量の設定 SP=P*1.5% 初期配合の設定 試し練り NO 配合の修正        (または使用材料の変更) フレッシュ時の要求性能を満足するか YES NO 配合の修正        (または使用材料の変更) 硬化過程・硬化後の要求性能を満足するか YES 示方配合の決定

各種高流動コンクリートの配合表の比較 粉体系高流動コンクリート 増粘剤系高流動コンクリート 併用系高流動コンクリート 粗骨材の最大寸法    (mm) 自己充てん性のランク 目標スランプフロー         (mm) V漏斗流下時間       (秒) 水結合材比           (%) 水粉体容積比       (%) 空気量           (%) 単位粗骨材絶対体積  (m3/m3) 単位量(kg/m3) 水    W セメントC フライアッシュFA 細骨材     S 粗骨材     G 高性能AE減水剤 AE剤   (g/m3) 20 2 650±50 7-13 29.8 81.2 6.0 0.307 156 304 220 740 827 8.38 135.5 増粘剤系高流動コンクリート 粗骨材の最大寸法    (mm) 自己充てん性のランク 目標スランプフロー         (mm) V漏斗流下時間       (秒) 水結合材比           (%) 水粉体容積比       (%) 空気量           (%) 単位粗骨材絶対体積  (m3/m3) 単位量(kg/m3) 水    W セメントC 混和材 細骨材     S 粗骨材     G 高性能AE減水剤 増粘剤 20 2 650±50 7-13 40 128 5.5 0.325 175 430 - 790 827 8.6 8.0 併用系高流動コンクリート 粗骨材の最大寸法    (mm) 自己充てん性のランク 目標スランプフロー         (mm) V漏斗流下時間       (秒) 水結合材比           (%) 水粉体容積比       (%) 空気量           (%) 単位粗骨材絶対体積  (m3/m3) 単位量(kg/m3) 水    W セメントC フライアッシュFA 細骨材     S 粗骨材     G 高性能AE減水剤 増粘剤    20 2 650±50 7-13 33 93.0 4.5 0.313 170 360 155 758 825 9.01 1.0

各種高性能コンクリートの関係 共通の条件 - 水セメント比の低減 - 高性能(AE)減水剤の使用 - 混和材の使用 ・ 高炉スラグ微粉末    ・ 高炉スラグ微粉末    ・ フライアッシュ    ・ シリカフューム等 高強度  コンクリート 自己充てん型高強度   高耐久コンクリート(S.Q.C) 高流動  コンクリート 高耐久  コンクリート W/C40%以下,自己充てん性,自己収縮200μm以下,f’ck=60-100N/mm2 ・設計基準強度60-100MPa ・設計性能保持期間100年 ・予定供用期間300-500年 自己収縮, 水和熱の抑制

自己充てん型高強度高耐久コンクリートの一例 要求性能                             - f’ck=80N/mm2                         - 寒冷地の腐食性環境:耐用年数100年(かぶり50mm) - 自己充てん性を有する高流動コンクリート:所要の流   動性,粘性,間げき通過性を満足 配合条件   - 低熱ポルトランドセメント,シリカフューム使用 - W=160kg/m3,W/B=25%,SF/B=10%,SP=B*1.5%,    Air=4.5%,単位粗骨材絶対体積 0.300m3/m3 粗骨材の最大寸法    (mm) 自己充てん性のランク 目標スランプフロー         (mm) V漏斗流下時間       (秒) 水結合材比           (%) 水粉体容積比       (%) 空気量           (%) 単位粗骨材絶対体積  (m3/m3) 単位量(kg/m3) 水   W セメント C シリカフューム SF 細骨材     S 粗骨材    G 高性能AE減水剤 AE剤   (g/m3) 20 2 650±50 7-13 25.0 76.0 4.5 0.300 160 576 64 740 827 9.60 128.0