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流通情報工学課程 2000754 渡辺一真 指導教官 鶴田三郎 教授 黒川久幸 助教授
高齢者特性を考慮した 陳列に関する検討 流通情報工学課程 渡辺一真 指導教官 鶴田三郎 教授 黒川久幸 助教授 流通情報工学課程の渡辺 一真です。研究の発表をはじめます。タイトルは「高齢者特性を考慮した陳列に関する検討」です。 15秒
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研究背景 高齢者の不自由な点を考慮した改善策増加 高齢者における陳列の考慮が必要 「表示が見にくい」 「高い場所の商品が取れない」
「表示が見にくい」 「高い場所の商品が取れない」 高齢者における陳列の考慮が必要 現在、高齢化は急速に進み、高齢者が増加の一途をたどる中、生活のいたるところで高齢者の不自由な点を考慮した施設や設備などにおける改善策が増加しており、商品購買に欠くことのできない小売店舗において注目すると階段やトイレに手すりをつけるなどの改善がなされています。しかし販売については店員と客とが対面しない販売方法が主となり、そのことから高齢者にとっては陳列における「表示が見にくい」、「高い場所の商品が取れない」といった問題から不自由な点が多いことが報告されており、高齢者の不自由な点を考慮した表示の大きさ等を改善した陳列が行われていないのが現状です。 そこで本研究では陳列が高齢者にとって改善されていないことから高齢者の肉体的・精神的に不自由な特性を考慮した陳列が必要であると考え、次の二つの点について検討を行います。 1分15秒
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研究目的 第1の目的 陳列において高齢者特性を 考慮すべき項目の検討 第2の目的 考慮すべき項目における高齢者
特性を考慮した基準設定値の検討 高齢者の特性を考慮すべき項目を明確にすることを研究の第1の目的とします。 次に、その項目において、高齢者特性を考慮した基準設定値を定めることを研究の第2の目的とします。 20秒
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高齢者特性 特性部分 項目 高齢者特性 形態 身体寸法 身長・体重変化 体型 骨の萎縮,硬直, 動態 姿勢 関節屈曲能力低下 可動域
上肢の可動幅縮小 身体機能 生理 腎機能消化機能,低下 運動 筋力 握力,脚力の低下 体力 持久力の低下 神経 平衡性の低下 感覚 五感(視覚,聴覚,味覚,嗅覚,触覚) 各五感の能力の低下 行動・認知 行動 情緒の不安定 認知 痴呆障害の出現 高齢者とは一般に65歳以上を指し、高齢者特性とは高齢者特有の性質で一般的には加齢に伴い、若年層、すなわち20歳前後と比較して肉体的・精神的における不自由な点のことです。高齢者特性をまとめた表がこれです。 高齢者特性を5つの部分別に分類し、どの特性部分の加齢に伴う変化が特性になっているかなどをまとめました。高齢者は個人差があるのでここで列挙した特性は一般的なものに限定しました。 例えば(ここで表をさす)動態の部分における姿勢では関節屈曲能力が低下する特性があり、背が丸まったりする原因となります。 この表を用いて、どんな高齢者特性をどのように考慮していくか明確に出来ると考えました。 1分
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店舗に商品を並べることに関する提案・展示
陳列 店舗に商品を並べることに関する提案・展示 陳列は幅広い範囲の内容を含む 陳列項目グループ 概要 店舗レイアウト 店舗内における通路,照明,商品展示の基本に関する陳列項目 棚割 陳列棚における商品,棚,表示に関する陳列項目 陳列方法 棚や商品に関わらず具体的な陳列の方法に関する陳列項目 次に陳列について述べていきます。陳列とは店舗に商品を並べることに関する提案・展示のことです。陳列は幅広い範囲の内容を含み、陳列項目は大きく店舗レイアウトと棚割と陳列方法に関する項目があります。 店舗レイアウトとは店舗内における通路、照明、商品展示の基本に関する陳列項目、棚割とは商品、棚、表示に関する陳列項目、陳列方法は具体的な陳列の方法に関する陳列項目です。 時間がなければ赤枠は省く 陳列項目におけるグループの概要はこのようになっています。(表をさす) 35秒
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設定項目 出所:「販売士検定講座3級コース 」より作成
また陳列項目のそれぞれの内容の中には具体的な数値などを定めるべき項目があり、基準値が定められています。例えば「通路幅」という陳列項目には具体的に「棚通路の幅の広さ」を180cm以上と定めています。その「棚通路の幅の広さ」のことを設定項目といいます。 陳列項目における設定項目を整理したものがこの表です。表示の大きさに関しては生活での平均視距離3m以内での基準です。本研究ではこの設定項目に注目し、高齢者向けの基準設定値を定める事が今後の高齢化と共に重要となると考え、高齢者特性を考慮した設定項目の検討を行いました。 35秒 出所:「販売士検定講座3級コース 」より作成
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高齢者特性と陳列の関係 設定項目の検討 高齢者特性と陳列(設定項目)の関係 高齢者特性 身長・体重変化 骨の萎縮,硬直, 関節屈曲能力低下
設定項目の検討 高齢者特性と陳列(設定項目)の関係 高齢者特性 身長・体重変化 骨の萎縮,硬直, 関節屈曲能力低下 上肢の可動幅縮小 腎機能消化機能,低下 握力,脚力の低下 持久力の低下 平衡性の低下 各五感の能力の低下 情緒の不安定 痴呆障害の出現 設定項目 棚通路の幅の広さ 照度(の明るさ) 触れにくい高さ 手の届く高さ 最も見やすい高さ ゴールデンライン 手に取りやすい高さ 陳列有効範囲 触れにくい低さ 表示の大きさ 表示の背景と文字の色 検討の内容として高齢者特性それぞれからで考慮すべき設定項目はどれに該当するのかを考えました。 例えば高齢者特性の各五感の能力の低下における視力の低下から見易さに関する設定項目照度(の明るさ)、表示の大きさ、表示の背景と文字の色、の設定項目が考慮できます。 検討により、設定項目全てが高齢者特性を考慮できるとわかり、これらの関係を基に高齢者特性を考慮した設定値の設計を行いました。 設計の進め方として、基本的には人間工学の考えに基づいて設定項目について高齢者特性を考慮した自分なりの提案による設計を行っていきました。高齢者に個人差があることから条件によっては上限値と下限値を求めて適正な設定値を決める場合がありました。 45秒
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設計例1 通路幅における「棚通路の幅の広さ」 肩峰点間 指極 肩峰高~指先端高 指極+肩峰点間×2+肩峰高~指先端高(右)×2
「棚通路の幅の広さ」の設計では高齢者の肉体的に体を多く動かすのが不自由なことから無理に人を避けたりするのに体を動かさないために「両側の棚で立ち止まっている客がいても通れる幅の広さを作る」事を提案しました。ここでは上限値として高齢者男子95パーセンタイルと下限値高齢者女子5%タイルを用いて身体の部位のデータから求めました。 身体の部位は (ボディランゲージ)肩峰点間・・・左肩峰点から右肩峰点の幅の長さ 指極・・・両腕を体の真横に水平に広げた幅 肩峰高~指先端高(右)・・・右の肩峰点から指先までの長さ 以上を用いました。 両側の棚で立ち止まっている2人の幅は・・肩峰点間×2+肩峰高~指先端高(右)×2 通る人の幅は・・・指極 それらを合計して設定値を求めました。 1分 指極+肩峰点間×2+肩峰高~指先端高(右)×2
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設計例2 照度における「照度(の明るさ)」 照度の設計に関して、人間工学では「視力が2.0から1.5に下がっても、照度を1.5倍にすれば視力は2.0と同程度になる」と考えられています。従って 「視力を高めるほどの明るさが必要」と提案し、調べた年齢別の平均視力から同一視力を得るための照度と年齢の関係の分布を作りました。これ(図)です。加齢に伴う照度比から65歳以上の照度比は約2.25倍以上必要であるとわかったので基準の照度を2.25倍するのが高齢者を考慮した照度になると考えました。 45秒
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一般値との比較 設計例1・設計例2などの設計により設定項目11項目の設定値を求めました。通路幅、照度、表示に関しては主に基準よりも大きな設定値にする事、高さに関しては低めに設定することが高齢者特性の考慮になると考えました。 ここで設計により定めた値が本当に高齢者特性を考慮していて高齢者用として使えるものなのかどうかを比較検討します。 まず求めた各高齢者用設定値を一般値と比較し、両者の値が異なる場合は高齢者特性を考慮されていない設定項目と考えました。 比較の結果、設定項目5項目(赤丸をクリック)に関しては一般値とは値が異なっていることがわかりました。 1分
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計測風景1 設定値346㎝ 棚通路の幅の広さの計測風景 <高齢者層> <若年層> 240㎝ 330㎝ 60㎝
設定値の妥当性を確認するために現状店舗の計測値と比較しました。 現状店舗は最も妥当性が確認出来ると思われる高齢者を対象としている東京都巣鴨商店街の店舗とそれに相対する若年層が集中する店舗を選択し、計測値の比較検討を行いました。 これは通路幅における棚通路の幅の広さの計測風景です。高齢者層集中店舗では下限値240㎝から上限値330cmまで計測し、若年層集中店舗では60㎝が計測されました。高齢者層集中店舗で計測された上限値330㎝が本研究で定めた346㎝に非常に近く、妥当であるといえます。 45秒 設定値346㎝ 棚通路の幅の広さの計測風景
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計測風景2 設定値1125lx 照度(の明るさ)の計測風景 <若年層> <高齢者層> 1080lx 520lx
これは照度における照度(の明るさ)の計測風景です。高齢者層集中店舗では1080lxを計測し、若年層集中店舗では520lxが計測されました。高齢者層集中店舗で計測された1080lxが本研究で定めた1125lxと同程度の値であり、妥当であるといえます。 35秒 設定値1125lx 照度(の明るさ)の計測風景
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計測結果と比較検討 これは計測結果をまとめたものです。計測風景1、2から棚通路の幅の広さ、照度(の明るさ)については同程度、もしくは近い値をとり、妥当性が確認されましたがほかの項目について見ると、触れにくい高さは計測した店舗においての棚が160㎝以下であり、設定値の下限との値165cmに近く、表示の大きさは同程度の値、表示の背景と文字の色は同じ色の組み合わせとなり、設計により示した5項目の設定値全てが妥当であるといえました。 また、表示の大きさに関して若年層集中店舗の計測値が一番大きく、客層に関わらず現状店舗における表示は大きい傾向になっていることもわかりました。 (ここは値を指す)45秒
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結論 高齢者特性を考慮した陳列に関して検討 研究成果
①陳列において高齢者特性を考慮すべき陳列項目4項目を明確にした。「通路幅、照度、棚の高さ、表示」である。 またその陳列項目の中で、高齢者用基準設定値が必要である設定項目は「棚通路の幅の広さ、照度(の明るさ)、触れにくい高さ、表示の大きさ、表示の背景と文字の色」の5項目であり、それらの高齢者用基準設定値を示した。 ②その5項目の設定値について高齢者層集中店舗などにおいて検証を行った結果、妥当性を確認した。 本研究では、高齢者特性を考慮した小売店舗における陳列について、検討を行いました。 今回の研究の成果を報告します。 ①まず目的に対応した成果として・・・・・・ ②また・・・・ 最後に、高齢者にとって良い陳列を考えるには本研究のような工学的な研究法も有効だということがわかりました。 以上で発表終わります。ご清聴ありがとうございました。 1分
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