マーケティング戦略の立案: ポジショニング戦略

Slides:



Advertisements
Similar presentations
○○ 事業計画書 2015 年 ○ 月◇日 チーム名. 事業計画書目次 I. はじめに i. チームメンバー紹介 ii. 事業の提案 iii. 提案の背景(ニーズ) II. 事業計画概要 i. 市場規模 ii. 他社の動向 iii. ターゲット顧客 iv. 製品・サービス v. ビジョンストーリー.
Advertisements

1 5 Forces 分析 「新規参入の脅威の強さ」 「売り手の交渉力の強さ」「買い手の交渉力の強さ」 「代替製品の脅威の強さ」 「既存企業の対抗関係の強さ」、業界の収益性を決める 5 つの競争要因から、 業界の構造分析をおこなうためのフレームワーク 買い手の 交渉力の強さ 売り手の 交渉力の強さ 新規参入の.
製品戦略. 製品レベル 中核ベネフィット 休憩と睡眠 基本製品 ベッド、バースルーム、タオル 机、鏡、台、クローゼット 期待製品 清潔なベッド、洗い立てのタオル 膨張製品 リモコン付きのテレビ、生花 潜在製品.
マーケティングとマーケティ ングリサーチ. マーケティングとは何か? アメリカ・マーケティング協会の定義 「個人と組織の目的を満たすような交換 を生み出すために、アイデアや財やサー ビスの考案から、価格設定、プロモー ション、そして流通に至るまでを計画し 実行するプロセスである」
STP戦略.
マーケティングの基礎.
コミュニケーションと広告.
ブランド戦略.
ブランド戦略.
市場機会の発見・評価・選択.
大阪大学工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 座古研究室 修士2年 百々路裕二郎
製品とブランドに関するトピックス.
設計段階.
マーケットの規定.
ターゲット市場調査と選定 市場セグメンテーションとターゲッティング
マーケティング戦略の決定.
ヘアケアシャンプーの 製品特徴分析            上原千佳              本谷裕美子.
マーケティング・プログラム: 価格設定戦略
事業システム分析の基本テンプレート 氏名 この分析の詳細については、加護野忠男・井上達彦『事業システム戦略』有斐閣僚、
4P説と販売戦略 拓殖大学 商学部 今村 哲.
SAMPLE SAMPLE 1.誰に(ターゲット戦略) b.流通戦略(Place) ①誰に(ターゲット戦略) ・・・・・・・・・・・・・・・
流通と営業.
ビジネスアイデア名称(商品・サービス名) ○○○○○○ 会社名(企業で応募の場合は記載ください) ○○○
インターネットの本質を見極めよ インターネットの出現:大きな注目を集めるのも、驚くには及ばない、 世間の熱狂に煽てられて
第三章要約 りんご.
マーケティング戦略の決定 ポジショニング戦略
テスト段階.
ブランドに関するリサーチ.
Bassモデルにおける 最尤法を用いたパラメータ推定
商品のソフト化 商品とは何だろう? 【商品の特性】
[2014年4月 リニューアル時の振り返り] 認知は85.4%。2年前の発売時から20%アップ。
マーケティング計画.
製品ライフサイクルと マーケティング戦略.
マーケットの規定.
マーケティング戦略.
ポジショニング戦略.
広告活動.
ライフサイクルマネジメントと 製品ラインの管理
マーケティング戦略の決定.
プロモーション戦略.
マーケティング概念.
中央大学松橋ゼミCチーム 渡邉洋介 本松惟敬 真勢遼介
5 Forces 分析 新規参入の 脅威の強さ 売り手の 交渉力の強さ 既存企業の 対抗関係の強さ 買い手の 交渉力の強さ 代替製品の
マーケティング・リサーチ 2005年11月8日.
導入段階.
情報技術とビジネス・プロセス革新②(第8章) 2.プロセス革新と企業戦略
マーケティング・プロセス.
顧客獲得.
マーケティング・マネジメント.
顧客関係性マネジメント.
管理的側面 管理者に必要な経営知識 経営学の基本 ②環境と戦略と競争優位.
ポジショニング戦略.
顧客ライフサイクル.
ブランド戦略.
会社名 ビジネス プラン プレゼンテーション.
分散分析、判別分析、因子分析.
マーケティング・リサーチ 分析手法の解説.
クロスSWOT分析 社外 社内 (顧客、市場、競合、 マクロ環境) (自社) O:機会 T:脅威 S:強味 課題:S×O 課題:S×T
マーケティング・ミックス.
市場機会の発見と市場の規定.
製品に関する意思決定.
製品またはサービスの販売 サブタイトル.
消費者行動.
[製品名] マーケティング プラン [氏名].
[製品名] マーケティング プラン [氏名].
2019年度地域団体商標海外展開支援事業 Bコース:プロモーション・販路開拓活動支援 申請フォーム②
マーケティング.
市場細分化 ターゲットの設定 ポジショニング
マーケティング・チャンネル戦略.
データ・ベース・マーケティングの概念.
Presentation transcript:

マーケティング戦略の立案: ポジショニング戦略

ポジショニングとは 「ターゲット顧客の心の中に独自の、かつ価値づけされた場所を占有するように企業のオファーをデザインする活動」

ポジショニングの例 企業と製品 標的顧客 ベネフィット 価格 価値提案 パーデュー(鶏肉) 鶏肉の品質にこだわる顧客 やわらかさ 10%割高 他社よりもやわらかい最高の鶏肉 ボルボ(ステーション・ワゴン) 安全にこだわる「高所得の」家族 耐久性と安全性 20%割高 家族が乗れる最も安全で耐久性のあるワゴン車 ドミノ 便利さにこだわるピザ好きな人 配達のスピードと品質の良さ 15%割高 30分以内の配達時間、美味しい妬きたてピザ

ポジショニングと知覚マップ

ポジショニング戦略 自社の競争優位性の明確化 ポジショニングコンセプトの明確化 ポジショニングコンセプトの選定と開発 ポジショニングコンセプトの伝達

ポジショニングの基準 属性に基づくポジショニング ベネフィットに基づくポジショニング 用途に基づくポジショニング ユーザーに基づくポジショニング 競合他社に基づくポジショニング 品質あるいは価格

差別化

差別化の方法 製品の差別化 機能特性 成果 耐久性 信頼性 スタイル デザイン

差別化の方法 サービスの差別化 デリバリ 設置 顧客訓練 コンサルティング・サービス 修理

差別化の方法 職員の差別化 コンピタンス 礼儀正しさ 安心感 信頼性 迅速な対応 コミュニケーション

差別化の方法 イメージの差別化 シンボル メディア 雰囲気 イベント

ポジショニングコンセプトの選定と開発 重要性 十分な数の買い手に高く評価されるベネフィットを与える。 独自性 独特な方法で与えられる。 重要性 十分な数の買い手に高く評価されるベネフィットを与える。 独自性 独特な方法で与えられる。 優越性 同じベネフィットを生み出す上で、他の方法よりも優れている。 先駆性 競合他社には容易に模倣できない。 許容性 買い手がその差異に対して無理せずに支払える。 収益性 企業はその差異の導入が収益性を増すと考える。

いくつの差異をプロモーションすべきか シングル・ベネフィット・ポジショニング ダブル・ベネフィット・ポジショニング  ボルボの「最高の安全性」と「最高の耐久性」 トリプル・ベネフィット・ポジショニング  アクアフレッシュの「虫歯予防」、「口臭を消す」、と「歯を白くする」

ポジショニングの伝達 ポジショニング戦略はマーケティングミックスの全体で行なわれる 製品 プロモーション 価格 流通 製品の包装、デザイン、操作性。 プロモーション 広告で起用するタレント、表現。 価格 ある有名な冷凍食品ブランドは、あまりにも頻繁に安売りされたため高級イメージを損なわれた。 流通 高く評価されたテレビは、量販店で取り扱われるようになって品質のイメージを損なわれた。

ポジショニングを行なう際の誤り アンダーポジショニング オーバーポジショニング 混乱したポジショニング 疑わしいポジショニング 買い手が当該ブランドについて漠然としたイメージしか持っていない。 例 PEPSIの透明な「クリスタルペプシ」 オーバーポジショニング 買い手は当該ブランドについて狭いイメージしか持っていない。 例 ティファニーのダイヤモンド指輪 混乱したポジショニング 買い手は当該ブランドについて混乱したイメージをもってしまう。 例 NeXTのデスクトップ型コンピュータ 疑わしいポジショニング 買い手は製品特徴や価格やメーカーに関する当該ブランドの主張を信じていない。 例 GMのCimarron

因子分析による知覚マップの作成 目的:海外ブランド品特性に基づいた知覚マップの作成。 データ概要:海外ブランド品の使用経験者450人を対象とする調査データ。

因子分析 因子負荷量 因子得点

因子負荷量と因子得点の推定 と置けば、因子負荷量は の分散共分散行列から推定できる。 因子負荷量の推定値 を最初の式に代入する。 最小二乗法を用いて回帰分析を行えば因子得点の推定値 を求めることができる。

海外ブランド品に対するイメージのデータ ブランド名 人気度 認知度 所有率 高級感 誇らしさ 品質 センス 親しみ 広告 シャネル 159 377 209 318 136 150 123 36 86 エルメス 145 327 245 104 154 127 27 41 ティファニー 182 77 59 ルイ・ヴィトン 359 186 177 82 109 18 グッチ 350 163 73 141 114 68 32 ラルフローレン 295 200 54 91 カルティエ 291 232 95 14 23 フェラガモ 286 64 プラダ 45 50 K・クライン 100 263 118 132 ベネトン 241 5 227

因子負荷量

知覚マップ