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「基礎OR」/「OR演習」 第3回 宿題3.2 Red Brand Canners解説
2009/10/13 森戸 晋
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Red Brand Canners
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Red Brand Canners 登場人物 Mitchell Gordon, 副社長(Vice President)
William Cooper, 財務部長(Controller) Charles Myers, 販売部長(Sales manager) Dan Tucker, 製造部長(Production manager)
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Red Brand Canners 原料供給と製品需要 Tucker製造部長, Myers 販売部長
収穫量と品質構成(検査部の情報) 収穫量 3,000,000 pounds (lbs) 品質構成 品質A 600,000 lbs (20%) 品質B 2,400,000 lbs (80%) トマト加工品の需要見通し(Myers販売部長) ホールトマト缶詰(whole canned tomatoes) 十分 トマトジュース、トマトペースト 限度あり 資料1に需要予測(販売価格に基づく販売量の予測) 販売価格は長期販売戦略を反映
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Red Brand Canners 製品の利益性、原料使用量 Cooper財務部長
単位当たり利益: ホールトマト>他製品 農家からのトマトの購入価格: 18 ¢/ lb 資料2: 各トマト加工品の利益への寄与度 各製品のケース当たり原料使用量
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Red Brand Canners 生産能力と品質基準 Tucker製造部長
生産能力は十分 品質Aの原料に限りがあるため、ホールトマトだけを生産できず 原料・製品の評価システム 評価値は0~10(10が最高) 品質Aクラス(Bクラス)の評価値は平均9(5) 各製品の原料の許容平均評価値 ホールトマト缶詰≧8,トマトジュース≧6, トマトペースト≧0(制限なし;品質Bの原料から生産可) ホールトマト缶詰の生産は原料最大800,000 lbs
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Red Brand Canners 追加原料調達の可能性 Gordon副社長
追加購入量の上限: 80,000 lbs 追加購入単価: 25.5¢/lb
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Red Brand Canners 追加原料調達の可能性 Myers販売部長
今年の業績見通しは明るい ホールトマト缶詰の生産がよい訳ではない Cooper財務部長の計算のように、数量だけを考慮するのでなく、トマトの数量と品質を考慮して決めるべき 資料3: 限界利益(marginal profit)の計算 トマトペースト=品質Bの2,000,000 lbs ジュース=品質Bの400,000 lbsと品質Aすべて これで$144,000の利益を達成できるはず
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1.なぜTuckerはホールトマト缶詰の生産が800,000 lbsで抑えられるというのか?
Red Brand Canners 質問 1.なぜTuckerはホールトマト缶詰の生産が800,000 lbsで抑えられるというのか? 2.原料をすべてホールトマト缶詰の生産に回すというCooper財務部長の提案はどこに問題があるのか? 3.Myers販売部長はどのようにして資料3を計算したか?Myers販売部長の論理はどこに問題があるのか?
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Red Brand Canners 質問(続き)
4.Gordon副社長の追加購入を考えないという想定の下で、最適生産計画を線形計画問題として定式化せよ。トマト製品の重量(lbs)を変数(決定変数;decision variables)とせよ。目的関数の係数は単位重量(lb)当たりの利益(¢)で表現すること。 5.Gordon副社長が提案する原料の追加購入を考慮した場合にはモデルをどう修正すればよいか。
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検討の順序 変数の設定 ↓ 制約条件の設定 目的関数の設定
あとは各自でどうぞ 検討の順序 変数の設定 ↓ 制約条件の設定 目的関数の設定
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Red Brand Canners 質問への解答例(1)
1.なぜTuckerはホールトマト缶詰の生産が800,000 lbsで抑えられるというのか? 品質基準Aの原料はa=600,000(lbs) ホールトマト缶詰の品質基準から 9a/ (a+b) +5b/ (a+b) ≧8 ただし、bは品質Bの原料 なお上の不等式は, 9a+5b≧8 (a+b)と等価 品質基準を等式として連立方程式を解くと、 a=600,000,b=200,000,あわせて800,000 lbs
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(1) 追加購入を考えない場合
変数(単位は重量:lb) WA(WB):品質A(品質B)の原料によるホールトマト缶詰の生産量 JA(JB) :品質A(品質B)の原料によるトマトジュースの生産量 PA(PB) :品質A(品質B)の原料によるトマトペーストの生産量 目的関数(単位はセント¢) 総利益の最大化
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(2) 追加購入を考えない場合
制約条件 トマトの原料使用量はトマトの原料供給量以下 トマト製品の生産量は予測需要量以下 各製品(ホールトマト缶詰、トマトジュース)の投入原料品質基準を満足 制約条件の数式化 トマトの原料使用量 ≦ トマトの原料供給量 製品生産量 ≦ 予測需要量 ホールトマト缶詰(トマトジュース)の投入原料平均評価値 ≧ 8 (6)
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(3) 追加購入を考えない場合
目的関数 最大化 z = 444/18*(WA+WB) +396/20*(JA+JB) +555/25*(PA+PB) ー 18*3,000,000 (利益最大化;単位セント) = 24.67*(WA+WB)+19.80*(JA+JB)+22.2*(PA+PB) ー 18*3,000,000
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(4) 追加購入を考えない場合
制約条件 WA + JA + PA ≦ 600,000 (品質A原料供給量) WB + JB + PB ≦ 2,400,000 (品質B原料供給量) WA + WB ≦ 14,400,000 (ホールトマト缶詰予測需要量) JA + JB ≦ 1,000,000 (トマトジュース予測需要量) PA + PB ≦ 2,000,000 (トマトペースト予測需要量) 9WA+5WB≧8 (WA+WB) (ホールトマト缶詰の品質基準) 9JA +5JB ≧6 (JA+JB) (トマトジュースの品質基準) 全変数の非負制約
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Red Brand Canners 質問への解答例(2)
2.原料をすべてホールトマト缶詰の生産に回すというCooper財務部長の提案はどこに問題があるのか? 品質基準を満たさなければいけないために、ホールトマト缶詰の生産には原料800,000lbsという限度がある。仮に、ホールトマト缶詰を限度一杯生産した場合(品質基準の制約から,残りの原料2,200,000lbsはペーストにせざるをえない;一方,ペーストの需要は2,000,000lbsまで)の利益は(計算すると ¢となり,比較してみると)最適計画の利益 ¢より低い
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Red Brand Canners 質問への解答例(3)
3.Myers販売部長はどのようにして資料3を計算したか?Myers販売部長の論理はどこに問題があるのか? 品質Bの原料2,000,000lbsをペーストに割り振っているのは、ペーストが(Myersの計算では)一番もうかるが、需要制約のため、これ以上作っても売れないため そもそも、トマトの価格と品質評価値が比例するという命題の論拠は疑わしい *0.24/20+ *1.65/25=144,000 (ジュース,および,ペーストのmarginal profitは,それぞれ,ケース当たり$0.24,$1.65なのでlb当たりに換算) より、利益が$144,000上がるという計算には、トマトの原料費の一部しか考慮されていない この方式はトマトの原料費を正しく評価できない
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Red Brand Canners 質問への解答例(4)
4. Gordon副社長の追加購入を考えないという想定の下で、最適生産計画を線形計画問題として定式化せよ。トマト製品の重量(lbs)を変数(決定変数;decision variables)とせよ。目的関数の係数は単位重量(lb)当たりの利益(¢)で表現すること。
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(5) 追加購入を考慮した場合
目的関数 (単位 ¢) 最大化 z = 444/18*(WA+WB) +396/20*(JA+JB) +555/25*(PA+PB) ー 18*3,000,000 ー25.5*80,000 (利益最大化) = 24.67*(WA+WB)+19.80*(JA+JB)+22.2*(PA+PB) ー 54,000,000 -2,040,000
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最適生産計画 線形計画問題としての定式化(6) 追加購入を考慮した場合
制約条件 WA + JA + PA ≦ 680,000 (品質A原料供給量) WB + JB + PB ≦ 2,400,000 (品質B原料供給量) WA + WB ≦ 14,400,000 (全型トマト缶詰予測需要量) JA + JB ≦ 1,000,000 (トマトジュース予測需要量) PA + PB ≦ 2,000,000 (トマトペースト予測需要量) 9WA+5WB≧8 (WA+WB) (全型トマト缶詰の品質基準) 9JA +5JB ≧6 (JA+JB) (トマトジュースの品質基準) 全変数の非負制約
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Red Brand Canners 質問への解答例(5)
5. Gordon副社長が提案する原料の追加購入を考慮した場合にはモデルをどう修正すればよいか。→ 答: 追加購入した方が得
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Red Brand Canners 3段階の品質検査が可能な場合
品質構成(3段階の検査が可能な場合) 収穫量 3,000,000 pounds (lbs) (従来通り) 品質構成 品質A 600,000 lbs 品質ポイント= 品質B 1,600,000 lbs 品質ポイント= 品質C 800,000 lbs 品質ポイント=3
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Red Brand Canners: 以下は宿題ではありません 質問(続き): 3段階の品質検査が可能な場合
6.ホールトマト缶詰の最大生産量(lbs)はどれだけか。原料をすべてホールトマト缶詰の生産に回すというCooper財務部長の提案は実施可能か? 7.Myers販売部長はどのようにして資料4のトマトコストを計算したか?彼はどうして、800,000lbsの品質Cの原料と1,200,000lbsの品質B原料をペーストに、残りの原料をジュースに割り振ったと考えられるか?Myers販売部長の論理はどこに問題があるのか? 8.Gordon副社長の追加購入を考えないという想定の下で、最適生産計画を線形計画問題として定式化せよ。トマト製品の重量(lbs)を変数(決定変数;decision variables)とせよ。目的関数の係数は単位重量(lb)当たりの利益(¢)で表現すること。 9.Gordon副社長が提案する原料の追加購入を考慮した場合にはモデルをどう修正すればよいか。
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Red Brand Canners 質問への解答例(6)
6.ホールトマト缶詰の最大生産量(lbs)はどれだけか。原料をすべてホールトマト缶詰の生産に回すというCooper財務部長の提案は実施可能か? ホールトマト缶詰の品質基準から (9a+6b+3c) / (a+b+c) ≧8 この不等式は, 9a+6b +3c ≧8 (a+b +c)と等価 品質基準を満たし、原料供給量の範囲内という条件の下で、原料使用量を最大化するには、次のLP: 最大化 z = a+b+c (原料使用量) 制約 9a+6b +3c ≧8 (a+b +c), a≦600,000, b≦1,600,000,c≦800,000,a≧0,b≧0,c≧0 を解けばよい。(LPを持ち出さなくとも答は自明であろう)
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Red Brand Canners 質問への解答例(6a)
最大化 z = a+b+c 制約 9a+6b +3c ≧8 (a+b +c), a≦600,000, b≦1,600,000,c≦800,000,a≧0,b≧0,c≧0 を解けばよい。(LPを解くまでもなく、上限900,000lbsと言ってもいいだろう) LPの最適解から、ホールトマト缶詰の生産上限は原料900,000lbsであり、すべての原料をホールトマト缶詰の生産にまわすことはできない。
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Red Brand Canners 質問への解答例(7)
7. Myers販売部長はどのようにして資料4のトマトコストを計算したか?彼はどうして、800,000lbsの品質Cの原料と1,200,000lbsの品質B原料をペーストに、残りの原料をジュースに割り振ったと考えられるか?Myers販売部長の論理はどこに問題があるのか? (基本的に質問3と同じ) 品質Bの原料2,000,000lbsをペーストに割り振っているのは、ペーストが(Myersの計算では)一番もうかるが、需要制約のため、これ以上作っても売れないため トマトの価格と品質評価値が比例するという命題の論拠は疑わしい この方式はトマトの原料費を正しく評価できない
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Red Brand Canners 質問への解答例(8)
8.(定式化は省略;定式化(4)に示した線形計画問題を3種類の原料分類に拡張するのは簡単;目的関数は変数が増える以外は影響なし)
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Red Brand Canners 質問への解答例(9)
9. Gordon副社長が提案する原料の追加購入を考慮した場合にはモデルをどう修正すればよいか。→ 答: やっぱり、追加購入した方が得
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