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バスケットボールフリース ロー技能遂行における心理的 要素について 特に注視点とフリースローの正確性との 関連に着目して 修士課程2年 猪俣 夏海.

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2 バスケットボールフリース ロー技能遂行における心理的 要素について 特に注視点とフリースローの正確性との 関連に着目して 修士課程2年 猪俣 夏海

3 フリースローの特徴 ■ オープンスキルを中心としたバスッ ケットボールの中で、唯一クロウズド スキルである ■ 70 点から 80 点代の試合では、その 1/4 がフリースローの得点である ( 吉井 1977) と報告されていてる

4 選手が正確にシュートを打つ 条件とは 技術的要因 ( バイオメカニックス ) とそれを支 える体力面の条件の検討が主に行われていてそ れに関する研究も多い。 シュートするにあたっての視点や視線に関す る研究、緊張、リラクセーション法など認知面 や情動面などの心理的条件を検討した研究は少 ない。 しかし

5 そこで 第一研究 広い範囲にわたるフリースローの心 理的条件を取り上げ熟練者と未熟練者 の差異を検討 第二研究 アイカメラで得られたデーターによ り実証的に正確なシュートに必要な視 点・視覚の条件を明らかにする

6 調査項目用紙の内容 ■ フェイスシート 13項目 競技暦、ポジション、型など ■ フリースローにおける前・中・後の局面の項目 13 項目 情動 -緊張、不安 例 : 「シュートについて何か不安に思ったり、緊張したりすることはあります か?」など 知覚・認知 例 : 「シュートセットはどこの位置ですか?」など 思考 例: 「シュートについて考えることがありますか?」 例:「シュート動作の中で腕や手の動きの意識はどのように感じます か?」など ■ 指導について 2 項目 ■ リラクセーション法について 2項目

7 調査方法 a)調査対象者 全国大会レベルの C 大学バスケットボール 部女子 27 人、地区大会上位の G 高校バス ケットボール部女子 23 人を熟練者とし C 大学体育学部女子 37 人、 C 大学体育学部 男子 73 人を未熟練者として調査を実施した。 ( 計 160 人 ) b)調査期間 平成 19 年6月に調査 c)調査方法 調査用紙を各学校に配布し、各指導者の指 示のもとに調査を実施し、回収した。

8 調査結果の概要 不安・緊張がある P < 0.05 熟練者の 方が高い イメージする 有意差なし 思考する P < 0.01 熟 練者の方が高い 重心の確認ができる P < 0.01 熟練者の 方が高い シュートが入ったかどうかわかる P < 0.01 熟練者の方 が高い 呼吸法のアドバイスを受けたことがある P < 0.01 熟練者の方が高 い 決まって行うリラクセーションがある P < 0.01 熟練者の方 が高い 熟練者と未熟練者の比較において

9 調査によるフリースローの前・中・後 における熟練者と未熟練者との差異 が 特に現れたのは 視点・視線の項目

10 フリースローを行う際どこを意識して見ているか? ( ア ) リングの手前 ( イ ) リングの真中 ( ウ ) リングの奥 ( エ ) リング全体 ( オ ) リングの後方の四角の枠 ( カ ) リングとボード ( キ ) リングとボードとその周辺 ( ク ) その他 熟練者全体 体育学部女子 体育学部男子 図1 熟練者全体 エ 18% ウ 10% イ 28% ア 42% カ 2% ク 0% キ オ 体育学部生女子全体 ク 0% キ 3% カ 11% オ 27% エ 5% ウ 16% イ 33% ア 5% 体育学部生男子全体 ク 0% キ 1% カ 3% オ 16% エ 21% ウ 23% イ 29% ア 7%

11 シュートを放ったときどこを見ているか? ( ア ) ボールの軌跡を追って見ている ( イ ) ゴールを見続けている ( ウ ) フォロースルーの手を見ている ( エ ) ゴールとボールの軌跡を見ている ( オ ) ゴールとボールの軌跡とフォロースルーの手を見ている (カ)特に意識はしていない 熟練者A 熟練者B 体育 学部女子 図2 試合出・ときどき ア 8% イ 48% ウ 0% エ 36% オ 0% カ 8% 試合出ない カ 8% オ 0% エ 54% ウ 0% イ 19% ア 体育学部生女子全体 エ 32% ウ 0% イ 16% ア 46% キ 3% オ 0% カ 3%

12 実験方法 a)実験対象者 C 大学バスケットボール部女子の日頃行ってい る確 率表を基に振り分けた フリースローの確率が高い者上位(確率平均 70 %)熟練者A群6 名 フリースローの確率が低い者下位 ( 確率平均 65 % ) 熟練者B群6名 一般の学生と院生(未熟練者)6名 b)実験期間 平成 19 年9月初旬に熟練者 12 名 10 月に未熟練者測定 6 名

13 実験手順 10 m 4.28 m 3.05 m ビデオ 装置

14 分析方法 準備期 プレショット期 フライト 期 試行時間 13223 1 ・・・・黒枠内 2・・・・ボード内 3・・・・ボード外

15 準備期の試行時間 準備期 熟練者 A と未熟練者 熟練者 B と未熟練者 P < 0.01 熟練者の方が準備 期の時間が長いことを示した 。 熟練者は、準備期に個々に おける正確にシュートを放つ ための、必要な準備動作を行 う適切な時間を持っているも のと考えられる。 **P<0.01 (sec ) ** 結果と考察

16 ゴール注視時間の割合 熟練者 A と未熟練者 熟練者 B と未熟練者 P < 0.01 熟練者の方が長く注視 している。 ** (%) プレショット期からフライト期までのゴー ル注視 **P<0.01

17 青は顔を上げてからシュートセットまで 赤はシュートセットからゴー ルに着くまで

18 指導への提言 「リングをしっかり見て狙う」「アーチを描 くように」 などが一般的指導の際の言語的教 示としてあげられる。 「リングを見続ける」具体的な教示内容に する 視覚が安定することで他の技術面も安定す る

19 ご清聴ありがとうございまし た あとはポスター発表を御覧下さい。


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