浮上磁場に伴う磁気リコネクションのMHDシミュレーション(ES)

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浮上磁場に伴う磁気リコネクションのMHDシミュレーション(ES)

浮上磁場に伴う磁気リコネクションとは 赤:浮上磁場 青:既存磁場 底面:磁場強度 浮上磁場と既存磁場との相互作用を調べる

準備状況① CIP-MOCCT法を用いた、1~3次元MHDコード、 108×108×108グリッド を1000 step実行 (VPP5000, 1CPU, 1.2Gbyteのメモリ使用) real 11:17.34 user 11:15.95 sys 0.21 vu-user 11:14.73 vu-sys 0.00 ベクトル稼働率 =674.73/675.95=0.998195 10000stepに約2時間 Vpp5000 9.6 Gflops/CPU ES 8 Gflops/CPU 63CPU=216CPU = 27node の使用で、 6003グリッド、10000stepの計算に約2時間 資源最大の利用(91node×12hour = 728CPU×12hour)で、 6003グリッドの計算が、約20万ステップ

準備状況② 浮上磁場領域は1辺1万km程度であるが、ジェット/フレアまで扱うには、活動領域~1辺10万kmを覆う領域が必要 → trace 1辺10万km(~300Hs,pho)の領域を扱うとして、⊿x、⊿y、⊿z=0.5Hs,pho の計算を行うと、6003 グリッド必要になる コロナ磁場がない場合、必要な積分ステップ数は、コロナの音速を150 km/s(~15 Cs,pho)として、CFL条件の係数を0.4として、100分(~200τpho)の現象に、200/(0.4*0.5/15)=15000ステップ コロナ磁場がある場合、 Va=600 km/s(~60 Cs,pho)として、100分の現象に60000ステップ必要 ESを利用と、CIP-MOCCT法(Kudoh)の少ないグリッド数で計算ができるという利点(例、Ogata et al 2004)より、活動領域を覆うような広い領域での浮上磁場の計算が可能になる

コロナ/彩層ジェットのMHDシミュレーション Yokoyama & Shibata 1995,1996 Yokoyama & Shibata と同モデルをCIP法で計算した結果。図内に 200×110 グリッド、グリッド間隔は0.5Hs,pho。実線は磁力線、カラーは密度分布。

浮上磁束管とコロナ双極磁場のリコネクション① ムービー

浮上磁束管とコロナ双極磁場のリコネクション②

ESを用いた浮上磁場の計算でやりたいこと 浮上磁場前面で起きるレイリー・テイラー不安定性により、フィラメント構造ができるという Isobe et al (2005) の結果を、磁束管でも調べる 3次元的リコネクションを伴う計算では、プラズモイドの生成を伴う結果が得られるかもしれない →