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組織の失敗を解剖する 失敗学のすすめ.

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1 組織の失敗を解剖する 失敗学のすすめ

2 本日の内容 1 失敗とは 2 過去20年の主な事故・不祥事 3 雪印乳業 集団食中毒事件 4 三菱自動車 リコール隠し
1 失敗とは 2 過去20年の主な事故・不祥事 3 雪印乳業 集団食中毒事件 4 三菱自動車 リコール隠し 5 三菱自動車 燃費改竄事件 6 失敗学のすすめ

3 人間が関わったひとつの行為が、 望ましくない、あるいは期待 しないものとなること
失敗の定義 人間が関わったひとつの行為が、 望ましくない、あるいは期待   しないものとなること       

4 失敗は確率現象 300 29 1 ヒヤリ体験は、大失敗の予兆 1件の ”重大事故”の陰には 29件の ”軽度の事故”があり、その陰には
300件の “事故はないがヒヤリとした体験”がある

5 過去20年の主な事故・不祥事 1995年 「もんじゅ」ナトリウム漏洩事故 1999年 東海村JCO・臨界事故
1995年  「もんじゅ」ナトリウム漏洩事故 1999年  東海村JCO・臨界事故 2000年  雪印乳業・集団食中毒事件  三菱自動車で大量クレーム隠し・       リコール隠しが発覚      日比谷線脱線衝突事故 2001年  えひめ丸事故 2002年  雪印食品牛肉偽装事件発覚  三菱自動車大型車ハブ破断死亡事故 2004年  三菱自動車大型車ハブの欠陥隠し       元役員らを逮捕

6 過去20年の主な事故・不祥事Ⅱ 2005年 JR福知山線横転事故 2007年 柏崎刈羽原発全面停止 2011年 東電福島原子力発電所事故発生
2007年 柏崎刈羽原発全面停止 2011年 東電福島原子力発電所事故発生 2012年 笹子トンネル天井板落下事故 2015年 東洋ゴム免震パネル試験データ偽装 旭日化成建材杭打ち工事データ改竄 東芝 長期に及ぶ不適切会計 2016年 三菱自動車燃費改竄

7 雪印乳業 集団食中毒事件 2000年6月 大阪府内全域で、雪印乳業大阪工場製造の 低脂肪乳製品を原因とする集団食中毒事件 が発生 した。
雪印乳業 集団食中毒事件 2000年6月  大阪府内全域で、雪印乳業大阪工場製造の 低脂肪乳製品を原因とする集団食中毒事件  が発生 した。 患者数は14,780名に及び、近年、例を 見ない大規模食中毒事件となった。 原因は黄色ブドウ球菌の毒素エントロトキ シンAと判明し、大阪工場は営業禁止となった。

8 雪印乳業 集団食中毒事件 この脱脂乳材料は同年3月31日、北海道大樹工場で製造されたものであった。 同日、大樹工場で午前11時から約3
雪印乳業 集団食中毒事件 この脱脂乳材料は同年3月31日、北海道大樹工場で製造されたものであった。  同日、大樹工場で午前11時から約3  時間停電が発生し、各工程で最大9時間  以上も冷却されず放置されたため、黄色  ブドウ球菌が増殖し、毒素のエンテロト  キシンAが大量に生成した。

9 黄色ブドウ球菌

10 黄色ブドウ球菌とエントロトキシン 黄色ブドウ球菌は一定の条件下で食品中で増殖し、その時に菌体外にエントロトキシンを産生する。
この毒素をヒトが摂取すると、神経系に作用して嘔吐や下痢を引き起こすが、菌自体は中毒の直接の原因とはならない。 エントロトキシンのもっとも厄介な性質は熱抵抗性で、100℃、30分間の加熱でも完全には失活しない。

11 雪印乳業 集団食中毒事件 2002年 子会社の雪印食品の牛肉産地偽装事件が 発覚、雪印食品は廃業・解散となる。
雪印乳業 集団食中毒事件 2002年  子会社の雪印食品の牛肉産地偽装事件が  発覚、雪印食品は廃業・解散となる。  以降、雪印乳業は消滅し、他社との経営  統合の結果、2011年4月に雪印メグ  ミルクに吸収合併された。

12 雪印乳業 集団食中毒事件 45年前にも同様の事件があった。 1955年3月
雪印乳業 集団食中毒事件 45年前にも同様の事件があった。 1955年3月 東京都墨田区、練馬区などの小学校計19校で脱脂粉乳を飲んだ児童1936名が食中毒症状を起こした。 原因は、前年、北海道八雲工場で工場内の停電等により、製造した脱脂粉乳が黄色ブドウ球菌が大量に増殖した結果であった。

13 大災害・大事故 「失敗の記憶」消滅 時間 文化 社会 地域 起こったことを知らない 組織 社会から消える 地域が忘れる 個人 途絶える崩れる
大災害・大事故                   「失敗の記憶」消滅 文化 社会 地域 起こったことを知らない 組織 社会から消える 地域が忘れる 個人 途絶える崩れる 飽きる 冷める 忘れる 3日 3月 3年 30年 60年 300年 1200年 1世代 2世代 10世代 40世代 時間

14 雪印乳業社長「全社員に告ぐ」 当社の歴史上、未曽有の事件であり、光輝ある歴史上、ぬぐうべからざる一大汚点を残した。この影響するところ極めて大であり、消費者の信用を失墜し、生産者に大いなる不安を与え、これはまさに当社に与えられた一大警鐘である。 信用を獲得するには長い年月を要し、これを失墜するのは一瞬である。そして信用は金銭で買うことはできない。 人間の精神と技術とはそのまま製品に反映する。品質によって失った名誉は、品質をもって回復する以外に道はない。

15 リコール隠し(自動車)とは 自動車のリコールは、わが国では道路運送車両法に定められた法的な制度である。自動車メーカーは国土交通省にすべての欠陥情報を提示し、リコールを行う場合にはそれをあらかじめ届け出る義務がある。 メーカーが自主的にリコールを届け出ない場合には、欠陥車情報を入手した国交省が立ち入り検査をおこない、リコール勧告を出すことができる。

16 三菱自動車 リコール隠し ハブ破断事故 2002年1月 横浜市を走行中のトラクターから前輪が脱落したタイヤが近くを歩いていた母子3人を直撃し、母親が死亡する事故が発生する。 1992年6月、都内で冷凍車から前輪が脱落する事故発生、その後も同社の大型車では事故が相次いでいた。

17 三菱自動車 リコール隠し 以前より設計上の不具合が疑われていたが、「過積載や整備不良が原因で多発性はない」としてあくまでもユーザー側に責任があるとしていた。 しかし、死亡事故を契機に設計上の問題がある疑いが再浮上する。メーカーは「整備不良」と主張したが、2003年10月に神奈川県警が再捜査するに至り、2004年3月には「設計上の問題」をみとめて、11万2000台をリコールした。 トレーラーの26本あるタイヤのうち、左最前部にあるタイヤがホイールごと外れ、下り坂を50m転がり、道路の左わきの歩道を歩いていた主婦岡本紫穂さん(29)の背中を直撃し死亡、 一緒に歩いていた長男4歳とベビーカーの次男はけがする。タイヤは直径1m、幅28cm、重さ140kgになる。                                                     ハブ自体が壊れており、タイヤはブレーキドラムごと外れていたことが分かった。

18 三菱自動車 リコール隠し ウソを書け。コスト削減や軽量化を徹底させるために車両生命ギリギリの設計変更を押し付けた。運輸省に提出する「設計変更書類にはウソを書け」と命ぜられた。                                  ストーリーを作れ。整備不良によって、ハブが摩耗し、ハブ破断に至ったという ストーリーを作り上げた。

19 三菱自動車 リコール隠し 2004年5月6日 神奈川県警は道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で元社長ら5人と業務上過失致死罪容疑で元管理職ら2人を逮捕 空飛ぶタイヤ   池井戸潤 講談社文庫上下2巻

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21 三菱自動車 リコール隠し 2000年7月 乗用車、中大型車併せて10車種以上で約69万台のリコールにつながるクレームを運輸省へ報告せず社内で23年間にわたり隠蔽していた事実が運輸省に匿名の内部告発で発覚した。 「品質保証部の更衣室のロッカー」に隠蔽工作の資料や情報が隠されていた。

22 三菱自動車 燃費データ改竄事件 2016/4/20 軽自動車4車種の燃費試験データを不正操 作していたことを公表 対象62万5千台
三菱自動車 燃費データ改竄事件 2016/4/20  軽自動車4車種の燃費試験データを不正操  作していたことを公表 対象62万5千台 ・2016/6/17  1991年以降ほぼ全車種で違法な方法で  燃費データ算出していたと発表 ・ 2016/8/2  外部有識者による特別調査委員会報告書公表  23車種、約152万7000台で燃費試験不正

23 不正の種類と車種 29車種 A 試験結果の数値を改竄 9車種 B 過去の試験結果を基に机上計算で数値を出す。 20車種
A 試験結果の数値を改竄    9車種 B 過去の試験結果を基に机上計算で数値を出す。            20車種                  C 法令に定められた「慣行法」以外の方法で測定            26車種 D 天候、気圧、温度などの測定条件を偽装                       29車種

24 三菱自動車 燃費データ改竄事件 ・ 2016/8/30 国土交通省 再測定でも不正があったと指摘 ・ 2016/9/2 国土交通省 道路運送車両法に基づき本社、 名古屋製作所に立ち入り検査 ・ 2016/9/15 国土交通省 立ち入り検査報告書を公表 「常軌を逸する」と不正を認識していたと指摘 ・ 2016/10/26 三菱自動車の4~9月期最終赤字2195億円

25 三菱自動車 燃費データ改竄事件 2016/5/12 日産自動車、電光石火の救済 2373億円を出資、三菱自動車を傘下に
三菱自動車 燃費データ改竄事件 2016/5/12  日産自動車、電光石火の救済  2373億円を出資、三菱自動車を傘下に ・ 2016/12/14 臨時株主総会 日産自動車 カルロス・ ゴーン氏三菱自動車会長に

26 三菱自動車 燃費データ改竄事件 2017/1/27  消費者庁、カタログなどで実際の性能より燃費が良いと不当表示したのは景品表示法(優良誤認)だとして、三菱自動車に対して 4億8507万円の課徴金納付を命ずる。

27 現場が知っていた「不正の根源」 社員3000人へのインタビューをまとめた非公開資料 予算がないので実験のパターンを減らして実施している。
「社標準」と「部標準」が混在したダブルスタンダードになっている。 2004年のリコール隠し問題後、燃費不正の温床になり得る状況を社員が指摘

28 失敗学のすすめ 畑村洋太郎(元東京大学大学院工学系研究科教授)が提唱する、失敗から学び、失敗を生かすコツを研究する分野 失敗を肯定する
  失敗は成功の母  失敗を肯定する  失敗を知識化する ⇒後の失敗活用に不可欠 6項目による記述 事象 経過 原因(推定原因) 対処 総括

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30 失敗原因の 階層性 社会性 行政・政治の怠慢 企業運営不良 組織運営不良 個人性 個々に責任がある失敗 未知への 遭遇 社会シスム 不適合
未知への 遭遇 社会シスム 不適合 行政・政治の怠慢 企業運営不良 組織運営不良 個々に責任がある失敗 階層性 社会性 組織怠慢・政治判断 組織構造不良・企画不良・経営不良 個人性 無知・不注意・不順守 誤判断・検討不足

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33 大災害・大事故 「失敗の記憶」消滅 時間 文化 社会 地域 起こったことを知らない 組織 社会から消える 地域が忘れる 個人 途絶える崩れる
大災害・大事故                   「失敗の記憶」消滅 文化 社会 地域 起こったことを知らない 組織 社会から消える 地域が忘れる 個人 途絶える崩れる 飽きる 冷める 忘れる 慶長津波 明治三陸津波 3日 3月 3年 30年 60年 300年 1200年 昭和三陸津波 平成三陸大津波 1世代 2世代 10世代 40世代 時間

34 参考図書 失敗学のすすめ  畑村洋太郎 講談社文庫 空飛ぶタイヤ  池井戸潤 講談社文庫上下2巻 不正の迷宮 三菱自動車    日本経済新聞社


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