WIN型ロボットベンダー T-WIN20の開発 第6回 新機械振興賞 資料 パイプ加工用ロボットベンダー WIN型ロボットベンダー T-WIN20の開発 ただ今より、弊社のパイプ加工用ロボットベンダーについてご説明させていただきます。
1.従来パイプベンダーの問題点 ①パイプ送り・ひねり工程で振動が発生し高速加工ができない。 ベンダーの革新ニーズ ①パイプ送り・ひねり工程で振動が発生し高速加工ができない。 ②中間部品を付けたパイプの曲げ加工ができない 従来のパイプベンダーは、パイプ自体が動く構造となっていますので、 送り・ひねり工程でパイプの振動が発生し高速加工ができません。 また、先にパイプに部品をアセンブリした状態では、 曲げ金型と部品が干渉し、一連の曲げ加工ができません。 そのため、ベンダー機能のニーズとして、 曲げヘッドが移動したり、ひねったりできることや、 部品との干渉を自動的に避けることができるベンダーがあれば、 曲げを最終行程にすることが可能となり、 業界の業績向上に大きく貢献でき、世界的な販売が可能であります。 ベンダーの革新ニーズ ①曲げヘッドを可動型にし、パイプ振動レスを実現するベンダー ②曲げヘッドが自動的に逃げ動作する機能を持ったベンダー
①従来ベンダーの機能上、曲げてから中間部品をアセンブリ せざるを得ないのでコストダウンが限界。 2.従来パイプアセンブリラインの問題点 ①従来ベンダーの機能上、曲げてから中間部品をアセンブリ せざるを得ないのでコストダウンが限界。 加工パイプ品 中間部品 加工パイプ品 中間部品 カシメ ロウ付け 加工パイプ品 パイプアセンブリラインの問題点としては、 従来パイプベンダーの機能上、 曲げてから中間部品をアセンブリせざるを得ないので 加工ライン全体のコストダウンが限界にきていました。 そこで、直管パイプと中間部品をアセンブリした状態で曲げ加工ができる ベンダーがあれば、曲げを最終工程化することができ、 高価なアセンブリ金型は不要となります。 また、中間部品のアセンブリも自動化できますので大幅な省人化が可能です。 アセンブリ金型 新アセンブリラインの革新ニーズ ①複雑高価なアセンブリ金型をなくしたい。 ②省人化したい。
3.新アセンブリラインへの挑戦 直管状で全中間部品をアセンブリする 気密漏えい検査 ロボットベンダーによる曲げ加工 抜き取り寸法検査 具体的には、写真のように直管状態で部品をアセンブリしたあと、 気密漏洩検査を行います。 検査後のアセンブリパイプをロボットベンダーが曲げ加工を行い、 最後に抜き取りで寸法検査をいたします。 これにより、生産タクトがアップし、複雑で高価なアセンブリ金型もなくなり、 さらに大幅な省人化が可能となります。 抜き取り寸法検査
4.ロボットベンダー開発の重要要件 ①従来ベンダーの操作性をロボットベンダーでも同一にすること。 ①従来ベンダーの操作性をロボットベンダーでも同一にすること。 ②従来ベンダーに無い、逃げ動作機能を実現すること。 ③パイプを固定チャックして送り・ひねりを無くし、無振動にすること。 ロボットベンダー 曲げヘッド ひねり 固定チャック 直交型従来ベンダー パイプ送り パイプ ・ロボットベンダー開発の重要要件の1つとして、従来ベンダーの操作機能を ロボットベンダー上でも実現すること。 ・2つめは、パイプに付いている部品と曲げヘッドが干渉しないように 曲げヘッドが自動的に逃げる動作をする機能を追加すること。 ・3つめは、従来ベンダーのようにパイプを送ったり、ひねったりすることを 無くしてパイプの振動を防ぎ、高速・高精度化を実現することであります。 曲げヘッド 送り 曲げヘッド パイプひねり 曲げヘッド
5.ロボットベンダーの要素開発 小型軽量・高剛性の 曲げヘッドの開発。 曲げヘッドを360度 高速ヒネリする 増速ギア追加。 従来ベンダーと ひねり増速ギヤ 曲げヘッドを360度 高速ヒネリする 増速ギア追加。 小型軽量 曲げヘッド正面 従来ベンダーと 同一操作性のソフトと 自動逃げのソフト開発。 ロボットベンダーの重要な要素開発は、次の3点です。 1、ロボットの先端に取り付けて高速移動させるために、 小型・軽量で高剛性の曲げヘッドを開発いたしました。 2、曲げヘッドを1方向から360度のヒネリ動作を可能にするため、 増速ギヤを追加し6.5軸の曲げ専用ロボット化を行いました。 3、従来ベンダーと同一の操作性を実現するため、 曲げデータをロボット制御データに変換するソフトと、 曲げヘッドがパイプ上の部品と干渉しないように、 自動的に逃げ動作をするソフトを開発いたしました。 世界特許取得済 曲げ加工装置 特開2006-116604 曲げ加工装置 特開2008- 36676
6.ロボットベンダーの基本動作 次に、ロボットベンダーの基本動作を紹介いたします。 ロボットベンダーでは、固定チャックにパイプをチャッキングしておき、 送りとひねりの動作は、曲げヘッドが行いますので、パイプ振動は発生しません。 曲げヘッドが部品との干渉を避ける動作を自動的に行いますので、 直管上にアセンブリされたパイプでも高速・高精度で曲げ加工することができます。 また、投入・排出をロボットベンダー自身が行いますので 従来ベンダーのローダー・アンローダーのような高価な設備は不要となります。
7.導入例 A社 カーエアコン アルミ熱交換パイプ曲げ加工 効果実績 A社 カーエアコン アルミ熱交換パイプ曲げ加工 こちらは、A社に納入いたしました、カーエアコン用アルミパイプのシステムです。 ロボットベンダーの導入により、 曲げ加工以前のアセンブリラインが大幅に合理化できましたので、 設備投資額は従来方式以下で実現し、 しかも、ラインスピードが上がったことにより、生産量は従来の約2.5倍となりました。 さらに省人効果が、8名から3名に削減できました。 これらの効果により大幅増益が実現し、投資回収は2年以内で実現できるようです。 効果実績
ありがとうございました