鹿児島大学呼吸器内科で現在進行中のCOPD治験

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鹿児島大学呼吸器内科で現在進行中のCOPD治験 1.DYNAGIT Trial No. 1237.19   重症から最重症のCOPD患者を対象に、チオトロピウム+オロダテロール配合吸入剤の1日1回52周間吸入投与時のCOPD増悪に対する効果をチオトロピウム吸入剤投与群と比較する。ランダム化、二重盲検、実薬対照、並行群間比較試験. 2.DYNAGIT Trial No. 1237.33  日本人のCOPD患者を対象にチオトロピウム+オロダテロール配合剤を1日1回6週間吸入投与した際の肺過膨張、運動耐容能及び身体活動性に対する効果をチオトロピウム吸入投与と比較する、ランダム化、二重盲検、実薬対照、2期クロスオーバー試験。

1.DYNAGIT Trial No. 1237.19 重症から最重症のCOPD患者を対象に、チオトロピウム+オロダテロール配合吸入剤のCOPD増悪に対する効果をチオトロピウム吸入剤投与群と比較する。 主な選択基準。 ① 40 歳以上の男女  ② COPD と診断され気管支拡張薬吸入後のFEV1が予測値に対して60%未満  過去12ケ月以内に全身性ステロイドの使用または抗生剤の使用または増悪での入院   を必要としたCOPD増悪1回以上有する患者  ④ 10 pack-years を超える喫煙者または元喫煙者  主な除外基準 ① 気管支喘息を合併している患者 ② 過去5年以内に悪性腫瘍の既往がある患者 ③ 肺切除を受けた経験がある患者 ④ 閉塞隅角緑内障または前立腺肥大症による排尿障害を有する患者 急性増悪は抗生物質の内服が1年以内にカルテで確認できるだけでも可です。 FEV1が予測値に対して60%未満のところで除外となる症例が多いようです。

1.DYNAGIT Trial No. 1237.19 重症から最重症のCOPD患者を対象に、チオトロピウム+オロダテロール配合吸入剤のCOPD増悪に対する効果をチオトロピウム吸入剤投与群と比較する (PHASE IIIb) 全世界で7.800例、本邦で600例の症例登録を予定し、鹿児島大学呼吸器内科には5例の割り当てがあり、現在まで、今村病院、川内市医師会立市民病院、池田病院からそれぞれ1例ずつ紹介いただき、無事エントリーできました。残すところ、あと2例となっていますが、エントリー締め切りがH28年2月までです。 治験責任医師:寒川卓哉 治験分担医師:井上博雅 東元一晃 水野圭子 渡辺正樹 山元滋樹

2.DYNAGIT Trial No. 1237.33 日本人のCOPD患者を対象にチオトロピウム+オロダテロール配合剤を1日1回6週間吸入投与した際の肺過膨張、運動耐容能及び身体活動性に対する効果をチオトロピウム吸入投与と比較する 主な選択基準。 ① 40 歳以上の男女  ② COPD と診断され気管支拡張薬吸入後のFEV1が予測値に対して80%未満  修正MRC質問票で1以上の患者  ④ 10 pack-years を超える喫煙者または元喫煙者 Visit 2の6MWTが400メートル未満の患者かつ6MWT終了時の修正Borgスコアが4以上 主な除外基準。 ① 気管支喘息を合併している患者 ② 過去5年以内に悪性腫瘍の既往がある患者 ③ 日中の酸素療法を1日1時間以上日常的に実施し、酸素療法を休止できない患者。 ④ 閉塞隅角緑内障または前立腺肥大症による排尿障害を有する患者 ⑤ 経口ステロイドが安定していない患者(1日あたりプレドニン10mgを超える患者)

1.DYNAGIT Trial No. 1237.33 COPD患者を対象に、チオトロピウム+オロダテロール配合吸入剤の肺過膨張、運動耐容能および身体活動性をチオトロピウム吸入剤投与群と比較する (PHASE IIIb) 総数240名予定 鹿児島大学:6名 エントリー期間: 2016/1~2016/6 治験責任医師:寒川卓哉 治験分担医師:井上博雅 東元一晃 水野圭子 金澤 裕信 渡辺正樹 山元滋樹