基本情報技術概論(第13回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史

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平成 27 年 10 月 21 日. 【応用課題 2-1 】 次のビット列は、ある 10 進数を 8 ビット固定小数点表示で表した時の ものです。ただし、小数点の位置は 3 ビット目と 4 ビット目の間としてお り、負数は2の補数で表しています。このとき、元の 10 進数を求めてく ださい。
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基本情報技術概論(第13回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 基本情報技術概論 (第1回) コンピュータの構成 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 2008/01/23

コンピュータの構成 主記憶 (main memory, メモリ) に、 CPU 制御装置 演算装置 入力装置 主記憶装置 出力装置 プログラム と データを置く 制御装置 演算装置 入力装置 主記憶装置 出力装置 補助記憶装置

コンピュータの構成 制御装置 主記憶装置のプログラム(命令)を取り出し、 解読し、その結果をもとに他の装置を制御する 演算装置 ________________ 制御装置 主記憶装置のプログラム(命令)を取り出し、 解読し、その結果をもとに他の装置を制御する 演算装置 算術演算や論理演算、条件分岐用の比較などデータに対する演算を実行する 記憶装置(主記憶装置、補助記憶装置) プログラムやデータを記憶する 入力装置 … コンピュータ外部から入力 出力装置 … コンピュータ外部へ出力 CPU ________________ ________________ ____________

ハードウェア と ソフトウェア ハードウェア コンピュータの機械そのもの、部品 ソフトウェア コンピュータを動作させる情報 (プログラムやデータ) 狭義には、プログラム システム ソフトウェア オペレーティング システム (Operating System)、 コンパイラ など アプリケーション ソフトウェア (応用ソフトウェア) ブラウザ、ワープロソフト、表計算ソフト など

基本情報技術概論(第1回) 2008/4/17 数の表現

情報の単位 基本単位 補助単位 (SI単位系) ビット (bit) ・・・ 2進数で表した桁数 バイト (byte)      ・・・ 8 bit ごとに区切った単位 補助単位 (SI単位系) k (キロ) 103 M (メガ) 106 G (ギガ) 109 T (テラ) 1012 ________________ ________________ m (ミリ) 10-3 μ (マイクロ) 10-6 n (ナノ) 10-9

情報の単位 補助単位 (SI単位系) 補助単位 (2進数に基づく) k (キロ) 103 M (メガ) 106 m (ミリ) 10-3 G (ギガ) 109 T (テラ) 1012 補助単位 (2進数に基づく) K (キロ) 210 = 1,024 M (メガ) 220 = 1,048,576 G (ギガ) 230 = 1,073,741,824 T (テラ) 240 = 1.0995 x 1012 m (ミリ) 10-3 μ (マイクロ) 10-6 n (ナノ) 10-9

コンピュータ内部での 数値の表現方法

基数 10 2 8 16 10進数 2進数 8進数 16進数 簡単に言うと、 何種類 数字を使うか ____________ 1 2 3 4 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 1 10 11 100 101 110 111 1000 1001 1 7 10 11 1 7 8 9 A B C D E F 10 簡単に言うと、 何種類 数字を使うか … … … …

基数の変換 0. 0. 10進数 → n 進数整数 ひたすら n で除算 10進数 → n 進数小数 ひたすら n で乗算 2 ) 132 2 ) 132 2 ) 66 … 0 2 ) 33 … 0 ) 16 … 1 2 ) 8 … 0 2 ) 4 … 0 2 ) 2 … 0 1 … 0 10進数 → n 進数整数 ひたすら n で除算 10進数 → n 進数小数 ひたすら n で乗算 10 ) 132 10 ) 13 … 2 1 … 3 0.625 0.25 0.5 x 10 x 10 x 10 6.250 2.50 5.0 0.625 0.25 0.5 x 2 x 2 x 2 1.250 0.50 1.0 0. 0.

基数の変換 n 進数 → 10進数 重み付け ( n○ ) をしてから加算 132 (10) … 1 x 102 + 3 x 10 + 2 x 1 = 132 12F.8 (16) … 1 x 162 + 2 x 16 + 15 x 1 + 8 x 16-1 = 303.5

基数の変換 2進数 → 8進数、16進数 8進数、16進数 → 2進数 2進数 3桁 ⇔ 8進数 1桁 2進数 4桁 ⇔ 16進数 1桁 2進数 3桁 ⇔ 8進数 1桁 2進数 4桁 ⇔ 16進数 1桁 11001000 (2) … 11 001 000 3 1 0 (8) 11001000 (2) … 1100 1000 C 8 (16)

コンピュータ内部での数値の表現方法 整数 符号なし整数 符号付き整数 絶対値表現 1の補数 2の補数 小数 固定小数点数 浮動小数点数

整数の表現方法 符号なし整数 n ビット (n桁) で、0 ~ 2n – 1 の整数を表現 負の数は扱えない 例) 4 ビット _____________ 符号なし整数 n ビット (n桁) で、0 ~ 2n – 1 の整数を表現 負の数は扱えない 例) 4 ビット 1 1 0 ~ 15 の 16通りの整数 … ~ 1 1 1 1 15

整数の表現方法 ________________ 符号付き整数 最上位ビットを符号として使う

整数の表現方法 (符号付き整数) 絶対値表現 符号 + 絶対値 – (2n-1 – 1) ~ 2n-1 – 1 の整数 基本情報技術概論(第1回) 2008/4/17 整数の表現方法 (符号付き整数) ________________ 絶対値表現 符号 + 絶対値 – (2n-1 – 1) ~ 2n-1 – 1 の整数 + 0 と – 0 ? 1 1 1 1 - 7 例) 4 ビット … ~ 1 1 - 1 1 - 0 … ~ 1 1 1 7

整数の表現方法 (符号付き整数) 1の補数 負の数は、2n – 1 - | x | で表現 ( 11 … 1 から | x | を引く ) ________________ 1の補数 負の数は、2n – 1 - | x | で表現 ( 11 … 1 から | x | を引く ) – (2n-1 – 1) ~ 2n-1 – 1 の整数 + 0 と – 0 ? n ビット 例) 4 ビット -2 … 1111 - 0010 1101 1 1 1

整数の表現方法 (符号付き整数) 2の補数 負の数は、2n - | x | で表現 ( 1の補数表現 + 1) ________________ 2の補数 負の数は、2n - | x | で表現 ( 1の補数表現 + 1) – 2n-1 ~ 2n-1 – 1 の整数 0 が一意に決まる 加算、減算が容易 例) 4 ビット -2 … 1101 + 0001 1110 1 1 1

-7 を 2進数の8 ビット符号付き整数に変換 (絶対値表現/1の補数/2の補数) 練習問題: 符号付き整数 -7 を 2進数の8 ビット符号付き整数に変換 (絶対値表現/1の補数/2の補数) -8 を 2進数の4ビット符号付き整数に変換 (変換できない場合もあり得る)

小数の表現方法 固定小数点数 小数点の位置を固定 浮動小数点数に比べて、数値表現の範囲が狭い (大きな数、小さな数が扱えない) ________________ 固定小数点数 小数点の位置を固定 浮動小数点数に比べて、数値表現の範囲が狭い    (大きな数、小さな数が扱えない) 例) 1000000 (2) は? 0.00001 (2) は? 演算が容易 最上位ビットを符号とみて、符号付きの数も扱える

小数の表現方法 浮動小数点数 固定小数点数に比べて、数値表現の範囲が広い + 0.1 x 2 11 ________________ 浮動小数点数 固定小数点数に比べて、数値表現の範囲が広い 例) 1000000 (2) は 0.1 x 2 7 0.00001 (2) は 0.1 x 2 -4 注意: 正規化が必要      仮数部の左端から0が並んでいると、      有効数字が小さくなる。これを防ぐため、      0.1 x 2 ○ という形にする。 指数部 + 0.1 x 2 11 符号部 指数部 仮数部 符号部 仮数部

小数の表現方法 浮動小数点数 + 0.1 x 2 11 単精度 (4 バイト : 32 ビット) 倍精度 (8 バイト : 64 ビット) 指数部 + 0.1 x 2 11 浮動小数点数 単精度 (4 バイト : 32 ビット) 倍精度 (8 バイト : 64 ビット) 符号部 仮数部 符号部 指数部 仮数部 1 bit 8 bit 23 bit 符号部 指数部 仮数部 1 bit 11 bit 52 bit

この文面は、TOKYO TECH OCW の利用 条件を参考にしました この教材のご利用について この教材は、以下に示す利用条件の下で、著作権者にわざわざ許諾を求めることなく、無償で自由にご利用いただけます。講義、自主学習はもちろん、翻訳、改変、再配布等を含めて自由にご利用ください。 非商業利用に限定 この教材は、翻訳や改変等を加えたものも含めて、著作権者の許諾を受けずに商業目的で利用することは、許可されていません。 著作権の帰属 この教材および教材中の図の著作権は、次ページ以降に示す著作者に帰属します。この教材、または翻訳や改変等を加えたものを公開される場合には、「本教材 (or 本資料) は http://www.al.ics. saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ の教材です (or 教材を改変したものです」 との旨の著作権表示を明確に実施してください。なお、この教材に改変等を加えたものの著作権は、次ページ以降に示す著作者および改変等を加えた方に帰属します。 同一条件での頒布・再頒布 この教材、または翻訳や改変等を加えたものを頒布・再頒布する場合には、頒布・再頒布の形態を問わず、このページの利用条件に準拠して無償で自由に利用できるようにしてください。

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