地球観測実習 草津白根山における 比抵抗構造探査 新谷 陽一郎 森真希子 指導教員 小河 勉 飯高 隆
目的 地球観測の一手法の電磁気観測を通じて、観測の原理と手法の理解、観測で得られたデータの解析と考察という観測研究の過程を体験すること。 今回はウェンナー法による電気探査を行う 地球観測の一手法の電磁気観測を通じて、観測の原理と手法の理解、観測で得られたデータの解析と考察という観測研究の過程を体験すること。
比抵抗について 測定値 × 2πa = 比抵抗 見かけ比抵抗 オームの法則 V : 試料の両端の電位差 I I : 電流 V S V ℓ V : 試料の両端の電位差 I : 電流 S : 試料の断面積 ℓ : 試料の長さ オームの法則 or 測定値 × 2πa = 比抵抗 見かけ比抵抗
測定装置 I V どうやって 使うのー?? わからないよー! C1 P1 P2 C2 a a a
測定装置 測定原理 解析! 間隔が狭い →浅部の電圧 間隔が広い →深部の電圧 C1 C2 P1 P2 C1 P1 P2 C2 I V C1 C2 P1 P2 C1 P1 P2 C2 I V C1-C2間に 電流を流す 間隔が狭い →浅部の電圧 解析! C1-C2間に 電流を流す 間隔が広い →深部の電圧
見かけ比抵抗 上下2層構造の場合 地下構造が均質の場合 単調増加:下の層が 比抵抗が大きい 見かけ比抵抗は一定 単調減少:上の層が 見かけ比抵抗/上の層の比抵抗 単調減少:上の層が 比抵抗が大きい 電極間隔/上の層の厚さ
測定場所 標高1970-1990m
結果 A 1987m B B 1978m 見かけ比抵抗[Ωm] A 電極間距離[m] 見かけ比抵抗[Ωm] 電極間距離[m] B B 1978m A 1987m A地点の地図と比抵抗の深さグラフ 電極間距離[m] 見かけ比抵抗[Ωm] A
1次元inversion とわかる。 標準曲線 上の層は 厚さ2.3m 比抵抗3600Wm それより下は 見かけ比抵抗が 1800Wm 見かけ比抵抗が 1800Wm とわかる。 第2層以降も繰り返す。
inversion結果 A B 比抵抗としては 4 層構造に見える。 高 3450[Ωm] 低 2760 [Ωm] 高 29000 [Ωm] 比抵抗としては 4 層構造に見える。 32.3 m 8 m A 高 3450[Ωm] 低 2760 [Ωm] 高 29000 [Ωm] 0.0 1.65 8.80 14.7 [m] 低 4710 [Ωm] B 高 3650[Ωm] 低 1825 [Ωm] 高 5500[Ωm] 低 1200 [Ωm] 0.0 2.1 5.8 22.0 B A 標高8m差 1979 1987
乾燥岩石および間隙水の比抵抗 Ahreniusの関係式 温度が上昇すると 比抵抗が低くなる ほぼ絶縁! 測定は間隙水が 関係してくる 6桁違う!
含水岩石全体の比抵抗 含水岩石全体の比抵抗の式 (Waff,1974) モデルが2通り考えられる
含水岩石比抵抗ρ [Ωm] 空隙率
水を含む岩の比抵抗 沢で水を採取 比抵抗を測定 沢の写真、地図 190[μS/m] 電気伝導度を測定 沢の水の比抵抗 5.2×10[Ωm]
岩の空隙率と比抵抗 沢の水の比抵抗 5.2×10[Ωm] 乾燥岩石の比抵抗 [Ωm] 比抵抗 2000~30000 10000 1000 0.2 0.02 10000 含水岩石の比抵抗[Ωm] 空隙率Xw(岩石全体を1) 比抵抗 2000~30000 沢の水の比抵抗 5.2×10[Ωm] 乾燥岩石の比抵抗 [Ωm] 水、岩の比抵抗を代入
地下構造 A B 2.9 [%] 3.7 [%] 0.3 [%] 2.1 [%] 比抵抗構造としては3層 地下構造としては 2.9 [%] A 0.0 1.65 8.80 14.7 [m] 3.7 [%] 0.3 [%] 2.1 [%] B 2.7 [%] 0.0 2.1 5.8 22.0 5.5 [%] 1.1 [%] 8.3 [%] 比抵抗構造としては3層 地下構造としては 2層と考えられる!
まとめ • 比抵抗構造探査を行い、その原理と手法を体得した。 • 得られたデータから比抵抗構造を求めた。 • 比抵抗構造探査を行い、その原理と手法を体得した。 • 得られたデータから比抵抗構造を求めた。 • 比抵抗の値から含水率を推定し、地下構造を推測した。
ありがとうございました