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Story of stateless area 新都市計画 ―無国籍都市― Story of stateless area
20xx年、日本の労働力不足、超高齢化、経済の伸び悩みの悪さから自民党、元中川幹事長率いる移民推進グループ、外国人材交流推進議員連盟が提案した移民1000万人受け入れ政策案が 国会で採決された。
Stocks of foreign population 4
Stocks of foreign population % of total population 5
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初の移民大臣としては中川秀直が選ばれた。 そのブレインとしてバックについているのが、1000万移民計画の張本人である坂中 英徳。
著者 坂中 英徳 浅川 晃広 8
そのスローガンは「日本の総人口の10%(約1000万人)を移民が占める『多民族共生国家』を今後50年間で目指す」である。
内容として「移民法」の制定や「移民庁」の設置を提言。 地方自治体に外国人住民基本台帳制度を導入し、在日外国人に行政サービスを提供しやすい態勢を整えることなどを盛り込んだものである。
ALL THE PEOPLE
これに伴い、政府は実験的な敷地として千葉の幕張10kmを無国籍地帯+経済特区として設定した。経済特区では外国企業にとってさまざまなアドバンテージを得ることができる。
優遇政策として政府は、外資企業がこの土地に飛びつくように、100%外資所有、運営が可能、更新ベースで15年間非課税保証付き 、関税なし柔軟な投資の選択肢 効率的な輸送・流通施設、設立に際する完全な行政・人材採用支援的サポートなどの餌を与えた。
だが現実問題として、移民を受け入れるには移民法の制定、移民庁の設置だけでは移民1000万人を受け入れるのは難しい。 そのため移民庁は世界初の試みとして、この経済特区では例外的にパスポートコントロール、ビザ、在留資格を免除した地区に設定したのだ。
この新都市はそれ自体が空港の機能、独自の法律をもったメガエアポートシティでもある。 高さ200mに位置する巨大滑走路の下には1000万都市が存在する。 この都市は無国籍で24hフル活動する。
この都市は形態をもつが、それ自体がこの都市自体の魅力ではない。この都市を構成するシステムとイベントこそが最も重要な要素である。 否、都市とは形態を指すのではなくシステムとそこで起こるイベントそのものを指すのかもしれない。 建築家が思うほど都市は彫刻の塊(集合体)ではないし、建築家という職業だけで思考していてはその領域をカバーすることができないのかもしれない。
『どうして建築言語はこんなに限られているのだろうかと、僕はいまだに疑問を抱いている。この30年に建築に関する言葉はほんのわずかしか進歩しなかったし、それどころか大幅な後退を強いられたのは不思議だ。 』 By Peter Cook