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髄膜炎のお話
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髄膜炎のてがかり? 意識障害がない? 嘔吐がない? 髄膜刺激症状がない? 項部硬直?ケルニッヒ徴候?
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頭痛→髄膜炎? Uchihara T, Tsukagoshi H. Related Articles, Links
Jolt accentuation of headache: the most sensitive sign of CSF pleocytosis. Headache Mar;31(3): 中泉博幹, 木村耕三, 矢部正浩, 平岡尚子, 小笠原章裕, 松下明, 佐々木宏起, 伴信太郎, 津田司: 髄膜刺激症状の検出におけるNeck Flexion Testの重要性. 家庭医療 6: 10-15, 1999
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Jolt Accentuation(感度97%): Uchihara T et al
Jolt Accentuation(感度97%): Uchihara T et al. Headache 1991;31:167 Neck Flexion Test 中泉博幹ら.家庭医療 1999; 6:10 Uchihara T, Tsukagoshi H. Related Articles, Links Jolt accentuation of headache: the most sensitive sign of CSF pleocytosis. Headache Mar;31(3): 中泉博幹, 木村耕三, 矢部正浩, 平岡尚子, 小笠原章裕, 松下明, 佐々木宏起, 伴信太郎, 津田司: 髄膜刺激症状の検出におけるNeck Flexion Testの重要性. 家庭医療 6: 10-15, 1999
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無菌性髄膜炎にまつわる問題 潜在的な患者数が多すぎる 全部腰椎穿刺をやっていられない 相対的なベッド不足 ごくまれに脳炎の初期の可能性
社会的な条件を見極める必要
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髄膜炎と言えば腰椎穿刺 腰椎穿刺と言えばCT?
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髄膜炎疑い症例における 腰椎穿刺前のCTに関する疑問
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CTでは頭蓋内圧亢進はわからない 画像変化と頭蓋内圧は相関しない 瀰慢性の脳浮腫は1枚の写真では判断不能
実は,CT所見は頭蓋内圧と相関しない6).たしかに,頭蓋内圧亢進の原因となる占拠性病変や浮腫は,種々の画像変化を示す.しかし,占拠性病変や浮腫があっても,脳萎縮が著明であれば,頭蓋内圧亢進は起こさないだろう.反対に,もともと脳萎縮のない小児では,CT所見が正常であっても,脳ヘルニアのリスクがあることを,Rennnickら7)は示している,.最初の疑問に答えが出せなければ,2番目の疑問にも回答できない. CTによる頭蓋内圧亢進の評価に基準がないのだから,腰椎穿刺禁忌となるCT所見もわからない.このわからないリスクを極限のゼロにひたすら近づけるために,あるいは,訴訟対策の防衛医療のために,無駄なCT検査がとめどなく増加していったのは,CT王国日本だけではなかった. 画像変化と頭蓋内圧は相関しない ボイルの法則は適用不能:隙間,逃げ場がある 瀰慢性の脳浮腫は1枚の写真では判断不能
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一方,CT所見が正常であっても,脳ヘルニアのリスクがある
Rennick G, Shann F, de Campo J: Cerebral herniation during bacterial meningitis in children. BMJ, 306: , 1993
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Hasbun R et al. N Engl J Med 2001;345: 1727-1733
Prospective cohort study 髄膜炎を疑った301例のうち,235例にCT施行 235例中,51例のみ異常 Mass effectがあったのは11例のみ 腰椎穿刺を中止したのは4例のみ Yale大学のHasbunらの前方視的なコホート研究8)では,髄膜炎を疑った301例のうち,235例にCTが行われたが,CT上に異常所見が見られたのは4分の1の51例に過ぎなかった.さらに,頭蓋内圧亢進を示唆するようなmass effectがあったのは11例に過ぎず,その中でも腰椎穿刺中止までに至ったのは4例だけだったという. CTを施行した235例のうち4例だから,たったの2%,残りのCTを施行した98%は,結果的にCTの必要がなかったことになる. 本当に必要だったのは235例中4例,1.7%のみ!! アメリカでさえ,98%が無駄,ましてや日本では・・
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髄膜炎疑い症例における 腰椎穿刺前のCTに関する疑問
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CTを省略できるのは やはり病歴と簡単な診察が肝腎!! 年齢60歳未満の成人で 免疫不全,中枢神経疾患の既往がなく
1週間以内に痙攣発作がなく 簡単な設問に正しく答えられ 注視麻痺や顔面を含めた運動麻痺がなければ 免疫不全,中枢神経疾患の既往がない年齢60歳未満の成人で, 1週間以内に痙攣発作がなく,簡単な設問に正しく答えられ,注視麻痺や顔面を含めた運動麻痺がなければ, やはり病歴と簡単な診察が肝腎!!
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髄膜炎疑い症例における 腰椎穿刺前のCTに関する疑問
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細菌性髄膜炎疑い例でCT優先? 腰椎穿刺,治療開始は一刻を争う すぐCTを撮れる状況の方が少ない 診断確定,培養,菌同定の必要性
鬱血乳頭はまず出ない
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網膜静脈拍動の消失 Levin BE. Arch Neurol 1978; 35: 37
頭蓋内圧亢進検出の優れた指標 感度100%,特異度70%
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まとめ:髄膜炎・腰椎穿刺とCT 発熱・頭痛患者でのCT撮影を再考すべし CT所見は頭蓋内圧亢進の指標にならない
網膜静脈拍動消失の重要性
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細菌性髄膜炎のtips & pitfalls
CRP,白血球数をあてにするな 髄腔内は閉ざされた世界→外に信号が伝わらない 髄液培養と同時に血培と血糖測定 血液培養の方が陽性率が高い 血糖との比較で髄液糖の高低を判断
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プライマリ・ケア医と腰椎穿刺 卒後教育方法は?
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ベッドサイド手技の質の向上と意義 各専門学会の義務!!Professionalismそのもの ガイドラインをHPで公開できないようでは・・・
他学会への実演講師派遣 ビデオ作成と無料公開:HPでのストリーミング 無料公開は学会ならでは ガイドラインをHPで公開できないようでは・・・ たとえば,腰椎穿刺の手技に関しては,内科学会や家庭医療学会が,神経学会に対して講師の派遣を依頼して,公開実演会を開催するとか,ビデオを作製して無料で配るとか,HPでストリーミングで公開するとかやるのが当たり前なのに,誰もやらない.
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文書での情報提供
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ビデオでの情報提供 PC医が腰椎穿刺を学ぶには,まず,こういうビデオ教材が考えられる.
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ビデオでの情報提供2 こういう手技の普及は,各学会がもっと力を入れるべきである.たとえば,腰椎穿刺の手技に関しては,内科学会や家庭医療学会が,神経学会に対して講師の派遣を依頼して,公開実演
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日本でもビデオやDVDは出ているが,25000円から30000円とひどく高い.これでは貧乏な研修医は買えないし,売れない.値段設定が間違っている.
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