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Published byゆりな はしかわ Modified 約 8 年前
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位置センサ情報を用いた ユーザの行動傾向の取得 日本電信電話株式会社 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 ○ 柳沢 豊,赤埴 淳一,小暮 潔
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概要 ユーザの実世界中での移動履歴から,ユーザ の行動傾向を抽出する実験 発表内容 – 背景・アプリケーション例 – 研究の目的 – 位置センサシステム – データ分析方法 – 実験 – まとめ
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背景 インターネット上にある莫大な情報から いかに必要な情報を取捨選択するか? 既存技術:情報フィルタリング ユーザのコンピュータ上での操作内容から ユーザの興味や嗜好を取得し,情報を選択する. しかし,ユーザの実世界中での行動内容は反映されない.
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例題(1) 道路工事情報 よく通る地点の 情報が欲しい. Lab × × × × × × × × × × 工事地点 A B C D E F G H I
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例題(1) 道路工事情報 Lab 通勤路 日常の行動情報を 取得しておく.
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例題(1) 道路工事情報 Lab 工事情報 ---------------------- 地点 A: 通行止め 地点 B: 片道交互 ----------------------- 地点 C: … 地点 D: …. 工事情報 ---------------------- 地点 A: 通行止め 地点 B: 片道交互 ----------------------- 地点 C: … 地点 D: …. よく通る道の情報の 優先度を上げて表示. × × × × × × × × × A B C D E F G H I
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例題(2) コピー機についてのお報せ コピー機情報! 両面印刷機能が追加されました. もう手作業で両面印刷する必要 はありません! コピー機情報! 両面印刷機能が追加されました. もう手作業で両面印刷する必要 はありません! 掲示を出す. コピー機を使うユーザには有益だが, 使わないユーザにとってはノイズ 両面印刷機能を追加! 両面印刷
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例題(2) コピー機についてのお報せ ユーザがよく使う 機器の情報を取得 しておく. コピー機情報! 両面印刷機能が追加されました. もう手作業で両面印刷する必要 はありません! コピー機情報! 両面印刷機能が追加されました. もう手作業で両面印刷する必要 はありません! コピー機をよく使うユーザなら 情報を表示する. フィルタリング
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要点1 よく行く場所,よく使うものをキー ワードに使うことで,効率の良いフィ ルタリングができる. 頻出行動
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例題(3) 道路工事情報 場合によって 欲しい情報が 違うことがある. Lab × × × × × × × × 工事地点 C D E F G H I Shop × × A B
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例題(3) 道路工事情報 平日朝 8 時なら通勤 Lab × 工事地点 × × × × × × × C D E F G H I Shop 通勤経路上の 情報を優先的に 表示する. × × A B
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例題(3) 道路工事情報 休日昼 1 時なら買物 Lab × 工事地点 Shop 買物先までの 経路上の情報を 表示する. × × × × × × C D E F H I × × A B × G
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要点2 時と場合によって欲しい情報が違うこ とがある. ユーザが日頃よく取る行動の順序にみ られる癖(傾向)がわかれば,ユーザ の状況にあわせて収集する情報を変え ることができる. 行動順序
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問題点 従来は,ユーザ自身が「よく通る道」「よく 使うコピー機」という情報をコンピュータに 入力しなければならなかった 入力する情報量が多すぎて,ユーザにかかる 負荷が高くなってしまう. 情報を自動で入力できないか?
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アプローチ ユーザと場所・物・行動などとの関連の深さか が分かれば,それをキーにしてフィルタリング できる. – ユーザの日常行動をセンシングし,よく使う物やよ く行く場所を見つけ出せばよい. ユーザの日常行動をセンシングしてデータを分析し, ユーザの行動傾向(頻出行動,行動順序)を見つける. ユーザの日常行動をセンシングしてデータを分析し, ユーザの行動傾向(頻出行動,行動順序)を見つける. 研究の目的
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研究の内容 関連性取得の予備的な実験を行う. – 人間の基礎的な行動である「移動」「滞在」 をセンシングする. – そのデータからユーザに関する行動傾向を取 得できるか実験を行う.
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全体の流れ DB 位置センサデータ データを集める. 分析 エンジン Data Mining 技術 ユーザの行動を分析 場所 物 フィルタ Filtering 技術 情報の取捨選択
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位置の取得方法 (1) 位置検出を行うセンサを環境とユーザ の双方に取り付ける. DB に蓄積されたデータからユーザの移 動経路を計算する. DB 赤外線位置検出センサ DB モーションセンサ
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位置の取得方法 (2) 装着型センサのデータを環境設置型センサで 補正する. ノート PC PC サーバ 統合サーバ モーション センサ 赤外線センサ 加速度センサ 地磁気センサ センサ情報送受信プロセス 位置計算プロセス ログ 赤外線受信機 位置検出プロセス 速度情報 (無線 LAN 経由) 位置情報 ( LAN 経由) 地形図 修正された 位置情報 PC サーバ 全体の処理
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モーションセンサの装備例 赤外線バッジ 加速度センサ 地磁気センサ ノートパソコ ン
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赤外線センサの配置 センサ
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得られたデータの例 実際に歩いた経路 (赤:往路 / 青:復路) センサにより 追跡された経路 環境設置型センサにより 位置補正された個所 5m
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データの分析 「存在位置」「滞在時間」を使って行 動をクラスタリングする. 得られた行動リストの中から,よく行 われる行動(頻出行動)と,行動間の 順序特性(行動順序)を探す.
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「行動」の抽出 滞在時間を使って行動をクラスタリン グする. 移動経路 A C 滞在の度合いで 領域を分ける. B t B C A 0-30sec 3600-7600sec 0-30sec さらに滞在時間の 長さで分類する. 行動
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行動傾向の抽出 得られた「行動」の中で,一定数以上 のものを頻出行動として抽出する. 行動順序を見つける.
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実験 ユーザの位置データを取得して行動傾 向を取得する簡単な実験を行った. – 主に赤外線センサのデータを使用 – ユーザ 1 人のデータ 7 日分( 60 時間分)
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頻出行動 頻度時間場所 行動 11 30 自室 一時滞在 9 300 部外 ー 7 ∞ 自室 帰宅 6 30 部外 通過 5 30 通路 通過 5 120 通路 通過 4 3600 自室 仕事 3 7200 自室 仕事 3 600 通路 会議? 3 600 部外 ? 3 1800 通路 2 会議? 3 1800 部外 食事他 部外 通路 休憩 自室 通路 2
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頻出行動 フィルタリングに用いることができる 情報: – 自室に滞在していることが非常に多い. -> 「自室」に関する情報は有益である. – 通路はほとんど通過するだけである. -> 「通路」については,通行障害に関する 情報以外はあまり重要ではない. – 休憩室にはほとんど滞在しない. -> 「休憩室」に関する情報は重要ではない.
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行動順序( 2 行動間) 部外 通路 休憩 自室 通路 2 頻度時間場所場所時間 630 自室部外 300 3300 部外自室 30 330 通路部外 30 23600 自室部外 600 2300 自室通路 30 2300 部外自室 120 230 部外通路 120 230 通路 2 自室 ∞ 230 部外自室 7200 230 部外自室 30 21800 通路部外 30 2120 通路自室 30 注 ) 図内の矢印は時間情報を無視している
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行動順序( 2 行動間) 部外 通路 休憩 自室 通路 2 頻度時間場所場所時間 630 自室部外 300 3300 部外自室 30 330 通路部外 30 23600 自室部外 600 2300 自室通路 30 2300 部外自室 120 230 部外通路 120 230 通路 2 自室 ∞ 230 部外自室 7200 230 部外自室 30 21800 通路部外 30 2120 通路自室 30 注 ) 図内の矢印は時間情報を無視している
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行動順序( 2 順序間) フィルタリングに用いることができる 情報: – 自室と部外を直接往復するケースが多い. – 自室には一瞬居てすぐ部外に出るか,ある いは 1 時間程度いてから部外に出る.
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行動順序( 3 行動間) 部外 通路 休憩 自室 通路 2 頻度場所場所場所 11 自室部外自室 10 部外自室部外 8 通路部外自室 7 自室通路 部外 5 部外自室通路 4 休憩通路 2 自室 4 部外自室通路 2 3 自室通路自室 3 自室部外通路
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考察 位置と滞在時間を使うことで,ある程 度行動を特定できる. 課題 – ユーザ数を増やし,ユーザ間の相関関係を 取得する実験を行う. –PC の操作履歴なども解析に含める. – 時間的に離れた行動間の相関性も解析する.
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まとめ 移動履歴を取得するセンサ環境を作った. ユーザの行動傾向を抽出する予備的な実 験を行った. 今後の予定: – より大規模な環境下での実験を行う.
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研究の位置付け( A ) センシング (Ubiquitous Sensing) 推論, プランニング, 情報フィルタリング データマイニング (UDM) 選択的データ統合 行動情報取得 基礎技術 行動傾向の分析応用技術 要素技術 本研究
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センシング 研究の位置付け( B ) データマイニング 分散データ マイニング ユビキタスデータマイニング 情報フィルタリング 本研究
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位置データの取得方法 加速度センサ,地磁気センサでユーザ の移動速度と方向を取得.屋外では GPS を利用する. 環境に設置したセンサでユーザの大ま かな位置を取得する. 双方のデータを組み合わせて精度の高 い位置情報を取得する.
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行動傾向分析のイメージ センサ情報 行動内容 2001/09/11 11:00:01 ID:534afg [x:100,y:200,z:300] 2001/09/11 11:00:10 ID:562xde [x:010,y:220,z:400] 2001/09/11 11:00:30 ID:534afg [x:150,y:260,z:300] …. 2001/09/11 11:00:01 柳沢 [ 居室 ] 2001/09/11 11:00:10 小暮 [ デモルーム ] 2001/09/11 11:00:30 柳沢 [ 休憩室 ] …. 行動傾向 柳沢 [ 居室 :1800-3600sec] -> [ 休憩室 :0-30sec] 柳沢 [ 部外 :0-30sec] -> [ 居室 :1800-3600sec] 小暮 [ 居室 :60-300sec]->[ デモルーム :600-1800sec] …. 記号化 分析
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