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施設商品のインターネットによる販売促進・販路拡大の調査研究(報告書)
2010年3月 ハンディのある人を対象とするビジネス研究会(HIP) 代表 横井泰治 副代表 風間英美子
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ドロップシッピング(DS)で負担軽減⇒販売促進・販路拡大を検証
本調査研究の背景(仮説) 強み:顧客・商品 ・良さをわかる人がいる ・わざわざ選ぶ人がいる ・障害者関係者:人口の10% 弱み:販売促進 ・ビジネス経験・スキル不足 ・工賃向上インセンティブなし ・バザーや地元頼み 機会:市場・環境の変化 ・ソーシャル化:ビジネス・消費 ・ネット販売・流通の普及・拡大 ・ロングテール 脅威(課題):販路拡大 ・時間無(利用者と関わりたい) ・(取引先開拓)手間多く益少し ・初期投資・運転資金が不足 ドロップシッピング(DS)で負担軽減⇒販売促進・販路拡大を検証 (プロへの販売委託は実現するか?/施設商品はソーシャル消費の対象か?)
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ドロップシッピング(DS)の理由 職員:利用者と共に商品を作ることに専念できる ⇒商品を紹介するだけ。加盟店(販売のプロ)が勝手に売る
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ネット販売/ソーシャル消費/メディア活用の最新動向調査
事業内容(全体) 08/10 09/1 09/4 09/7 09/10 10/1 10/4 日本財団カンパンチームとの連携(第1期) 2009年度日本財団助成事業として(第2期) セレクション ①ドロップシッピング ①ドロップシッピング 振り返り 課題整理 (5~7月) MBA生 ブレスト (7月) 商品 公募 (7月) 研修 (8~ 10月) 千葉県施設商品 からのセレクション 3施設4商品 (10~12月) 2施設3商品 トライアル(1月~) 4施設6商品 (11~1月) 継続(~4月) 「ちば工賃向上チャレンジ プラン」との連携により実施 × 関係構築が十分でない施設との連携は困難 ネット販売に適する商品開発が必要 (パッケージや価格など) ②顔晴(がんば)る計画 セレクション ソーシャル消費の対象としての施設商品の検討(5~8月) 事業モデル評価(1~2月) 有名施設商品の 中からセレクション (10~12月) 商品開発 (9~1月) マーケティングプラン策定・ 販促ツール作成(2~3月) × クリッピング ネット販売/ソーシャル消費/メディア活用の最新動向調査 メディア紹介 リストアップ (10~11月) 他の障害者就労支援団体 との連携模索(4~7月)等 最新ネット販促手法調査 ・トライアル実施(8~1月)等 サイトのアクセスログ解析によるモニタリング(通年)
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~4月 第1期継続(2施設、3商品)⇒1商品2点売り上げ
①ドロップシッピング(DS):事業内容 ~4月 第1期継続(2施設、3商品)⇒1商品2点売り上げ 藍染エプロン:2点売り上げ シフォンケーキ/キーホルダー:売り上げなし アイスクリーム:登録せず 4/30, 5/1 DS実施フォロー訪問ヒアリング 5/16, 7/10, 7/25 メンバーミーティング⇒振り返り・課題整理 7/25 MBA生ブレスト:DS対象商品探索 8/18~9/16 :商品力ブラッシュアップ研修(6施設、各1日ずつ) 10/2 ドロップシッピングに向けてのセミナー(研修参加6施設) 11~1月:第2期(4施設、6商品)⇒1商品2点売り上げ シフォンケーキ/キーホルダー:2点売り上げ 藍染カフェエプロン/草木染めフリークロス/フォトフレーム:売り上げなし アイスクリーム:登録直後終了・売り上げなし
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①ドロップシッピング(第1期):スタートまでのプロセス
・日本財団CANPANセンター事業 ・ちば工賃向上プラン事業 との連携により実施 商品ブレスト (HIPワークショップ) :~10月 ドロップシッピング 実施:1-4月 パッケージ・価格設定 (商品力ブラッシュアップ 研修):10~12月 ドロップシッピング 商品決定:12月
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①ドロップシッピング:加盟店への紹介画面(1)
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①ドロップシッピング:加盟店への紹介画面(2)
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クリック ①ドロップシッピング:加盟店による紹介例(1) 野菜のシフォンケーキは、 ブログで紹介されることが多かった
製造者名に「こんぽーる」と記載 (施設商品とはわからない)→
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クリック ①ドロップシッピング:加盟店による紹介例(2) 「キーホルダーが革製品ではなく、 幸運・金運グッズのサイトで取扱われたのは
面白かった」と高橋さん ←。 クリック
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①ドロップシッピング:訪問ヒアリング(亥鼻福祉作業所)
第1期で藍染風呂敷を2点売り上げたが、第2期は1点も売れず 日時:2009年4月30日(木) 14:30 – 17:00 場所:千葉市亥鼻福祉作業所 (千葉県) 面会者:志村氏
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①ドロップシッピング:訪問ヒアリング(こんぽーる)
第1期では1点も売れなかったが、第2期には同じ商品で2点売れた NPO法人船橋こころの福祉協会 こんぽーる(定員19名:地域活動支援センター) ・革製品、手芸、お菓子 (DS商品の製造担当施設) こんぽーるPIO(定員10名:地域活動支援センター) ・パソコン(P)、印刷(I)、お惣菜(O) (DS商品の販売担当施設) 日時:2009年5月1日(金) 14:30 – 15:30 場所:こんぽーるPIO(千葉県) 面会者:高橋氏
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施設はDSを主たる販売活動に位置づけられない(×)
①ドロップシッピング:仮説検証結果 施設はDSを主たる販売活動に位置づけられない(×) 「たとえ売上がほとんどなかったとしても、バザーは重要な活動。地域交流の機会、利用者・職員のやりがいです」 「自分たちで売れば、販売手数料はかからない」 「カメラを紛失して写真を撮影できず遅れた(言い訳?)」 「期末のバタバタで、結局DSに登録できなかった(同上)」 DS加盟店は施設商品を広く消費者へ紹介した(○) 開始後1カ月で約80件の加盟店が紹介 キーワード検索で1000件を超えるヒット 施設は商品をソーシャル消費の対象にしたくない(△) 「障害のある利用者が商品づくりに関わったことを積極的にアピールしたいと思わない」⇒別途「②顔晴る計画」で実施
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①ドロップシッピング:結論・まとめ これまでHIPは、「施設商品の販売を外部のプロに任せるべき」と主張してきた。なぜなら施設・職員には売上を向上させる(⇒利用者工賃も向上する)インセンティブがないからである。そこで、外部のプロとの連携コスト(時間・手間とお金)が安くすむDSならば「連携の負担が軽減され・連携が進む」との仮説を持ち、それを検証すべくDSトライアルを実施した。 その結果、外部のプロ(DS加盟店)は施設商品を積極的に消費者へ紹介し、DSによる販路拡大の可能性が示された。しかし一方で、施設の取組みは必ずしも積極的ではなかった。 インタビューから、施設にとっては、例え売上が少なくとも、地域において自らが販売活動を行う必然性が示唆された。地域でのバザーは、施設の存在意義を地域社会に示す、地域の人たちとの交流が職員・利用者にやりがいを与えるなど、売上の多寡に関わらず、重要な意味を有していた。
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②「顔晴る計画」(DS結果を受けて期中に追加実施を決定)
目的 施設商品がソーシャル消費の対象となりえるか否かを明らかにする。 (そのための良質な独自商品の開発含む) 事業内容(概要) 9/19 , 10/18 メンバー打ち合わせ(実行計画作成) 9~2月 開発商品(ビーズフォトフレーム/メッセージカード)技術指導 1/29 プレゼンテーション 2/6 – 26 消費者ヒアリング 2月- 3月 マーケティングプラン策定 3月 販促ツール作成 結論・まとめ 施設商品はソーシャル消費の対象とみなされることが検証された。 具体的には、障害をもつ利用者が商品生産に関わったことを追加情報として与えると商品の価値が高まり、許容購入価格が上昇した。
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今後について 作る人、買う人、売る人、それぞれが社会参加を実感できるビジネスをデザインする。 そのために必要な商品開発を行い、適切なプロモーション活動を行う。その中でのインターネット活用について、今回示された可能性を最大限引き出しつつ、検討を進めていく。 その第一ステップとして、本研究(事業)では、商品開発と開発商品を活用した様々なステークホルダーに対するコンセプト受容性評価、「作る人」「買う人」「社会の人」の3方良しのビジネスモデルの検討、そして開発商品のマーケティングプランと広報・宣伝資料も作成した。
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