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ルーブリックの作成について 教務委員会ver2015-1.1.

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1 ルーブリックの作成について 教務委員会ver

2 パフォーマンスの評価の問題点 例:実験セミナープレゼンテーションの評価 イメージ的に…「技能の評価に準じるよね」 1 2 3 4
できない できた Q 2と3の違いって ? Q 教授は3だけど,准教授が2だったら? Q 学生「そもそも,2だからなに? 3だからどうなの?」

3 ルーブリック評価 ルーブリックとは パフォーマンスの質を段階的・多面的に評 価するための評価基準表
   パフォーマンスの質を段階的・多面的に評    価するための評価基準表 次ページから,研究室セミナー(仮)のプレゼンについてのルーブリック作成例で説明します.

4 ルーブリック作成例 その1,アウトカムと具体的パフォーマンスを設定する.
アウトカムを設定 能力:(ゼミにおける)プレゼンテーション準備 アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. ・具体的パフォーマンス 学生がなにを習得するのかを示す規準=判断や行動の手本となる要素(規範)を含める. 多くてもかまわないが,まずはひとつのアウトカムに3~5項目程度から.

5 ルーブリック作成例 その2,基準の設定 ・学生が到達しているパフォーマンスの質の基準(比較判断の標準)
だいたい3~5段階で,5段階が上限と思われる.段階を増やすほど段階間の違いをつけることが難しく,その評価にした理由を明確にしにくくなる. 教務委員会のおすすめは,いまのところ4段階. (キャップストーンなどは,文科省,薬学会が推奨している.) キャップストーン マイルストーン ベンチマーク

6 ルーブリック作成例 その3,評価基準になる文章
例,能力:(実験ゼミにおける)プレゼンテーション アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. 具体的パフォーマンスの質を段階的,多面的に評価するための評価基準を文章で表現する.

7 ルーブリック作成例 その3,評価基準になる文章
例,能力:(実験ゼミにおける)プレゼンテーション アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. 主論文から引用文献を検索し,収集している.その収集した論文を絞り込み,さらに,否定的論文をも収集し,吟味している. Pubmed,医中誌などを使用し,手当たり次第情報を収集し,関連性や本質に欠いた論文を収集している. まずは,最高のパフォーマンスを決める.次に,最低のパフォーマンスを決める.

8 ルーブリック作成例 その3,評価基準になる文章-完成
例,能力:(ゼミにおける)プレゼンテーション準備 アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. 主論文から引用文献を検索し,収集している.その収集した論文を目的に合わせて絞り込み,さらに,否定的論文をも収集し,吟味している. 主論文から引用文献を検索し,複数の論文を収集している.それら収集した論文を目的に合わせて絞り込むための能力を示している. 主論文から引用文献を検索し,複数の論文を収集している. Pubmed,医中誌などを使用し,手当たり次第情報を収集し,関連性や本質に欠いた論文を収集している. 合格ラインを意識しながら2,3を決める

9 ルーブリック作成例 その4,評価基準としてふさわしくない文章
例,能力:(実験ゼミにおける)プレゼンテーション アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. 主論文から引用文献を検索し,収集している.その収集した論文を目的にあわせて絞り込み,さらに,否定的論文をも収集し,吟味している. 主論文から引用文献を検索し,収集している.その収集した論文を目的にあわせて絞り込むための能力を示している. 主論文を設定できている.主論文から引用文献5報以上収集している. 主に日本国内の文献収集しているが,英文を検索できない. ①数値は入れない.数値化できるならば,チャートやチェックリストなどの違う評価法で. ②「できる,or している」の肯定的表現で.

10 まずは,ルーブリックを作成してみましょう
アウトカムを設定する. アウトカム1つに,3-5項目の具体的パフォーマンスを設定する. 具体的パフォーマンスの質を段階的,多面的に評価するための評価基準を文章で表現する. 以下は,作成したルーブリックの登録,閲覧用リンクです. 登録ページ:   リストページ:

11 おまけ ここからは教育論からみなので, 興味のある方向けです.
おまけ ここからは教育論からみなので, 興味のある方向けです.

12 学習成果基盤型教育(OBE)の考え方 ライザップ,わかりやすい ライザップ©

13 学習成果基盤型教育(OBE)の考え方 学習者の能力 薬学会と文科省,あいかわらずわかりにくい 学習目標
アウトカム(学習成果:パフォーマンス) 具体的なパフォーマンス(コンピテンシー) 方略 評価 可視化 解釈 学習環境 学習者の能力

14 学習成果基盤型教育(OBE)におけるカリキュラム作成のながれ
「良い薬剤師とは?」から考え始める. 教育を終えたときに学生が習得していると期待される『能力』を設定し, 『アウトカム(学習効果)』を定義する.このアウトカムから 『コンピテンシー(具体的なパフォーマンス)』を考える. 学生がそのアウトカムに到達したか否かを評価する方法と基準を決める 学生がコンピテンシーを実践できる学習環境を考える.

15 学習成果基盤型教育における学習目標 能力 アウトカム(学習成果) 教育を終えた時に学習者が習得していることが期待される『能力』を設定.
それはどのような能力なのか『アウトカム(学習成果としてのパフォーマンス)』として定義する. アウトカム(学習成果) コンピテンシー1 コンピテンシー2 コンピテンシー3 コンピテンシー4 ...... このアウトカムを実践するために必要な『具体的なパフォーマンス(コンピテンシー)』を設定する.

16 学習成果基盤型教育における学習目標 例えば....
能力:オリンピック女子レスリングで金メダルを取れる 学習成果:吉田沙保里に勝ち,日本代表になる コンピテンシー1:150kgのバーベルを上げることができる(技能) コンピテンシー2:バランスボールの上で3分間体勢を維持できる(技能) コンピテンシー3:適切な組手を説明できる(知識) コンピテンシー4:理想のタックル入射角を説明できる(知識) ......

17 パフォーマンスの評価 パフォーマンスとは, ①課題(レポート,プレゼン,卒論など) ②活動(質問する,応答する)
 ①課題(レポート,プレゼン,卒論など)  ②活動(質問する,応答する)  ③実践(実験,実習,チームワーク,コミュニケー        ション)  ④問題解決能力,資質 実際に特定の活動を行い,それを評価者が観察し,学力・能力などが どう表現されているかを評価しなければならない.

18 卒業時のアウトカムを考える 講義,実習などのアウトカムを考える 具体的なコンピテンシー(パフォーマンス)を示す 教育とは,
 具体的なコンピテンシー(パフォーマンス)を示す  教育とは,   学習者の行動に価値ある変化をもたらすプロセス 学習者の行動=知識・技能・態度

19 “0”は? そのような学習機会がなかった,この場合,ゼミに参加しなかった
ルーブリックでの“0”は? 例,能力:(ゼミにおける)プレゼンテーション準備 アウトカム:論文の必要性に気づき,必要な論文,情報を同定し,評価し,効果的で責任のある資料作成する. キャップストーン マイルストーン ベンチマーク 適切な論文を適切かつ効果的に収集している. 主論文から引用文献を検索し,収集している.その収集した論文を目的に合わせて絞り込み,さらに,否定的論文をも収集し,吟味している. 主論文から引用文献を検索し,複数の論文を収集している.それら収集した論文を目的に合わせて絞り込むための能力を示している. 主論文から引用文献を検索し,複数の論文を収集している. 主に国内の文献を中心に,手当たり次第情報を収集し,関連性や本質に欠いた論文を収集している. “0”は? そのような学習機会がなかった,この場合,ゼミに参加しなかった

20 ルーブリックの種類と目的 スコープ スパン 目的 ある領域で一般的に適用:一般的ルーブリック 例)10の資質,ディプロマポリシー
  ある領域で一般的に適用:一般的ルーブリック     例)10の資質,ディプロマポリシー   当該課題だけに適応     例)ゼミのプレゼン,授業レポート,卒論 スパン   複数年にまたがって使う:長期的ルーブリック   短期的に使う:採点用ルーブリック 目的   形成的:成長をみる   総括的:質保障

21 コンピテンシーについて 複数,複雑な解釈あります.ただし,薬学会や日本薬学教育学会では,今のところコンピテンシー=(具体的パフォーマンス)との解釈です.


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