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メタ分析の必須事項 話題提供者:市倉加奈子 SS-067 エビデンスの「質」を意識した研究計画への誘い:
~研究を始める前に知っておきたい研究報告の国際基準~ メタ分析の必須事項 東京医科歯科大学大学院 心療・緩和医療学分野 日本学術振興会 特別研究員 話題提供者:市倉加奈子
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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メタ分析の報告ガイドライン
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メタ分析の質の評価
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メタ分析の位置づけ 強 ランダム化比較試験のメタ分析 ランダム化比較試験 非ランダム化比較試験 前向きコホート(縦断)研究
症例対照研究/横断研究 記述研究(症例報告など) 委員会や専門家の意見 強 エビデンス (福井次矢ほか, 医学書院, Minds 診療ガイドライン作成の手引き, 2007より改変)
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メタ分析でエビデンスを示す エビデンスの強さを決めるのは・・・ ①研究デザイン ②研究の妥当性
「メタ分析」というデザインにおいて,研究の妥当性をいかに高めるかが重要!! ⇒メタ分析の研究において妥当性を高めるために,個々のRCTの誤差(バイアス),メタ分析全体の誤差(バイアス)を評価する必要がある。
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「誤差(バイアス)」を小さくすること =外的・内的妥当性を高めることにつながる!
研究の妥当性 普遍的真理 研究テーマ 研究の範囲での真理 研究計画 研究結果 実際の研究 デザイン 実施 推論 誤差 誤差 外的妥当性 内的妥当性 (木原雅子ほか,メディカルサイエンス・インターナショナル,医学的研究のデザイン第3版, 2009より改変) 「誤差(バイアス)」を小さくすること =外的・内的妥当性を高めることにつながる!
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系統誤差によるバイアスが生じないように、メタ分析を計画
研究の妥当性 「誤差」の種類 偶然誤差:偶然によって生じる誤差。(ばらつきは、均等になる) →サンプルサイズを大きくする。 系統誤差:何らかのバイアス(歪み)によって生じる誤差。 →バイアスが混入しないように計画段階で工夫。 系統誤差によるバイアスが生じないように、メタ分析を計画
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メタ分析のながれ 問題の定式化 文献検索 研究の選択・データベース化 個々の研究のバイアス評価 結果の統合 バイアスの検討
1 問題の定式化 2 文献検索 3 研究の選択・データベース化 4 個々の研究のバイアス評価 5 結果の統合 6 バイアスの検討 7 メタ分析の質の評価と解釈
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プロトコル公開の重要性 プロトコル登録(orプロトコル論文の作成)が重要!
⇒結果の出たところだけ報告してしまうなど、バイアスが生じる可能性があるため。 会員手続き後, 無料で登録可
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問題の定式化 リサーチクエッションの設定(PICO) P Patients 対象は誰か? I Intervention 介入は何か? C
例) P(対象):大うつ病性障害患者 I(介入):週1回60分×8回の認知行動療法 C(比較):週1回60分×8回の通常デイケア参加 O(結果):2か月後のBDI(うつ症状評価尺度)得点 P Patients 対象は誰か? I Intervention 介入は何か? C Comparison 何と比較して? O Outcome 結果はどうなる?
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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RCTのバイアス評価 RCTにおけるバイアスが生じると・・・ 【望ましい】 【バイアスが生じると】 真の効果 真の効果 (偶然誤差)
(系統誤差+偶然誤差) (偶然誤差) (系統誤差+偶然誤差) (偶然誤差) (偶然誤差) 真の効果 真の効果
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RCTのバイアス評価(コクラン推奨) (1) 乱数生成(選択バイアス)
→コンピューターによる乱数表作成,カード・封筒のシャッフルなど,割付けの列が適切に生成されているか? (2) 割付けの隠匿化(選択バイアス) →中心部からの割付け,同じ形の薬剤袋など,対象者や調査者に割付けが隠ぺいされているか? (3) 参加者および評価者の盲検化(実行/検出バイアス) →対象者・介入者・評価者に盲検化がされているか? (4) アウトカム測定の完全性(欠測バイアス) →欠損理由や欠損値処理について示され,不十分なアウトカムデータが適切に対処されているか? (5) 事前設定したアウトカム報告(報告バイアス) →プロトコルが入手可能で,報告するアウトカムの選択について報告されているか? (6) その他バイアスに影響を与えるもの
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RCTのバイアス評価(コクラン推奨) 例)うつ病に対するシタロプラム(薬物療法)のメタ分析 このように「バイアスのリスク」に関する表は,
(※High/Low/Unclearで評価) (Apler., BMJ., 2011, Citalopram for major depressive disorder in adults: a systematic review and meta-analysis of published placebo-controlled trials.)
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RCTのバイアス評価の後に・・・ 質の低い研究への対処 【望ましい】 【バイアスが生じると】 対処 真の効果 真の効果 (偶然誤差)
(系統誤差+偶然誤差) (偶然誤差) (系統誤差+偶然誤差) (偶然誤差) (偶然誤差) 対処 真の効果 真の効果
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質の低い研究への対処 ①質の低い研究の除外 ・プロトコルの段階で除外基準を記載しておく。 ②質の低い研究を抽出して解析 ・アディショナル・アナリシス(サブグループ分析・メタ回帰分析・感度分析など)を用いて、質の低い研究によりバイアスが生じているかを評価する。 ・プロトコルの段階で解析の計画を記載しておく。
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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メタ分析のバイアス評価 メタ分析におけるバイアスが生じると・・・ 【望ましい】 【バイアスが生じると】 真の効果 真の効果 (偶然誤差)
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メタ分析のバイアス評価 出版バイアス(Publication Bias):ポジティブな結果が報告されやすいことによるバイアス
メタ分析におけるバイアス・・・ 出版バイアス(Publication Bias):ポジティブな結果が報告されやすいことによるバイアス 選択バイアス(Selective Reporting Bias):研究が恣意的に収集されることによるバイアス 対策として・・・ ・包括的な文献収集を実施する ・論文として出版されていない研究も収集する ・出版バイアスの可能性を評価する
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メタ分析のバイアス評価 出版バイアスの可能性を評価 研究の精度(標準誤差) 効果量 効果量
Sievenpiper., Ann Intern Med., 2012, Effect of Fructose on Body Weight in Controlled Feeding Trials - A Systematic Review and Meta-analysis)
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メタ分析のバイアス評価 出版バイアスの可能性を評価 ・プロトコルの段階で評価方法を記載しておく。 視覚的評価
⇒Funnel plotの非対称性を視覚的に評価する 統計学的検定 ⇒Funnel plotの非対称性について,順位相関分析やLinearの回帰分析を用いて評価する ・プロトコルの段階で評価方法を記載しておく。
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メタ分析のバイアス評価の後に・・・ バイアスへの対処 【望ましい】 【バイアスが生じると】 対処 真の効果 真の効果 (偶然誤差)
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バイアスへの対処 ①(そもそも網羅するように)包括的な文献収集 ・プロトコルの段階で収集基準・収集方法・検索ワードなどを記載しておく。 ②出版バイアスの調整 ・プロトコルの段階で調整法の計画を記載しておく。
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包括的な文献収集 ・MEDLINE, EMBASE, PsycINFOなどの包括的な電子データベースを使って検索
文献を網羅するためには・・・ →研究が重複するように、収集することが大切 →未発表データをできる限り収集することが大切 ・MEDLINE, EMBASE, PsycINFOなどの包括的な電子データベースを使って検索 ・ハンドサーチや著者への問い合わせも実施 ・KeywordsやMESHから幅広く検索語を選ぶ データベースB (未発表データ) データベースA データベースC
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出版バイアスの調整 例) ・Trim-fill methods ⇒Funnel plotを対象にするよう埋めていく方法
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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ガイドラインや報告の質について勉強しておくこと!
Take Home Message ・リサーチクエッションを明確にすること ・研究プロトコルを公開すること ・偏った報告をしないために,RCTのバイアスについて評価・対処を考えておくこと ・偏った報告をしないために,選択・報告バイアスについて評価・対処を考えておくこと ガイドラインや報告の質について勉強しておくこと!
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参考文献 ・Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventions (Wiley) ・Introduction to Meta-Analysis -Statistics in Practice- (Wiley)
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参考文献 ・メタアナリシス入門(丹後俊郎著/朝倉書店) ・はじめてのメタアナリシス(野口善令著/臨床研究デザイン塾)
・医学的研究のデザイン(木原雅子ら訳/メディカル・サイエンス・インターナショナル) ・The PRISMA Statement for Reporting Systematic Reviews and Meta-Analyses of Studies That Evaluate Health Care Interventions: Explanation and Elaboration, J Clin Epidemiol, 62(10), 2009 ・From systematic reviews to clinical recommendations for evidence-based health care: validation of revised assessment of multiple systematic reviews (R-AMSTAR) for grading of clinical relevance, The Open Denistry Journal, 4, 2010
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宣伝
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はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
本日のおはなし はじめに 個々のRCTのバイアス評価 メタ分析のバイアス評価 まとめと参考文献 おまけ(Rによるメタ分析)
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メタ分析とRパッケージ metafor meta rmeta 固定効果モデル ○ 変量効果モデル 異質性の推定 various DL
Mantel-Haenzel法 Peto法 × Forest plots Funnel plots Radial plots Q-Q normal plots 質変数の調整分析 multiple single 量変数の調整分析 混合効果モデル
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使用するデータセット (Viechtbauer., J Stat Software., 2010, Conducting Meta-Analysis in R with the metafor package.)
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メタ分析(統合)の実施 95%信頼区間 推定効果量
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メタ分析結果の作図
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メタ分析結果の作図
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メタ分析のバイアス評価 視覚的に非対称性はない =出版バイアスはないと判断
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メタ分析のバイアス評価 統計的に非対称でない =出版バイアスはないと判断
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