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下記写真は、週刊朝日 増刊 新・名医の最新治療2011より抜粋

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1 下記写真は、週刊朝日 増刊 新・名医の最新治療2011より抜粋
第四号 平成22年1月15日発行 発行:NPO法人 骨・関節研究会 関節手術の現状を踏まえて 長津田厚生総合病院 横浜関節外科センター長 NPO法人 骨・関節研究会代表 大久保 俊彦=談 増える人工関節手術 近年人工関節手術は、年々増加傾向にあります。 これは患者様にとって人工関節手術が、以前に比べ身近なものになった ということが要因の一つとしてあげられますが、このように増える関節手術 に対応するために医療現場に求められることは、より高度な技術を持った 専門医が特化して集中的に手術を行うことです。しかしながら、日本の 医療現場はまだまだ発展途上であり専門医が技術を提供する場が少ない こと、またサポートするパラメディカル(※)の専門的技術もばらつきがある のが現状です。 こうした現状を踏まえ、私はこれまで培ってきた関節の 分野に特化し、関節外科センターを立ち上げ現在に至ります。人工関節 手術や骨切り手術において、より安全で質の高い技術を1人でも多くの 患者様に提供できるよう奮闘しております。 病期にあった手術を 関節手術において長期的に良好な 成績を得るためには、年齢だけでなく関節の状態を見極め、最適な手術を選択することが重要です。 その状態に見合った治療が必要です。変形性股関節症を例に挙げると、変形性股関節症には、 前期・初期・進行期・末期と大きく4段階にわけることができ ます。前期・初期であれば、保存的治療(手術をしない治療) や寛骨臼回転骨切り術等の骨切り手術を、末期には人工 関節手術やエクササイズ推奨します。適切な時期に手術を 行うからこそ良好な成績が得られますし、将来の無駄な手 術を減らす事になるわけです。それには十分な知識と注意 深い判断が大切で、放置状態や中途半端な対応は避けるべきです。                               (※)パラメディカル=看護師、リハ師など医療を支える人の意 代表手術術式 経験症例数 人工股関節置換術 2035 人工膝関節置換術 371 寛骨臼回転骨切り術を含む骨切り術 771 (上記手術件数は2010年8月時点) インフォメーション1 骨・関節研究会新聞 編集長=編集 新・名医の最新治療2011に大久保先生登場!! (朝日新聞社より2010年10月12日発売) 大久保俊彦先生(関節外科センター長)が変形性関節症に対する治療で“関節の痛みの改善だけでなく、機能向上を意識した人工関節手術を目指す” として、そのノウハウを新・名医の最新治療2011で特集されました。手術改良に加え、近年では、早期社会復帰を願う患者様の要望にこたえるための両側同時手術や術前リハビリプログラム作成にも取り組み、ますます精力的に高度な医療に取り組む大久保先生へ注目が集まっています。 ↓↓↓詳細はこちら↓↓↓  下記写真は、週刊朝日 増刊 新・名医の最新治療2011より抜粋                     ▼インタビューに答える大久保医師 ▲高齢者から若年まで様々な症例に対応する関節外科スタッフ       ▲リハビリ指導中の大久保医師

2 第7回公開市民講座 ダイジェスト     骨・関節研究会新聞 編集長=編集 第7回の公開講座は、①下肢の関節外科リハビリテーション~リハビリの実演コーナー②進化する人工関節手術Ⅱ~スライドによる講義+CGによる手術実演の2本立てに加え、双方向からの公開講座になるようにと、よくある質問コーナーを設けた後、患者様との質疑応答の時間を設けていました。時間の経過と共に、緊張感の中に暖かい空気がうまれ、質疑応答は非常に和やかなムードで行われていて少数対多数の中でも医療の本質を垣間見た気がしました。 1.下肢の関節外科リハビリテーション ~講演 和田先生   前半部では「なぜリハビリが必要なのか?」という問題提起をし、それに  対しプレゼンの中で、関節手術というのが手術をして、終わりでなく新しい  関節に動きを再学習させることが重要だと結論づけられました。   後半部は実際に行っているリハビリの一部を実演しました。体幹を意識  し、自分の足が自分の思い通りに動かせるか、というものでした。  術後3~6カ月が一番機能が改善する時期であることも学びました。 2.人工関節手術の実際・CGレクチャー ~講演 大久保先生  人工股関節について;股関節の中心を有るべき位置に戻すことが、術後の  筋力回復には重要であることをレントゲンやスライドにて説明し、そのために  自らが行っている手術中の工夫をCGを用いて紹介されていました。また人工  関節手術に際しての感染予防は大切なことで、クリーンな手術室や手術着  までも改良・工夫していることも聞くことができました。  人工膝関節について;人工膝関節手術とは、加齢と共にすり減った軟骨を補う  手術であるとのことで、特にO脚の多い日本人は、荷重軸が内側になりがちで、  それが変形の原因となり手術 が必要になる患者さんが90%を占めると原因  を説明された上で、股関節同様CGを用いて、内側に移動した軸を理想 的にまっすぐにして歩きやすくしたり、  特殊な機械を用いて靭帯のバランスを整え、深く曲げやすくしたりするという手術中の工夫を紹介されました。  医療に対する姿勢;患者様が貴重な時間を割いて、また重大な決断をして関節手術を受けるからこそ、医師  としてできることは最大限行うという姿勢が公演に現れていました。 3.よくある質問・質疑応答 ~講演 大久保先生・和田先生 医療は双方向からのものであるという大久保先生の信念を体現した 新しいコーナーでした。はじめに「よくある質問」と称し、エキストラ2名に よるロールプレイ後に、実際に患者様からの質問を受け付けるという2部 構成は、患者様の緊張をほぐすとともに、場の雰囲気を活性化するものと なり、多くの患者様にとって有益な質疑応答の場となりました。 4.全体を通して ~骨・関節研究会新聞 編集長 手記 今回の公開講座は約400名にも及ぶ参加者にお越し頂き、うれしい悲鳴ではありますが、会場が飽和状態 に近い状態でした。400名も集まるとなかなか会の進行も難しくはじめはどうなる事かと思いましたが、司会 の廣瀬さんをはじめ、多大な方のご協力もあり、また一番大きかったのは熱心な参加者ばかりであったためスムーズに会が進行していきました。 また、これまで同様、展示コーナーが設けられており、参加者が実際に人工関節に手をふれることができる ようになっていました。初めて見る人工関節の実物に対し、「このようなものが体に入っている(入る)のか」と参加者の関心を惹き、つっこんだ質問をされる方やただただ驚かれている方が自然と展示コーナーを囲んでいました。通常であれば、手術を受けて体に入ってしまうため見ることができないものを、見るだけでなく、実際に手にとって動かすことができるというのは貴重な経験であると改めて思いました。

3 人工股関節手術2000例記念感謝会が開催されました!!
第7回公開講座アンケートより 骨・関節研究会新聞 編集長=編集 ここでは第7回公開市民講座開催時に実施したアンケートの一部を紹介します。約400名の幅広い年代の方に参加頂きました。前回同様崎陽軒横浜本店での開催でアクセスについても非常に好評でした。 ☞とても興味深く、勉強になりました。CGも手術イメージができ、よかったです。(20代女性) ☞すごいスライドがわかりやすく、将来のOPEについての勇気がわいてきました。(30代女性) ☞どの運動機能のために必要なリハビリなのかということと、具体的方法を実演していただき   わかりやすかったです。手術CG利用と、先生の優しい説明で安心して拝見しました。(40代女性) ☞大変意義深かったです。股関節だけの問題でなく、全身で考えることの重要性を痛感しました。   CGがとてもわかりやすかった。(50代女性) ☞麻酔で寝ていたので何もわかりませんでしたので、自分の受けた手術が「あーだったのか」とビックリ   しましたし、知ることができ良かったです。ぜひ大久保先生の診察を受けたいと思いました。   この2年間のもやもやした謎を解きたいのです。(60代女性) ☞リハビリについて「体幹」を重視することが大切…勉強になりました。(70代女性) ☞実演やCGの使用により、理解しやすくなっていった。(40代男性) ☞今までお話ではうかがっていた股関節手術の様子が、CGでの説明でたいへんよくわかりました。   また、リハビリの考え方、簡単な方法がよくわかりました。(50代男性) インフォメーション2 骨・関節研究会新聞 編集長=編集 ホームページのご案内 大久保先生が、一般患者の皆様に向けて正しい知識の提供を目的に、「横浜股関節研究会」、「NPO法人 骨・関節研究会」を運営しております。皆様にとって有用と思われる情報が定期的に更新されておりますのでそれぞれのホームページもご覧ください。  ・横浜股関節研究会ホームページ      ・NPO法人 骨・関節研究会ホームページ     ・長津田厚生総合病院 横浜関節外科センターホームページ    人工股関節手術2000例記念感謝会が開催されました!! (2010年10月18日 横浜ベイ・シェラトンホテル) 本年6月9日の人工股関節手術を以て大久保俊彦先生は、人工股関節2000例をご経験され、その祝賀会が開かれました。せざきクリニックの瀬崎先生が発起人となり、横浜市立大学付属市民総合医療センターをはじめとする横浜市にある病院の整形外科部長の先生方、西横浜国際総合病院関節外科センター近隣の開業医の先生方、また西横浜国際総合病院の先生方やスタッフの方が集まり大久保先生へお祝いの辞が送られ、大久保先生からはこれまで関わってきた参加者の皆様への感謝の辞が送られました。会の進行にともない、院内外を問わず参加者が大きな一つの輪となって協力し合ってきたことが偲ばれました。こうした会場に居合わせたことは私にとっても貴重なことで、現在の、そしてこれからの医療への力強さと安心感を抱かされました。 Photo Photo

4 特集1 突撃インタビュー 廣瀬様・蓮田様=談 骨・関節研究会新聞 編集長=編集
特集1 突撃インタビュー           廣瀬様・蓮田様=談 骨・関節研究会新聞 編集長=編集  今回は以前大久保先生のもとで、人工関節手術を受けた方数名にお話しを伺いました。これから手術を受ける患者様及び手術を受け現在リハビリに励まれている患者様にとって自分の話が役に立つのであればと皆さま快く今回の試みに応じて下さいました。またここに登場される全員が既に社会復帰を果たしており、それぞれの立場からのお話は非常に興味深いものでした。  まず、はじめは廣瀬さん。廣瀬さんは、今回の公開講座では司会を務めていただきました。歯切れのよい、スムーズな進行に感心した次第です。現在は、合唱団のコンサートや神奈川県合唱連盟のイベント司会などで活躍される一方、43年間在籍されている混声合唱団では、アルトパートで歌いながら企画担当の運営にも携われており、非常にアクティブな活動を行われています。そんな廣瀬さんも、大久保先生の手術を受けられた一人で、平成13年の右股関節手術、21年には、右股関節のインナーカップ入替手術、左人工膝関節置換術を受けられております。 大久保先生への第一印象について聞いてみると、右股関節の痛みで初めて診察を受けた際に、病状を患者様の立場にたって1つ1つ丁寧にわかりやすくご説明して 下さったことを鮮明に覚えていらっしゃるとのこと、そしてその時既に末期状態だったものの、手術に対しては不思議と不安はなく、唯一の不安と言えば当時勤めていた会社の休業期間中のご自身の仕事に対するものだけであったというから驚きました。すべて先生に「お任せ」しようと信頼しきっていたそうです。 そして手術後は「痛みもなくこんなに楽になれるのだったら早く手術をしていただけばよかった」とつくづく思ったそうです。また、今こうしてステージでヒールをはいて、みなさんの前で歌ったりおしゃべりしたりできるのも大久保先生にお会いし、手術して頂いたおかげと感謝されておりました。 最後に、これから手術を受けられる方や迷っている方に何かあればとお伺いしたところ、下記のような回答を頂きました。   「現在、高度な技術進歩とすばらしい大久保先生を信頼して、1日でも早く手術をお受けになり、    旅行・ゴルフなど好きな趣味を再び経験でき、健康で楽しい生活を送っていただきたいと思います」 この言葉から廣瀬さんの非常に前向きで活動的な性格と先生との信頼関係によって、廣瀬さん自身が現在の充実した生活を手にいれられたのだろうと感じました。これから手術を受けられる予定の方、また既に手術を受けられリハビリに励まれている方にもこのように思える瞬間がくることを望むと共に、この度インタビューにご協力頂いた廣瀬さんにこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。  次にインタビューにお答え頂いたのは蓮田さん。蓮田さんは、現在西横浜国際総合病院にて、関節外科クラークとして大久保先生をサポートされておりますので病院にてご覧になられた患者さんもいらっしゃるのではないかと思いますが、もともとは大久保先生の患者様の一人でした。蓮田さんは、手術・リハビリを通して筋肉の仕組みや歩くことの難しさを実感し、自身の経験が少しでも自分と同じ病状に悩む患者様に役立てばと現在の仕事に就かれております。そんな蓮田さんにも大久保先生と初めてお会いした時のことを聞いてみると、当初は手術を受けず薬などで治してもらえるのではと期待して足を運ぶも、痛みを取る方法を教えてほしいと尋ねたところ、「手術しか方法がない」とあっさり回答されたことを鮮明に覚えているとのことでした。ただ、廣瀬さん同様不思議と手術への不安はなく、当時の仕事を休まなければならないこと、家庭をあけること等手術に前向きな不安しかでてこず、初診の時点で大久保先生を既に信頼していたのだと思うと話してくださいました。  次に、術後のリハビリテーションについてお聞きしました。蓮田さんは、平成18年6月に寛骨臼回転骨切り術を受けられました。はじめの10日くらいは痛みが残りベッドでの生活がとても辛かったようですが、後はよくなるだけだと思うと我慢できたそうです。また同時にリハビリ生活は同じ痛みと戦う戦友達とリハビリに励む合宿生活のような日々だったと振り返られました。股関節若しくは膝関節の痛みに悩み、大久保先生の手術を受けて、再び動けるようになりたいという同じ目標を持つ患者様と日々リハビリに励むことが、より自身のリハビリへのモチベーションにつながったのではないかとのこと。確かに1人1人で手術後のリハビリに励むより、蓮田さんのように仲間と共に励む合宿生活のようなリハビリテーションの方が同じことをしていてもより効果の高いリハビリとなるのではないだろうかと感じました。またそのように考えた時、現在注目されている早期離床・早期退院というのは、迅速な社会復帰を願う社会人にとって心強いと思う一方、きちんと歩行能力を取り戻すことに着目すると、ある程度の期間をかけじっくりリハビリテーションを行うことの方が、仲間を見つける時間があり、そこで繋がった仲間と共に前向きにリハビリテーションに取り組むことができ、よりいい結果が得られるのではと感じるのは私だけでしょうか。  蓮田さんには普段あまり人から聞くことができない当時の入院体験まで赤裸々に語って頂き、私自身医療とはどこに視点を当てるかによって、全く違うものになるし、もちろんその答えは一つではなく、そこに難しさがあるのだということを感じさせて下さいました。蓮田さんにもこの場を借りて御礼申し上げます。

5 特集2 人工膝関節の歴史     骨・関節研究会新聞 編集長=編集 今回の特集は第3版のダイジェストに引き続き、人工膝関節の誕生から今日の人工膝関節が出来あがるまでの歴史を振り返りました。 1937~1938  ボールマン、スミスピーターソンらによって初めてコバルトクロム合金製の人工関節が登場。当時は、手術方法などが確立していなかったため成績は不安定でした。左図が一番初期の人工股関節。 1940~50年代 痛んだ部分だけを置換するという考えのもとに部分置換型の人工関節が作られた。  1950~60年代 ヒンジ型人工膝関節が開発された。この頃から高い支持性と可動性が要求されるようになり始めた。短期成績は良かったが、長期で見ると人工関節に弛みが生じた。弛みの原因としては、回旋を許容しない高い制御性やヒンジ部分の破損、金属症などがあった。 1970年代 大腿骨と脛骨を別々に処置して組み合わせるという試みが試された。この頃に初めて金属とポリエチレンを組み合わせた人工膝関節が作られた。膝蓋骨(お皿)は処置されておらず、制御性も高かった。成績としては、生理的な動きが再現できないので人工関節に弛みが発生した。また、膝蓋骨の処置をしていないので膝蓋骨の問題が解決できていなかった。膝蓋骨に関しては、その後オールポリエチレンタイプのインプラントが作られるようになった。 1980年代 メタルとポリエチレンを合わせた脛骨コンポーネントが出現した。この頃から安定した良好な成績が得られるようになってきた。しかし、骨セメントへの疑問や機能向上への追及が問題となる。 1990年代 初回手術から再置換まで対応できるようなトータルシステムが確立された。豊富なオプションなども開発された。靭帯を温存するタイプ(CR)や靭帯の代替をなすタイプ(PS)、制御性の強いコンストレインタイプ(CK)も作られた。 現在 1990~2000年代に徐痛、機能回復(歩行能力、 昇降運動、軽度の運動)といったこれまでの課題は解決 された。人工膝関節の今後の課題として、摩耗を極限まで 減らすことや患者満足度の向上(運動能力、屈曲角度)、 長期成績の安定が挙げられる。 そのために、より正確な位置へ人工膝関節を入れるため のナビゲーションシステム(左)の確立や、より深く曲がる 人工膝関節(右)の製作等、日々エンジニア達によって 改良が続けられている。 145度まで曲げること が可能な人工膝関節


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