1036596c 仲野謙心 エネルギー安定供給
目次 石油の歴史 原油市場 論点1:価格決定方法(投資規制) 論点2:資源ナショナリズム、補助金
石油の歴史その① 1860~第一次世界大戦期 …国際石油資本(メジャー)形成→カルテル 第二次世界大戦期~1950年代 …メジャー全盛期、価格決定権を掌握 →産油国側の不満増大 Ex.イランの国有化失敗
石油の歴史その② OPEC結成~第一次石油危機 …結成の背景)ソ連の原油増産→価格下落 サウジアラビアとベネズエラの主導の下OPECが結成 リビアでの採掘権料交渉を皮切りに国有化が進む 第4次中東戦争で第一次石油危機が起こる →価格決定権がOPECに
石油の歴史その③ 第二次石油危機~湾岸戦争 …OPECの価格決定権の喪失→価格カルテルから生産カルテルへ 背景) OPEC内での足並みの乱れ 新油田の発見 代替エネルギーの進展
石油の歴史その④ 1990年代~ …持続的な価格上昇 主に需給バランスの変化 2000年代~ …市場の過熱、過敏化 投機マネーが原油市場に流れ込む 2008年にはWTI原油が147ドルを記録
原油市場-3つの国際取引所 NYMEX(ニューヨーク) …WTI原油を扱う。最大規模。 ※WTI(West Texas Intermediate) IPE(ロンドン) …北海ブラント原油を扱う。 TOCOM(東京) …ドバイ・オマーンなどの中東産原油を主に扱う。スポット価格で取引
原油市場-価格決定要因 ファンダメンタルズ …需要と供給のバランス プレミアム …地政学的リスク 政情不安など …投資、投機マネー
論点1-価格決定 需給バランス以外の要因をどう扱うか …リスクプレミアム、投資規制など 有限資源に対してどのような価格決定方法が望ましいか
論点2-政治的課題 資源ナショナリズムに対してどう対応すべきか …開発の遅れ、国際競争力の低下、外交手段への利用など 補助金政策に対してどう対応すべきか …石油消費の助長、省エネルギーが進まないなど