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Published byありさ はにうだ Modified 約 7 年前
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昼ゼミ Seeing the forest for the trees: long-term exposure to elevated CO2 increases some herbivore density 著者Stiling P., Moon D., Rossi A., Hungate B.A., Drake B. 掲載Global Change Biology15; (2009)
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木を見て森を見ること: 高CO2の長期暴露が いくつかの植食者密度を上昇させる
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これまでの研究 大気CO2濃度の増加 植物の窒素濃度が低下、二次代謝物質が増加 (植食者にとっての栄養が低下し、防御能力が上昇)
(植食者にとっての栄養が低下し、防御能力が上昇) 植食者の生残、成長の低下
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→単位体積当たりの林冠の植食者密度の増加 (単位面積当たりのリターの植食者「密度」の増加)
この論文の注目点 大気CO2濃度の増加 植物の成長の増加(植食者にとっての餌の量の増加) →単位体積当たりの林冠の植食者密度の増加 (単位面積当たりのリターの植食者「密度」の増加) 葉が増える分だけ植食者の数が増えるのでは? 密度の意味合いが体積と面積当たりで異なる
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この論文の注目点 長期のCO2暴露実験 野外での実験 以上の条件で 葉の生産量と植食者密度は どのように変化するか
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実験地 フロリダ州メリット島国立自然保護区 の特別研究区(NASAのケネディ宇宙センター内) 矮性ナラ、パルメットヤシの生態系 材料と方法
優占種:3種のナラ類 Quercus myrtifolia 77% Quercus geminata 17% Quercus chapmanii 6% その他:27種(窒素固定を行うマメ科植物 Galactia elliottii が優占) 潜葉性昆虫(leafーminer)と 葉巻形成昆虫(leafーtier)が多い
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実験地 1996年1月: 2エーカー(81a)のナラ林に火入れ 春の間にOTC(8角形、一辺1.4m、高さ2.5m) 16基設置
16基設置 高CO2区(大気+350ppm-1のCO2)8基 対照区(1996年に350ppm以下、2007年に380ppm以下)8基
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測定項目 葉200枚当たりの潜葉性昆虫、葉巻昆虫密度 窒素含有率 ランダムに葉を選択し、潜葉痕、葉巻を数える
Q. myrtifoliaとQ. geminataは1996~2006年測定 Q. chapmaniiは2001年から測定 葉巻昆虫の密度は全ての樹種で2001年から測定 窒素含有率 ランダムにサンプリング 測定は1996~2006年 (2005,2006年のQ. geminataとQ. chapmaniiのデータなし)
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測定項目 リター中の潜葉性昆虫、葉巻形成昆虫密度 測定期間 リタートラップ:
潜葉性昆虫:1998~2006年 葉巻昆虫:2001~2006年 リタートラップ: 1基につき0.0381のトレー3つ計0.762m2 1998年1月~2003年8月:月1回回収、 2003年9月~2006年5月:3か月に1回回収 Q. geminataとQ. chapmaniiのリターの潜葉性昆虫のデータは統合 (2001年以前のサンプルを化学分析に使用済み)
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統計 繰り返しのある分散分析 CO2処理:要因 年:時間間隔 リターのデータは対数変換
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葉200枚当たりの潜葉性昆虫密度 結果
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葉200枚当たりの葉巻形成昆虫の密度 CO2と時間の交互作用は潜葉、葉巻どちらでもみられなかった
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葉の窒素含有率
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0.1143m2のリター当たりの潜葉性昆虫密度 リター量 Q. myrtifoliaとQ. chapmaniiは増加
Q. geminataは減少 高CO2で成長低下? Q. myrtifoliaとQ. chapmaniiとの競争に負けた?
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0.1143m2のリター当たりの潜葉性昆虫密度
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0.1143m2のリター当たりの葉巻昆虫密度
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考察 葉200枚当たりの植食者密度の減少について 先行研究と一致した結果 原因として考えられること 葉の窒素の希釈 二次代謝物質の増加
天敵による捕食率の上昇
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植食者密度が低下しない場合 植物種の例 環境条件の例: 養分の利用可能性が高いと密度低下は起こらない
窒素固定植物:窒素の希釈が起こらない(Karowe 2007) C4植物(Sudderth et al. 2005) 環境条件の例: 養分の利用可能性が高いと密度低下は起こらない リン利用可能性(Goverde et al. 2004) 窒素利用可能性(Schädler et al. 2007) 窒素を含む防御物質を合成する植物では窒素が多くても密度低い
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リター0.1143m2当たりの植食者密度について 地上部バイオマスの反応 Q. myrtifoliaとQ. chapmanii
2000年まで高CO2下で減少、2001年以降 (林冠閉鎖後は)増加 Q. geminata 高CO2区と対照区に有意差なし 地上部バイオマスの反応 (Seiler et al. 2009より)と一致 Q. myrtifoliaとQ. chapmaniiの 地上部バイオマスは高CO2により増加 Q. geminataでは有意な反応がみられず
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生産量(虫にとっての餌の量)の増加により0.1143m2当たりのリターの植食者密度は増加
まとめ 高CO2下で葉200枚当たりの植食者密度は減少 しかし・・・ 生産量(虫にとっての餌の量)の増加により0.1143m2当たりのリターの植食者密度は増加 生産量の増加は他の実験系でも報告されており、 それらでも増加の可能性あり
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まとめ リター当たりの植食者密度の変化は植物種に依存 高CO2環境下では 植食者とその天敵の群集は変化するだろう
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