2018年7月西日本豪雨広島県呉市の1時間降水量と降り始めからの積算降水量 (気象庁の過去の気象データから作成) (グラフの概略の説明の後)呉市7月の月降水量の平均値は227.2㎜です(クリック①)
2018年7月西日本豪雨広島県呉市の1時間降水量と降り始めからの積算降水量 (気象庁の過去の気象データから作成) 21時5分避難指示 大雨特別警報 18時20分避難勧告 被害発生 7月の月降水量の 平年値227.7mm 大雨警報 大雨注意報 7月6日の午後8時ころに50mm以上の非常に激しい雨が降る前に、例年の1か月分の雨が降り、その後わずかの時間で例年の倍近い雨が降ったことになります。 広島地方気象台から大雨注意報が出されたのが5日の午前8時過ぎ(クリック②)、 大雨警報に格上げされたのが翌6日の午前6時前(クリック③)、 大雨特別警報が発令されたのは、滝のような雨が観測される直前の午後7時40分です(クリック④)。 特別警報が出された時には、夜間に加えて50mm以上の非常に激しい雨で、住民の避難開始は困難だったと予想できます。 被害の通報もこの時期から始まります(クリック⑤)。 ちなみに、呉市内の一部地域に自治体から避難勧告が出されたのが6日午後6時20分(クリック⑤)。 避難指示が午後9時5分です(クリック⑥)。 特別警報の発令や自治体の避難指示を待っていては、避難開始のタイミングが遅れることがお分かりいただけると思います。
被害発生 15時30分避難指示 14時26分避難勧告 7月の月降水量の 平年値354.1mm 大雨警報 大雨特別警報 大雨注意報 (同様にグラフの概略の説明の後)西日本豪雨が長雨が続く中での広域的な豪雨だったのに対して、2017年の九州北部豪雨は局所的で短時間に発生した豪雨です。1時間雨量の違いが、グラフの高さに反映されています。 朝倉市の7月の月降水量の平均値は354.1㎜です(クリック①)。7月5日の降り始めからわずか8時間で、例年の1か月分の雨が降っていたことが分かります。朝倉市でも短期間の間に例年の倍に迫る雨が降っていました。 福岡地方気象台から大雨注意報が出されたのが5日の午前9時半ごろ(クリック②)、 大雨警報に格上げされたのが午後1時過ぎ(クリック③)。すでに90mm近い猛烈な雨の真っ最中です。 大雨特別警報が発令されたのは、100㎜以上の猛烈な雨が観測された数時間後の午後5時51分です(クリック④)。 実際に朝倉市内を流れる川が越水した情報が入ったのは午後2時半ごろです(クリック⑤)。 同様に、朝倉市内の一部地域に自治体から避難勧告が出されたのが午後2時26分(クリック⑥)。越水の情報とほぼ同時刻です。 避難指示が1時間後の午後3時30分です(クリック⑦)。 急激な状況の悪化に、自治体のみならず、住民一人ひとりも対応しきれなかっただろうと思われます。