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ISO9001:2015 改定と業務への対応 YONETO QM OFFICE June 5,2017
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講義の内容 ・重要な改定内容 ・新規に変更された詳細 ・WebでのQMSの紹介
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今日の話
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Annex SLの採用 高位の規格構成 中核部の規格文言が統一された 共有の用語と定義 新規規格の30%はAnnex SLの文言が使われた
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新規規格の構成 「システムは結果を重視したものであるべきである。すなわち、 ”文書化されたシステム”であり、”文書のシステム”ではない」
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トップマネジメントが強いリーダーシップを発揮する
規格構成とPDCA サイクル トップマネジメントが強いリーダーシップを発揮する ー計画した結果を達成するために必要なプロセスを明確にする ー継続的にリスクを監視する(リスクベースの思考) ー"PDCA”を使ってプロセスとシステムを管理する
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衣替えしたISO9001 理解しやすい文言が使われた。 業務運用面で良き効果が生まれること を重視した。
文書化のために必要な技術(クラウド コンピューティング)の活用を広く受 け入れた。
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用語の変更 ISO9001:2008 ISO9001:2015 製品 製品及びサービス 供給者 外部供給者 文書及び記録 文書化された情報
作業環境 プロセス運用のための環境 購買品 外部から提供された製品及びサービス 購買品 外部委託されたプロセス 除外 使用されない用語 管理責任者 使用されない用語 文書化された手順書 使用されない用語 品質マニュアル 使用されない用語 予防処置 使用されない用語 使用されない用語 リーダーシップ 使用されない用語 リスク
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現行規格との違いを簡単にまとめると、 品質マニュアルと管理責任者を求めない。
QMSの適用範囲には、すべての規格要求事項を適用しなければならない。 「除外」という用語はなくなった。 予防処置を無くした。しかし、 規格全体で「リスクに基づく考え方」を導入し、予防的管理が強化された 。 革新や組織の再編成を含む「能動的な改善」を目指した。 グローバル化したサプライチェーンを反映し、外部供給者を含めたシステ ムの運用結果に焦点が移った。
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品質マネジメントの原則 顧客重視 リーダーシップ 人々の積極的参加 プロセスアプローチ 改善 客観的事実に基づく意思決定 関係性管理
現行の原則"供給者との互恵関係"が変更した 2008年版の八つの原則は、プロセスアプローチとシステム志向が合体して七つとなった。 原則の内容はWebで表示する。
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重要な改定内容
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組織の状況と利害関係者 組織の状況を明確にする。 利害関係者のニーズと期待を明らかにする。
どこの事業所と業務をシステムに適用するかの 範囲を明確にする。
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組織の状況 外部の状況 内部の状況 組織を取り巻く内外の課題を明確にする ことにより組織の戦略的方向性が 決められる
国際、国内、地方、地方近隣を問わず、文化、社会、政治、法律、規制、金融、技術、経済、自 然および競争相手の環境 外部利害関係者との関係、並びに彼らの認識・価値観 内部の状況 組織文化 組織体制、役割、説明責任 方針、目的および戦略 資源(資本、時間、従業員、プロセス、システム、技術) 情報システム、情報の流れ、意思決定プロセス(公式並びに非公式) リスクの事例はWebで、 組織を取り巻く内外の課題を明確にする ことにより組織の戦略的方向性が 決められる (ISO31000より引用)
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利害関係者のニーズと期待の理解 ”組織は、 QMSに関する利害関係者を明確にする これら利害関係者に関連する要求事項を決定する
これら利害関係者とその関連する要求事項に関する情報をモニ ターし、レビューする” 新規規格は、適合した製品・サービスを一貫して提供する組織 の能力に影響を与える利害関係者に焦点を当てている。
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リスクに基づく考え方 組織が自身の状況を理解し(4.1項)、計画策定の基礎として リスクを決定する(6.1項)ための要求事項を規定している。
トップマネジメントは、リスクと機会を決定し対応しなければならない。ただし その手法や程度は規格には明示されていない。 二次元リスクマッピング法は簡単で推奨できる。 リスクの事例はWebで、
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システム内のプロセス 部門間の壁をなくし、 顧客満足のために、 全社的に取り組む PDCAサイクルを回す 企業文化の醸成
その上で、プロセス管理が目指しているのは、機会を逃す ことなくその利点を生かし、望ましくない結果を事前に防 止することである。プロセスとリスクの繫りが各所で要求 された。
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マネジャーvsリーダー 新規規格はリーダーシップの発揮がより強く求められてい る。
トップマネジメントの責任が明快にされただけでなく、シ ステムに対してのコミットメント(システム運用に積極的 に関与すること)を鮮明にすることが必要となった。 各部門の目標は従来どうり設定しなければならないが、組 織内の業務がきちんと実行されることをより重視している 。 プロセスアプローチの重視
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リーダーシップ リーダーシップとコミットッメンントを以下によって 実証しなければならない トップマネジメントの 関与が広範囲に求められた
QMSの有効性に関して説明責任がある 方針と目標が戦略的な方向性と整合させる 品質方針が組織全体に伝達され、理解され、適用させるようにす る QMSの要求事項を業務プロセスに統合させる プロセスアプローチの認識を高める 品質マネジメントシステムの重要性を伝達する QMSの有効性に貢献するように人々の参画意識を高める 継続的改善を促進する 管理層がリーダーシップを発揮できるように支援する トップマネジメントの 関与が広範囲に求められた
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変更の計画 変更の計画(planning of change)6.3項(QMS)、8.1項(運用の 計画・管理)は、新規規格では変更の重視性が高められた。その他 、8.2.4 項 要求事項の変更、8.3.6 項 設計・開発の変更、8.5.6項 (製造・サービス提供)で従来と異なり個別に要求されている。 6.3項 QMSの場合、変更の目的と変更によってもたさられる結末を予測し、完全性、資 源の利用可能性、責任と権限移譲まで計画しなければならない。 リスクの重要度に応じて、変更は評価され計画されなければならな い。変更のプロセスは、厳格に管理され、必要に応じて、事後にも 評価されるべきである。
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個人よりも人々 新規規格は、それぞれの人(personnel)と人々(people)の 両方を使い始めた、人々には適切な環境(ストレスフリーな ど)を提供することを要求している。 さらに規格(7.1.4項 被差別的、平穏、被対立的)は、従業 員に対する倫理的な取り扱いに向かって動き始めた。 個人の力量(7.2項)は 従来と変わらないが、 雇用契約にも言及し始めた
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測定のトレーサビリティ 現行規格は、適合性の証拠を示すために測定機器の校正に重 きを置いている。新規規格は、妥当で信頼できる結果を確保 するために測定のトレーサビリティ(過去に遡及)にも焦点 を当てている。しかも、それらの結果はパーフォマンス評価 対象となった。 リコール対応と製品寿命 (プロダクトライフ) の導入により製造業では重要。
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組織の知識 どのように、どの程度は組織が決める
規格に新しく採用された。組織の知識を探求し、収集し、活 用することが求められた。当然ながら、組織の知識は管理保 護されねばならない。 知的財産や経験を通じて得られた教訓のような知識も含まれる。 内部の情報源(例、失敗や成功したプロジェクトからの教訓、組織内 の専門家や経験者の文書化されていない知識や経験 外部の情報源(例、規格、学界、会議、顧客や供給者との知識交換) どのように、どの程度は組織が決める
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組織知により「顧客(後工程)を意識した業務プロセス」が構築される。
個人知を組織知に 知の交流 組織知により「顧客(後工程)を意識した業務プロセス」が構築される。
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変更の詳細 規格の条項別に
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第4章 組織の状況 4.1項及び4.2項 組織の状況と利害関係者 4.3項 適用範囲 4.4項 QMS及びそのプロセス
第4章 組織の状況 新規に追加された 4.1項及び4.2項 組織の状況と利害関係者 「除外」がなくなった 4.3項 適用範囲 新規に追加された 4.4項 QMS及びそのプロセス QMSのプロセスに要求されるインプット及び期待されるアウトプット追加された 効果的な運用と管理に必要な測定及び関連するパフォマンス指標を含む基準、方法 これらのプロセスに対する責任及び権限の割り当て リスク及び機会、及びそれらに対応する適切な処置の計画と実施 組織は以下を決定しなければならない: ISO9001:2008の4.1項を強化したものなので、 現行の内容を多少修正・追加することで対応できる
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第5章 リーダーシップ 5.2項 品質方針 5.3項 組織の役割、責任及び権限 該当する場合、利害関係者に入手可能であること
第5章 リーダーシップ 5.2項 品質方針 追加された 該当する場合、利害関係者に入手可能であること 5.3項 組織の役割、責任及び権限 トップマネジメントは、以下のことに対する責任及び権限を 割り当ていること。。。。 プロセスオーナーの概念が導入された プロセスが意図したアウトプットを生み出すことを確実にする QMSのパーフォマンス、改善の機会、変更や革新の必要性について報告し、 特にトップマネジメントに対して報告する 管理責任者という名前は使われていないが、 これは管理責任者に期待されていること。 よって、管理責任者はそのまま残すのが良い。
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第6章 計画 6.1項 リスク及び機会への取り組み 6.2項 品質目標とその達成計画
第6章 計画 6.1項 リスク及び機会への取り組み この要求事項は難解で何を すれば良いのか理解できない。 6.3項の変更管理を徹底する ことが望ましい。 決定されたリスクと機会に対する処置を計画し QMSのプロセスに統合し実施し、 その有効性を評価すること。 処置は、製品とサービスの適合性に対する潜在的な 影響に釣り合っていなければならない。 プロセスが追加された 6.2項 品質目標とその達成計画 組織は、機能、階層、及びプロセスで品質目標を確立し なければならない。 AnnexSL にはないのに追加された。非常に重要 6.3項 変更の計画(Planning of change) 変更を加える必要があるときは、計画的かつ体系的に行うこと: 変更の目的及び潜在的な結果を考慮する。
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第7章 支援プロセス 7.2項 7.3項 力量と認識 7.4項 コミュニケーション 7.5項 文書化した情報
第7章 支援プロセス 7.2項 7.3項 力量と認識 組織の内部だけでなく外部供給者の人々も対象となった 7.4項 コミュニケーション 組織は、以下を含む、QMSに関連する内部及び外部のコミュニケーション を決定しなければならない。 追加された 何についてコミュニケーションするか いつコミュニケーションするか 誰とコミュニケーションするか どのようにコミュニケーションするか 7.5項 文書化した情報 文書は、維持し、記録は保持しなければならない。 変わらない。
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第8章 運用 8.1項 運用の計画及び管理 8.2項 製品及びサービスに関する要求事項の決定 8.3項 製品及びサービスの設計・開発
第8章 運用 この追加はリスクの軽減 を求めている 8.1項 運用の計画及び管理 計画した変更を管理し、意図しない変化の結果をレビューし、 必要に応じて、有害な影響を軽減するための処置をとる。 8.2項 製品及びサービスに関する要求事項の決定 追加された 8.2.1項 顧客とのコミュニケーション インターネット販売に適用 該当する場合、緊急事態対応処置に関する特定の要求事項 8.2.2項 要求事項の決定 明確にされた要求事項を満たし、要求を実現する能力を組織が持っていることを確実にする 以前の「購買」だが、サプライチェーンの発達を反映し大幅に強化された 8.3項 製品及びサービスの設計・開発 やや簡素化されたが変わらない 8.4項 外部から提供されるプロセス、製品及びサービスの管理 8.4.1項 一般 新規に追加された 製品及びサービスが、組織に代わって、外部提供者から直接顧客に提供される場合
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第8章 運用(つづき) 8.5項 製造及びサービス提供 8.5.1項 製造及びサービス提供の管理 8.5.3項 顧客又は外部提供者の所有物
第8章 運用(つづき) 8.5項 製造及びサービス提供 以下が新規に追加された 8.5.1項 製造及びサービス提供の管理 製造する製品、提供するサービス、または実施する活動の特定、 達成すべき活動に関する文書化 必要な適格性を含め、力量を備えた人々を任命する 日本からの要求より追加された フューマンエラーを防止するための処置を実施する 顧客への引渡し後の活動を実施する 法令・規制及び顧客要求事項 8.5.3項 顧客又は外部提供者の所有物 顧客所有物だけでなく外部提供者の所有物も管理の対象となった 以下を考慮することが要求される 8.5.5項 引渡し後の活動 製品及びサービスの起こりうる、望ましくない結果 製品及びサービスの性質、要求事項と及び意図した耐用期間 顧客からのフィードバック 法令・規制及び顧客要求事項 文書化が明確にされた 8.7項 不適合なアウトプットの管理 特別採用の記載と不適合の処置に関する決定を下した者の特定
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第9章 パフォーマンス評価 9.1.2項 顧客満足 9.2項 内部監査 9.3.2項 マネジメントレビューへのインプット
第9章 パフォーマンス評価 9.1.2項 顧客満足 顧客の受け止め方に関する注記に留意すること:市場シェアの分析、顧客からの賞賛、補償請求やディーラー報告などが顧客満足の情報として含まれている 現行規格から変更されていない 9.2項 内部監査 「傾向」があることに注意する 9.3.2項 マネジメントレビューへのインプット 以下に示す傾向を含めた、パフォーマンス及び有効性に関する情報 ・顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック ・品質目標が満たされている程度 新規に追加され、リスクのモニタリングが重視された。 以下省略 リスク及び機会に取り組むためにとった処置の有効性(6.1項参照) 予防処置と統計的手法は規格の文言からなくなった。 しかも、内部監査とマネジメントレビューに関する手順書 についての要求事項もなくなった。
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第10章 改善 10.1項 一般 能動的な改善に関する注記に留意すること:継続的改善、現状を打破する変更、革新及び組織変更を含めることができるとしている これらが新規に追加されたので、現行を修正すること 10.2項 不適合及び是正処置 ・類似の不適合の有無、またはそれが発生する可能性を明確にする。 ・必要な場合には、計画の策定段階で決定したリスク及び機会を更新する。 予防処置の要求事項がなくなっただけで、PDCAサイクルを回して業績を向上させることを目指すことには変わりない。
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WebのQMS The Quality Seminar 新規規格の解説 新規規格に基づく製造会社のQMS
新規規格に基づく製造会社のQMS
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