Presentation is loading. Please wait.

Presentation is loading. Please wait.

第2章 聴覚障害児の言語と コミュニケーション

Similar presentations


Presentation on theme: "第2章 聴覚障害児の言語と コミュニケーション"— Presentation transcript:

1 第2章 聴覚障害児の言語と コミュニケーション
第2章 聴覚障害児の言語と コミュニケーション

2 第1節 聴覚障害と言語コミュニケーション 1.聴覚機構と障害 伝音系:音や音声が物理的な現象として伝達される部分。外耳、中耳から構成。  この部分での信号が伝わりにくくなる難聴を伝音難聴という。もっとも重度でも70dBを超えない。 感音系:内耳、神経路、聴覚中枢  この部分の障害による難聴を感音難聴という。  聞こえの程度もさまざま。歪みも生じる

3

4 聾学校に在籍するほとんどの子が感音難聴。
内耳には障害があるが、中枢処理機構には障害のない子が多い。 適切な補聴や指導により、内耳より後の中枢聴覚処理機構に働きかけ、言語の形成・学習を進めることが可能。 伝音系と感音系の両方に障害が生じる場合  (混合難聴)は、感音難聴と伝音難聴の特徴を併せ持つ。

5 25dB以下:正常 26~40dB:軽度 41~55dB:中等度 56~70dB:準重度 71~90dB:重度 91dB以上:最重度
2.聴覚障害の原因 (1)聞こえの程度(WHOによる分類)   25dB以下:正常   26~40dB:軽度   41~55dB:中等度   56~70dB:準重度   71~90dB:重度   91dB以上:最重度

6 (2)障害を受けた聴覚機構の部位  聴覚を中心とするコミュニケーションの程度により、教育の方向性に影響 読話を併用し、聴覚の利用、通級による指導、 聴覚の利用にかなりの制限があり、読話のみならず、他の視覚的な情報手段や特別な教育的な配慮が必要な場合には、聾学校での教育

7 (3)障害の生じた時期  一般的には、3歳までに聴覚を介して日本語の基礎が形成される。 15歳を過ぎると言語の習得は大変難しくなる

8 3.聴覚障害児の日本語  基本的なレベルの日本語の語彙や文法は習得しているが、社会生活での充分な読み書き能力の習得には多くの困難を伴う。 聾学校中学部・高等部でも小学校3,4年生程度が多い。 文法知識の習得の遅れと偏り。 抽象的な言葉は獲得されにくい。 複雑な感情の表現や文脈に応じた動詞の適切な使い分けは難しい。

9 第2節 言語指導の方法 1.構成法的アプローチ (昭和30年代) 日本語を分析し、要素的なもの、単純なものから難しいものへと順に指導し、要素の組み合わせによって、徐々に複雑な文や文章の習得を図る 指導することばを易から難へ分類し、指導順序を系統的に整理し、スモールステップで効率的に学習が進むように言語教材を準備することが重要。

10 学校で学んだ単語、文、文型については理解し使用することはできるが、さまざまな場面で学習した基本的な特徴である使用の般化・精緻化が生じがたかった。
意味や感情を伴わないパターンの反復練習では、生きた言語の獲得は難しい。

11 2.自然法的アプローチ まず子どもの心を動かし、その心の動きにそった言語表現を引き出していく必要がある。 さまざまな場面で言葉が使用されることにより、関連した語の相互の意味の違いや類似点が理解されていく。 聴児が言語を習得していくときの状況であり、言語の習得にとって自然な姿。

12 音声、あるいはそれに補助的手段を加えた方法により、自由かつ量的に充分なコミュニケーションを確保しうるかどうかが課題。
心の動きが的確に言葉によって表現されているかどうかが大切 ことばかけに先立ち、子どもの心の中にどのように心情の動きを作っていくかが重要。 会話レベルでの言葉は、高度な言葉を必要とする集団としての心的活動が基本。 言葉は、その集団内でどのようなレベルの意味や考えのやりとりが必要とされるか、その必要性に応じて生じてくる。

13 個人差の大きい一人ひとりの子どもの心の動きが基本となるため、統一的な教科書を作成することは容易ではなく、教師の経験や指導力による部分が大きくなる。
近年の聾学校での頻繁な人事異動や少子化の傾向は、子どもの言葉の学習にとって必ずしもよい条件とはいいがたい。

14 3.言語指導法と指導場面 構成法と自然法は、それぞれ独立して教育指導に適用される訳ではない。 自然法による言語学習と構成法による知識としての言葉の整理・確認は排他的ではない 指導法の特性を考慮し、子どもの状態や学習の目的、指導体制等に合わせて使用することが重要。

15 第3節 手話と日本語 聾者:日本手話を自らの言語とし、聾者の文化を共有する者 これからは日本語の習得に加え、手話をどのように捉え、指導の中に入れていくかということが解決しなければならない大きな課題

16 1.日本語対応手話 手や指の動きを媒体として日本語を表出・理解するものが日本語対応手話 日本語の語順に従って、文を構成する単語を手指を用いて表出することにより、情報の授受が可能 表現された手話が日本語に忠実なほど情報の理解は確かなものになる

17 2.日本手話 日本語の文法に拘束されることなく、手の動き、空間内でのそれらの位置などを積極的に利用し、あたかも空間内に絵を描くように意味を表現することにより、自由な情報の授受が可能 顔の表情、目や眉の動き、頷きなどの頭の動きや体の位置などもコミュニケーションのための文法的指標として用いられる

18 日本語を充分に活用できない場合、日本語の文法等の抽象的な知識に依存するのではなく、より自由に利用できる視覚情報を効果的に用いることにより、効率的効果的なコミュニケーションを図ろうとする。

19 3.中間型手話 日本語対応手話と日本手話が混じり合ったもの 日本語対応手話を基本としつつ、助詞などが省略される形の中間型手話が用いられやすい 中間型手話であっても、日本手話の持つ効果的な視覚的表現を取り入れ、表現豊かな手話が用いられる傾向にある

20 4.指文字 手話にない単語の表現、日本語対応手話での助詞の表現などに用いられる 現在のものは昭和初期に大曽根源助がアメリカの指文字を取り入れて考案した

21 第4節 コミュニケーション手段 1.指導の理念  聴覚障害児がコミュニケーションを効果的に行い、知識を増やし、課題解決を行い、多くの人々との幅広いコミュニケーションを、また特定の人々との深いコミュニケーションを行うことにより、自立して社会生活を送り、自らの能力を最大限に発揮できるようになることが聴覚障害児教育の目的

22 重度聴覚障害児は日本語能力と手話能力を習得しなければならず、その子どものニーズと教育目標にそったコミュニケーション方法を選択することは、きわめて重要な課題

23 2.指導の方法 (1)聴覚口話法と人工内耳 言葉を音声で発し、視覚で情報を受容する口話法は、聴児の学習過程に準じた指導方法により教育の目的を達成しようとするもの 補聴器により聴覚活用し、日本語の直接的な習得を図るのが聴覚口話法 早期発見・診断が重要

24 人工内耳 挿入後も医療や教育の専門家との連携が必要 期待がますます高まる 聴覚口話法が成果をあげるには、早期から積極的かつ有効に利用できる人的・物的環境が整えられていることが前提条件

25 キュードスピーチは、読話や聞き取りが困難な子音情報の授受を確実にするために考案
子音については手指サイン(キューサイン)、 母音については口形を対応させることにより、読話や発語の補助記号として音声と並行して使用される。

26 (2)トータルコミュニケーション(TC) 聴覚、口話、指文字、手話、文字などあらゆる手段を統合的・相互補完的に用いる 1970年代にアメリカで開始、栃木聾でも同時法という名称で開始。 聴者と聾者の社会で生き、自信を持ち、自己実現を果たしうる聴覚障害者を育成することを意図している TCの後に台頭した二言語二文化教育の考え方にも影響

27 (3)二言語二文化教育  (バイリンガル・バイカルチュラル・アプローチ) 北欧やアメリカで実施 第1言語が手話、第2言語が日本語(書記) 書き言葉は、手話言語能力がある程度のレベルになってから行うのか、手話言語と並行して学習するのか、いくつか方法が提案されている。 聾の子を持つ健聴の親がどうやって手話を学習するかも課題

28 3.自立活動における言語指導 幼稚部:会話レベルの日本語の習得 小学部・中学部:自立活動及び教科指導の時間で、必要に応じて日本語の指導 全人的な発達を心がける必要

29 4.教科指導における言語指導 教科学習をとおしての知識の習得は、それ自体が言語の学習 教科学習は、知識を拡充するだけでなく、拡充するための道具立てとなる文字言語自体を強化していく過程 認知的な活動が同時に展開されることが必須 幼稚部の教師には、子どもの心の動きを敏感に先取りして捉え、それに応じた言葉の展開を可能にする能力が求められる

30 教科の指導では、子どもの学習特性、教材となる教科の内容、聴覚障害によって生じる心理的特性を的確に捉えたうえでの子どもに対する深い理解が求められる

31


Download ppt "第2章 聴覚障害児の言語と コミュニケーション"

Similar presentations


Ads by Google