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息苦しくてつらい 4年 佐野智子
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58才 女性 主訴 息切れ 息切れは3〜6ヶ月かけて徐々に生じてきた 6ヶ月前には息切れを感じることなく 思うままの距離を歩くことができたが、 現在は自宅周囲を歩くだけでも呼吸困難を感じている。
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急性の息切れ、胸痛、血痰のエピソードは無く、喘鳴も無いという。 また、心筋梗塞や高血圧および明らかな心疾患の病歴もない。 ホルモン補充療法を受けている。 30年前まで、1日20本×10年間の喫煙 週に1度ワインを1杯飲む 彼女は会計士として働いている。
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身体診察 バイタルサイン BP 140/70 mmHg、HR 72/min(整)、BT 37.1℃ RR 20/min 肺の診察で打聴診に問題無く、喘鳴やcracklesを認めない。 心臓の診察でも、心雑音はなかった。 頸静脈怒張なし。 ごく軽度の末梢浮腫のみ認める。
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検査 胸部X線、心電図、血算は正常。 心エコーで、左室機能、大動脈弁の状態は正常である。 呼吸機能検査も正常。 メサコリン刺激試験も正常。
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追加検査 胸部造影CT 多数の小さな塞栓像が認められた
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肺塞栓 plumonary embolization
診断 肺塞栓 plumonary embolization
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病態 PE患者の80%に深部静脈血栓症(DVT)が認められる。 下肢静脈血栓が肺動脈に塞栓子として詰まった場合に生じることが最も多い。 症状は症例によって大きく異なる。 塞栓が粗大であると、右心不全や死をもたらすことがある一方、軽微な閉塞では無症状のことも多い。
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症状 古典的病像 呼吸困難を伴う胸痛 もしくは 胸痛•呼吸困難•血痰 … とされるが、 呼吸困難のみを呈する患者は12〜25%。 胸痛+呼吸困難+血痰を呈することは稀であり、せいぜい20〜33%にしか見られない。
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危険因子 1.高齢 2.エストロゲン (肥満、経口避妊薬、ホルモン補充療法) 3.不動状態 (飛行機) 4.術後や産後 5.悪性腫瘍 6.PEの既往 7.血栓要因 (抗リン脂質抗体症候群) 80%のPE患者には 危険因子がある!
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検査 血ガス 低O2血症と低CO2血症を示すこともあるが、 感度も得意度も高くない。 Dダイマー上昇 多くの病態で上昇するため、非特異的。 手術、外傷、悪性腫瘍、腎不全など
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胸部X線 PE患者の50%で正常 • 心陰影拡大 • 胸水貯留 • Knuckle sign(ナックルサイン) 肺門部肺動脈の拡大 • Westermark sign 塞栓により血流の途絶えた末梢肺野が 楔状に明るく(黒く)見える
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Wells PEスコア
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治療 ◎急性期 低分子量ヘパリン 低O2血症の患者には酸素投与 ◎慢性期 ワルファリン 下大静脈フィルター 圧迫弾性ストッキング
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呼吸困難の鑑別 心疾患、肺疾患、貧血が最も多い。 1.心臓 ①心内膜(弁膜症) ②伝導系 不整脈 徐脈(洞不全症候群、房室ブロック) 頻脈(心房細動、上室頻拍、心室頻拍) ③心筋(心不全) ④冠動脈(狭心症、心筋梗塞) ⑤心膜(心タンポナーデ、収縮性心膜炎)
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呼吸困難の鑑別 2. 肺 ①肺胞(肺水腫、肺炎) ②気道(急性喉頭蓋炎、喘息、COPD) ③血管(肺塞栓、原発性肺高血圧症) ④胸膜(気胸、胸水) ⑤肺間質(間質性肺炎、自己免疫疾患) 3.その他 貧血、過換気症候群、パニック発作
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Take home message ・よくわからない呼吸困難は肺塞栓を疑う。 検査が陰性でも疑い続けることが大事。 Wells PEスコアを参考にしましょう。 ・呼吸困難の原因は 肺、心臓、貧血の3つに分けて考える。
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