あっ、危ない! その場所、その靴、その行動 転倒災害防止のための研修教材(積雪・凍結編:事業主・管理者向け) あっ、危ない! その場所、その靴、その行動 転倒による災害や事故を 撲滅しよう! 積雪・凍結編 平成26年11月 編集:長野労働局労働基準部健康安全課
転倒による災害や事故は、職場や日常生活の中で、 身近に発生しています! 職場では・・・ 転倒災害は、労働災害全体の約2割を占めており、近年さらに増加しています。 (人) 死傷者数全体 うち転倒災害 資料:長野労働局「労働者死傷病報告」
転倒による災害や事故は、職場や日常生活の中で、 身近に発生しています! 職場では・・・ 平成25年の転倒災害は515人で最も多くなっています。 また、製造業や商業などで、多く発生しています。 資料:長野労働局「労働者死傷病報告」
転倒による災害や事故は、職場や日常生活の中で、 身近に発生しています! 職場では・・・ 長野県では、12月から3月までの冬期に、積雪または凍結が原因で転倒災害が多発しています。 積雪・凍結による転倒災害発生件数 資料:長野労働局「労働者死傷病報告」
転倒による災害や事故は、職場や日常生活の中で、 身近に発生しています! 日常生活では・・・ 今や国民的課題です!! 平成7年に約1万5千人だった交通事故死は、平成25年には約6千人と半分以下に減少しています。 一方、転倒・転落による死亡は、じわじわと増え続け、平成25年には7,766人に達しています。また、大半が、65歳以上の高齢者です。 転倒・転落死 交通事故死 資料:厚生労働省「人口動態統計 死因分類別死亡者数の推移」
~転倒災害の実態を調査し、有効な防止対策を検討~ 長野労働局転倒災害防止対策検討会を設置 ~転倒災害の実態を調査し、有効な防止対策を検討~ 長野県内の労働災害による休業4日以上の死傷者数は、平成22年から4年連続で増加 さらに、平成26年5月末現在で対前年同期比6.5%の増加 平成25年における休業4日以上の死傷者数のうち、転倒災害の占める割合が約4分の1 平成26年は更に増加傾向で推移 1月~3月期に発生した転倒災害のうち、積雪・凍結等の冬季要因によるものが約7割 背景 転倒災害の発生状況について、詳細な実態把握が必要 転倒災害の発生原因について、多角的な側面から調査分析が必要 分析結果を踏まえて有効な防止対策を検討し、事業場のみならず、転倒事故は日常生活においても発生するという観点から、社会全体にも普及啓発を図ることが必要 課題 長野労働局内に「長野労働局転倒災害防止対策検討会」を設置 〔平成26年7月25日 第1回検討会開催〕 平成25年度に発生した転倒災害について、発生状況及び原因の詳細を調査 〔平成26年8月 長野労働局及び労働基準監督署による通信調査〕 調査結果をもとに、転倒災害の発生原因及び有効な防止対策等について分析検討 〔平成26年9月29日 ワーキング・グループ開催〕 転倒災害防止対策及び周知啓発に向けた効果的な取組を検討し、報告書を取りまとめ 〔平成26年10月28日 第2回検討会開催〕 経過
長野労働局転倒災害防止対策検討会の構成員 労働災害防止関係団体等 労働基準部長(座長) 健康安全課長 主任産業安全専門官 主任労働衛生専門官 産業安全専門官 (一社)長野県労働基準協会連合会 建災防長野県支部 陸災防長野県支部 林災防長野県支部 (一社)長野県経営者協会 長野県中小企業団体中央会 連合長野 労働基準監督署 長野労働基準監督署 安全衛生課長 松本労働基準監督署 第2方面主任監督官 有識者等 佐久大学看護学部教授 日本転倒予防学会理事 征矢野あや子 氏 (公財)労働科学研究所客員研究員 工学博士 永田久雄 氏 HSC健康科学コンサルティング(株)長野営業所長 長野産業保健総合支援センター産業保健相談員 今井千一 氏 ミドリ安全長野(株) 代表取締役 金子明裕 氏 地方自治体 長野県
転倒災害発生状況等の詳細調査を実施 ~長野労働局~ 対象:平成25年4月~平成26年3月までに発生した転倒災害(休業4日以上) 約500件 〔労働者死傷病報告から抽出(人の転倒に限る。)〕 ※実態調査結果を踏まえた対策等の全体像は「一般編」を参照 1 積雪・凍結による転倒災害の主な特徴 ◆ 業種別では、道路旅客運送業と道路貨物運送業の割合が増加 ◆ 性別では、男性が女性を10%上回る ◆ 職種別では、運転業務の割合が6.8ポイント上昇 ◆ 被災場所は、会社敷地内の駐車場が3分の1で最多 ◆ 約96%が12月~3月に発生 ◆ 発生時間帯は、深夜から早朝に集中(56%) ◆ 発生原因のうち、床面等の不具合、錯覚・見落としの割合が上昇
転倒災害や事故を防ぐために、心がけることは?? 雪道や凍結路、事業場内で滑らないために!! 積雪・凍結編
(駐車場、屋外(半屋外)通路、出入口、斜面など) 1.積雪・凍結による転倒災害は、 いつ、どんなところで発生しているの?? 危険な場所を知り、早め早めの対策を! リスク要因・・・その1 どこで? いつ? 転倒災害が多発している場所は危険! (駐車場、屋外(半屋外)通路、出入口、斜面など) ◆約97%が12月~3月に発生! ◆時間帯は、深夜から早朝に集中! 気象情報に気を配り、労働者に周知して早めの対策を実施していますか? 余裕をもって出勤できるように配慮していますか? 除雪担当責任者を指名し、駐車場、屋外(半屋外)通路、出入口、斜面の除雪、融雪対策をしっかり行っていますか? 積雪や凍結のため転倒のおそれが高い場所を把握し、「危険マップ」で労働者に知らせていますか? チェックポイント
対策・・・その1 私は、こうする! チェックする! 気象情報を把握して、寒波の時は労働者に早めの対策を知らせる! 対策・・・その1 私は、こうする! チェックする! 気象情報を把握して、寒波の時は労働者に早めの対策を知らせる! (出勤時間は余裕をもって!) 駐車場や屋外(半屋外)通路、出入口の除雪、融雪は特にしっかり行う! 屋内に入るときは、靴裏の雪や水を十分にふき取る! 駐車場や屋外(半屋外)通路、出入り口などの照明器具を点検し、明るいものに取り換える! 転倒災害が発生したり、滑りやすい危険個所は、「危険マップ」で情報を共有する! 情報共有で早めの対策を! 除雪・融雪は、早めに、しっかりと! 4Sの徹底 (整理、整頓、清掃、清潔) 足元の明るさは大丈夫? 危険の「見える化」で、 慎重に行動できる!
職場の取組・・・ワンポイントアドバイス その1・・・ 4S活動(災害の原因を取り除く!) こんなところも危険! 「4S」とは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」のことで、 これらを日常的な活動として行うのが「4S活動」です。 ◆ 4S活動は、労働災害の防止だけではなく、作業のしやすさ、作業の効率化も 期待できます。 ◆ 特に駐車場、屋外(半屋外)通路、建物の出入り口付近は、雪が踏み固められ 凍結しやすいので要注意! こんなところも危険! ◆ マンホール、側溝の蓋、道路上の白線等も滑りやすいので注意しましょう! ◆ 積雪、凍結が予想されそうなときは、余裕をもって出勤し、早めに、しっ かり除雪、融雪を行いましょう! ◆ 気象庁の情報サイトから、最新の気象データや過去の気象データを調べ て、早めの対策を! URL:http://www.jma.go.jp/jma/index.html
職場の取組・・・ワンポイントアドバイス その2・・・ 出入り口周辺の融雪対策! ◆ 出入り口に通じる階段や通路など従業員が特に頻繁に通行する場所には、 ヒートマットを設置するのが効果的です。 ヒートマットの設置例 事務所出入り口の階段など滑り易い箇所にヒートマットを設置し、転倒災害の防止を図る。
職場の取組・・・ワンポイントアドバイス その3・・・ 危険の「見える化」(危険を知らせる!) × 危険の「見える化」は、職場の危険を可視化 ( = 見える化)し、従業員全員で 共有することです。転倒や落雪などのおそれのある箇所が分かっていれば、慎重 に行動することができます。 ◆ 滑りやすい箇所に、表示板などで注意を喚起する。 ◆ 「危険マップ」を作成し、配布する。 危険マップの例 ※図に示す場所は、災害発生個所や危険と思われる個所です。十分に注意して通行しましょう! ○○○○係 ○○○棟 事務所棟 安全通路(除雪済み) 表示板の例 凍結による 転倒災害発生 通路凍結のため通行注意! 凍結 × 倉庫 凍結のため立入禁止! 従業員用駐車場 ○○○棟 屋根の雪 凍結注意! 転倒事故発生(○月○日) 落雪危険のため立入禁止!
危険な行動や状態を理解し、慎重に行動する 2.どんな行動や状態が危ないの?? 危険な行動や状態を理解し、慎重に行動する リスク要因・・・その2 急ぎ足、急な方向転換、手荷物、ポケットに手を入れる、ながら行動、身体機能の衰えなど 滑りのメカニズムをよく理解する!! 急ぎ足で歩いていませんか?急な動作をしていませんか? 荷を運ぶ時に、両手がふさがっていませんか? ポケットに手を入れたまま、携帯電話を使いながら、人と話をしながら歩いていませんか? 運動不足で、体が硬くなったり、バランス感覚や体力が落ちていませんか? チェックポイント
「滑り」は、こうすれば防げる! 滑りのメカニズム ◆急ぐほど滑る ◆歩幅が大きいほど滑る ◆曲がるとき、方向転換するとき滑る ◆重い物を持つほど滑る ◆昇りより、下りで滑りやすい 滑りのメカニズム ◆急がず、あわてず、一歩一歩ゆっくり歩く! ◆小さな歩幅で歩く! ◆少し膝を曲げ、足裏全体を路面につける気持ちで! ◆できるだけ両手をふさがない! ◆滑りにくい履物を履く! 対策は・・・
対策・・・その2 私は、こうする! チェックする! 時間に余裕をもって出勤する!万一遅れた場合にも無理をせずに! 対策・・・その2 私は、こうする! チェックする! 時間に余裕をもって出勤する!万一遅れた場合にも無理をせずに! 一歩一歩、小さな歩幅で歩く!(足裏全体を路面に付ける気持ちで) 荷を運ぶ時は、台車などを使用する! ポケットに手を入れて歩かない!手荷物はリュックなどを使用する!(急な動きに反応できない。転倒したときに、身を守れない。) 携帯電話を使いながら歩かない!(足元への注意が低下する) 雪道や凍結路では、身体を強打しないようクッション性のある帽子や衣類を着用する。 日ごろからストレッチや適度な運動を取り入れ、転倒予防のための体力づくりを心がける!
滑らない履物はない! 滑りにくい履物を選ぶ! 3.どんな履物を選べばいいの?? 滑らない履物はない! 滑りにくい履物を選ぶ! リスク要因・・・その3 転倒災害は、 多様な履物で発生! ・防寒靴 ・ブーツ ・長靴 ・革靴 ・運動靴 ・スニーカー ・安全靴 ・作業靴 など 路面や作業場所の状態に応じて、 滑りにくい靴底を選ぶ! 履物は転倒防止のための 「保護具」です!
「札幌発!雪みちを安全・快適に歩くための総合情報サイト『転ばないコツおしえます』から 雪道を快適に歩く靴の選び方 「札幌発!雪みちを安全・快適に歩くための総合情報サイト『転ばないコツおしえます』から (http://tsurutsuru.jp/) ●冬靴ってなんだろう? 一般的に、次の条件を全て備えている靴は「冬靴」と呼ばれています。 1.滑らない:靴底が滑りにくくなっていること (防滑性に優れていること) 2.濡れない:水に濡れても靴の中までしみこまないこと (撥水性・防水性に優れていること) 3.暖かい :靴の中がいつも暖かいこと (保温性に優れていること) ●つるつる路面で滑りにくい靴底を選ぼう! 滑りにくい冬靴のひみつは靴底に隠されています。 先の尖った金属のピンや金具が靴底についており、 固い氷を強くひっかき突き刺します。 【注意】 じゅうたん等の上を歩くと金具がひっかかってつまづいたり、地下街や建物内のタイル等 の床では滑りやすい。 ピン・金具付きの靴底
深いギザギザ模様の溝がついている靴底は、路面に 対するグリップ力が強いので滑りにくくなっています。 トレッキングシューズのような靴底が固くて単に溝が 深い靴底は、つるつる路面では滑りやすいので、溝の 深さだけではなく靴底のやわらかさも重要です。 【注意】 溝に雪が詰まると滑りやすくなる。 深い溝のある靴底 柔らかいゴムを使った靴底は、路面に対する接着力が強いため滑りにくくなっています。 滑り止め材が混ざっている靴底は、ヤスリのように路面の表面をひっかくので滑りにくくなっています。 やわらかいゴム底 滑り止め材入りのゴム底
●転ばぬ先の「靴底選び」~冬靴を買うときはお店の人に聞こう!~ あらゆる路面に対応できる、滑らない靴はありません。 冬靴を買う時は、自分がよく歩く路面状況について、お店の人に詳しく 話し、アドバイスを受けて下さい。 つるつる路面には、ピン・金具付きや深い溝のある靴底がおすすめですが、さまざまな路面に有効な柔らかいゴム底や滑り止め入りのゴム底も持っていると冬の暮らしがより快適になります。 靴底は使用するごとに劣化、消耗するのでチェックしましょう。また毎日履き替えることで消耗を和らげることができます。 路面に合わせて靴底の違った靴を2~3足持つのもいいでしょう。
転倒予防のための「いきいき安全体操」のすすめ・・・ 「いきいき安全体操」は、バランス能力、敏捷性、筋力を向上させるための運動プログラムで、約5分間、音楽に合わせて立ったままで行います。 全身ストレッチと、平衡機能・敏捷性・下肢筋力の向上を目的とした5つの動作の繰り返しで構成されています。 転倒予防のための体力づくりに、みんなで実践してみましょう! ※転倒災害防止と身体機能改善を目的として、マツダ(株)安全健康推進部健康推進センターのトレーナーが考案し、社内で実施された効果的なプログラムです。 図1 つま先かかと立ち:足関節の背屈・底屈(つま先を上げる前脛骨筋の強化) つま先かかと立ち4回×2セット
図2 フォアードランジ:前後方向への重心移動、上肢の前後方向への素早い動作(バランス能力、上肢・下肢敏捷性、 下肢筋力、股関節可動域の向上) (右足踏み出し2回→左足踏み出し2回)×2セット 図3 つま先タッチ:垂直方向への重心移動(バランス能力、敏捷性、筋力、股関節可動域の向上) (右足タッチ2回→左足タッチ2回)×8セット
図4 サイドランジ:左右方向への重心移動、急速な下肢の左右方向への踏み出し、上肢の左右方向への素早い動作 (バランス能力、上肢・下肢敏捷性、下肢筋力、股関節可動域の向上) (右足踏み出し2回→左足踏み出し2回)×2セット 図5 片足スクワット:垂直方向への重心移動(バランス能力、筋力、足関節・股関節可動域の向上) (右足2回→左足2回)×2セット
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その1 業種・職種 発生状況 食料品製造業 製造工 倉庫内に空容器3段を抱えた状態で、入ろうとした際、倉庫入口のコンクリートの三和土が凍っており、抱えた容器で足元が見えなかったため、これに気づかず、滑って、仰向けに転倒した。 年代・性別 60代・女性 怪我の程度 休業2か月 再発防止のワンポイントアドバイス 滑りやすい場所で荷を運ぶ時や大きな荷を運ぶ時は、台車を使用する! 積雪や凍結により、屋外への出入り口は、滑って転倒する危険が高くなります。特に除雪を徹底し、滑り止めのマットを敷く!ヒーター付き融雪マットを設置する! 凍結路面に適した滑りにくい靴を履く! 足元に注意し、特に慎重に行動する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その2 業種・職種 発生状況 電気機械器具製造業 製造工 降雪の中、帰宅のため会社敷地内の緩やかな下り坂を出口に向かって歩行中、雪交じりの突風が顔に当たった為、あわてて差していた傘を前にかざした瞬間、足が雪で滑り、後方に転倒した。 年代・性別 50代・男性 怪我の程度 休業1か月 再発防止のワンポイントアドバイス 通路や駐車場の除雪、融雪剤の散布を徹底する! 雪道や凍結路面に適した滑りにくい靴を履く! 雪道や凍結路面を歩くときは、歩幅を小さく、足裏全体で一歩一歩慎重に行動する! 積雪や凍結で滑りやすくなっている箇所は、立入りを禁止し、注意喚起の表示を行う!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その3 業種・職種 発生状況 砂利採取業 運転手 ダンプカーで積み込み場所へ向かう途中、積み込み場所の手前の道路の広い場所で一旦停車し、周囲の状況確認のため車から降りたとき、足を下した場所の地面が凍結していたため、足が滑り転倒した。 年代・性別 50代・男性 怪我の程度 休業2か月 再発防止のワンポイントアドバイス 敷地内や道路の除雪、融雪剤の散布を徹底する! 車両から降りるときは、凍結した箇所を避け、慎重に行動する! 雪道や凍結路面に適した滑りにくい靴底の履物を着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その4 業種・職種 発生状況 タクシー業 運転手 凍結した上り坂でタイヤが滑り動けなくなった車を後ろから押してあげていたときに足を凍結路面で滑らせ転倒し、胸部を打撲した。 年代・性別 60代・男性 怪我の程度 休業5日 再発防止のワンポイントアドバイス 滑りにくい靴底の履物を着用する!(運転用の靴のほかに、作業用の滑りにくい靴を用意しておくと効果的) 身体を強打しないよう、クッション性のある帽子や衣類を着用する! 凍結や積雪のある屋外で作業する場合は、保護帽や膝、肘パットなどを着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その5 業種・職種 発生状況 製造業 製造工 会社敷地内駐車場の除雪作業中、以前に積もった雪が凍結していたのが、新雪により見えなくなっていたため、その凍結部分で足を滑らせ転倒した。 年代・性別 20代・男性 怪我の程度 休業1か月 再発防止のワンポイントアドバイス 滑りにくい靴底の履物を着用する! 身体を強打しないよう、クッション性のある帽子や衣類を着用する! 凍結や積雪のある屋外で作業する場合は、保護帽や膝、肘パットなどを着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その6 業種・職種 発生状況 廃棄物処理業 収集員 事業場のゴミを収集車に回収した後、収集車の助手席に乗ろうとして片足を上げたときに、路面が凍結していたため、路面に残っていた足が滑り転倒した。 年代・性別 20代・男性 怪我の程度 休業3か月 再発防止のワンポイントアドバイス できる限り凍結した箇所を避けて車を停車する! 滑りにくい靴底の履物を着用する! 身体を強打しないよう、クッション性のある帽子や衣類を着用する! 凍結や積雪のある屋外で作業する場合は、保護帽や膝、肘パットなどを着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その7 業種・職種 発生状況 学校 事務職 学校内で火災報知機の警報が鳴ったので、廊下を走って感知器が反応している場所に急いで向かったところ、屋根に積もった雪が雨漏りしており、廊下が水で濡れていたため、足を滑らせ転倒した。 年代・性別 60代・男性 怪我の程度 休業2か月 再発防止のワンポイントアドバイス 雨漏り箇所を点検し、通路などの水たまりは、すぐにふき取る! 滑りにくい靴底の履物を着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その8 業種・職種 発生状況 運送業 運転手 荷物配達先(個人の住宅)の玄関に荷物を持って歩行中、玄関前が薄く凍っていることに気づかず、足を滑らせバランスをくずし転倒した。 年代・性別 30代・男性 怪我の程度 休業3週間 再発防止のワンポイントアドバイス 滑りにくい靴底の履物を着用する!(運転用の靴のほかに、作業用の滑りにくい靴を用意しておくと効果的) 身体を強打しないよう、クッション性のある帽子や衣類を着用する! 凍結や積雪のある屋外で作業する場合は、保護帽や膝、肘パットなどを着用する!
職場では、実際にこんな災害が起きています 事例研究 その9 業種・職種 発生状況 小売業 販売員 朝、自家用車で出勤し店舗の少し上にある会社敷地内の駐車場に停め、店に向かって坂道を歩いていたところ、路面が凍結していたため、滑って転倒した。 年代・性別 40代・男性 怪我の程度 休業2か月 再発防止のワンポイントアドバイス 敷地内や道路の除雪、融雪剤の散布を徹底する! 雪道や凍結路面に適した滑りにくい靴底の履物を着用する!
自己チェックしてみよう!! 転倒災害防止のためのチェックリスト(事業主・管理者用) チェック項目 はい いいえ 1 転倒災害防止のためのチェックリスト(事業主・管理者用) チェック項目 はい いいえ 1 安全衛生委員会などで、積雪・凍結による転倒災害防止対策を組織的に検討し、具体的な対策をとっていますか? □ 2 気象情報を迅速に把握し、積雪・凍結が予想される場合に対応できる連絡体制を構築していますか? 3 滑りにくい履物を着用させていますか? また、その着用状況を確認していますか? 4 労働者からの聴き取りなどにより、危険マップを作成していますか? 5 危険マップで特定された危険個所の「見える化」を図っていますか? 6 除雪担当責任者を指名するなど除雪作業の体制は万全ですか? 7 通勤や屋外作業について、ゆとりをもって行うことができる体制になっていますか? 8 労働者に対する安全教育や運動指導を行っていますか? 「はい」の項目はいくつありましたか? 「いいえ」の項目は早急に改善しましょう!
自己チェックしてみよう!! 転倒災害防止のためのチェックリスト(従業員用) チェック項目 はい いいえ 1 転倒災害防止のためのチェックリスト(従業員用) チェック項目 はい いいえ 1 雪道や凍結路面の歩行に適した通勤用の靴を履いていますか? □ 2 雪道や凍結路面で滑らない歩き方を知っていますか? 3 雪道や凍結路面の歩行の際、両手は荷物でふさがれていませんか? 4 車両から降りるときは、凍結した個所を避け、慎重に降りていますか? 5 事業場内で凍結により転倒のおそれが高い場所を把握していますか? 6 上記の4の場面や5の場所で、指差し呼称で安全を確認していますか? 7 滑りやすい場所で荷物を運ぶ時は、台車等を使用していますか? 8 通勤等で夏場に比べて余裕のあるスケジュールを組んでいますか? 9 ストレッチや体操など転倒予防のための軽い運動を行っていますか? 「はい」の項目はいくつありましたか? 「いいえ」の項目は早急に改善しましょう!
ご安全に!