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大地震は日本のどこでも起きる- 次はどこか?
日本病院会主催 公開シンポジウム 大地震は日本のどこでも起きる- 次はどこか? 東京大学地震研究所 教授 一般社団法人 防災教育普及協会 会長 平田直 内容 1.2016年熊本地震 2.首都直下地震とは何か 3.首都直下地震が起きたら、何が起きるか 4.災害を軽減するためには? 5.まとめ 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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1.2016年熊本地震 4 月14 日21 時26 分に熊本県熊本地方の深さ約10km でマグニチュード(M) 6.5 の地震が発生した。
これらの地震により熊本県で最大震度7を観測し、被害を生じた。 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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熊本地震:震度7を記録した二つの地震 本震(M7.3) 前震(M6.5) 28時間後 4月16日1時25分 4月14日21時26分 震度7
4月16日1時25分 4月14日21時26分 震度7 熊本県:益城町、西原村 震度7 熊本県:益城町 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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震度6弱 気象庁 耐震性の高い木造住宅 壁などにひび割れ・亀裂がみられることがある。 耐震性の低い木造住宅
壁などに大きなひび割れ・亀裂が入るものが多くなる。 傾くものや、倒れるものが多くなる。 耐震性の高い鉄筋コンクリート造建物 壁、梁(はり)、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。 耐震性の低い鉄筋コンクリート造建物 壁、梁(はり)、柱などの部材に、斜めや X状のひび割れ・亀裂がみられることがある。 1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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2016年5月14日 平田直撮影@益城町 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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確率論的地震動予測地図 今後30 年間 に 震度6 弱以上 の揺れに見舞われる確率:2016年版 ( 平均ケース・全地震 )
2.今後も都市は揺れる 確率論的地震動予測地図 今後30 年間 に 震度6 弱以上 の揺れに見舞われる確率:2016年版 ( 平均ケース・全地震 ) 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 参考:(30年以内に) 交通事故で負傷 24% 火災で罹災 1.9% 地震の起きやすさ + 地盤の揺れやすさ 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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2.首都直下地震とは何か 相模トラフ周辺のプレート境界 首都圏の地震に関する新しい国の評価
平成26年4月25日公表 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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相模トラフからのフィリピン海プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震
首都圏でこれまで起きた大地震と震災 平成26年4月25日公表 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 相模トラフからのフィリピン海プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震 相模トラフ沿いの M8クラス: ほぼ0から5% 1703 大正地震 1703元禄地震 死者1万人 1855安政地震 死者7千人 1923大正地震 死者10.5万人 1923 大正地震 死者1万人 1703年から現在までに9回 (大正関東地震の余震を除く) 1703年から1923年(220年間)に8回 → 平均発生間隔 27.3年 30年以内に発生する確率 → 70% 程度 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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首都直下地震対策検討ワーキンググループ最終報告(平成25年:内閣府・中央防災会議)
3.首都直下地震が起きたら、何が起きるか 3.1 震度分布(都心南部直下地震) 震度6弱以上の面積 約 4,500平方キロ (一都三県の約3割) 首都直下地震対策検討ワーキンググループ最終報告(平成25年:内閣府・中央防災会議) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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3.2 都心南部直下地震 (冬・夕)による死者数 負傷者:最大 約123,000 人 逃げ惑い 全壊・全焼失61万棟
3.2 都心南部直下地震 (冬・夕)による死者数 負傷者:最大 約123,000 人 死者は (全体)最大2万3千人 都内:8千9百から1万3千人 約7割が火災による (全体)61万棟:東京都内では、計33万棟が全壊・焼失する 揺れによる全壊棟数は17万5千棟 火災による全焼失41万棟 ライフライン:上水道、電力、通信の5割が断水、停電、普通。1周間以上不安定な状況 逃げ惑い 全壊・全焼失61万棟 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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3.3 主な被害の様相 地震の揺れにより木造住宅を中心に多くの建物が損壊する。 火災が同時に多数箇所で発生し、延焼が2日程度継続する。
震度6弱以上の広い範囲で、断水が生じ、下水道が使用できない。 発災当初、停電が約5割程度の範囲で発生。火力発電所の停止により、電力供給量が半減し、不安定な状態が1週間以上継続する。 携帯電話・固定電話の音声通話はほとんど使用できず、メールは遅配が発生する。ネットは概ね使用できるが、サーバーの電源確保が重要である。 主要道路の啓開には、少なくとも1~2日を要し、都区部の一般道は極度の交通麻痺が数日間継続し、厳しい渋滞は数週間継続する。 地下鉄は1週間の運行停止、JR在来線及び私鉄の運行停止は1か月程継続する可能性がある。 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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全壊・焼失棟数 (都心南部直下地震、冬夕、風速8m/s) 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13
日本病院会主催 公開シンポジウム
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震災時に特に甚大な被害が想定される木密地域
・整備地域(「東京都 防災都市づくり推進計画」による) 面積7,000ha (区部面積の11%) ・居住人口約180万人(区部人口の20%) (木密地域全体は16,000ha 整備地域のうち重点整備地域は2,400ha ) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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断水・停電の影響を受けて、発災2週間後に最大で720万人
避難者 断水・停電の影響を受けて、発災2週間後に最大で720万人 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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1週間後の避難所避難者に占める要援護者数(人)
医療需要 1週間後の避難所避難者に占める要援護者数(人) 65 歳以上の高齢単身者 約108,000 5 歳未満乳幼児 約107,000 身体障害者 約77,000 知的障害者 約12,000 精神障害者 約68,000 要介護認定者(要支援者を除く) 約75,000 難病患者 約15,000 妊産婦 約43,000 外国人 約52,000 (注)属性間での重複あり 災害時用援護者 膨大な数の医療需要 被災都県で対応が難しくなる入院患者: 最大で1万3千人 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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帰宅困難者 平日の12 時に地震が発生し、公共交通機関が全域的に停止した場合、一時的にでも外出先に滞留することになる人(自宅のあるゾーン外への外出者)は、東京都市圏で約1,700 万人、うち東京都で約940 万人に上ると想定される。 地震後しばらくして混乱等が収まり、帰宅が可能となる状況になった場合において、遠距離等の理由により徒歩等の手段によっても当日中に帰宅が困難となる人(帰宅困難者)は、東京都市圏で約640 万人~約800 万人、うち東京都で約380 万人~約490 万人に上ると想定される。 内閣府中央防災会議(平成25年) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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4.2出火防止対策の強化 4.1建物の耐震性の強化 4.災害を軽減するためには? 都心南部直下地震(冬深夜) 現状 耐震化率 耐震化率 8割
電気関係の出火防止 電気関係の出火防止+初期消火 耐震化率 8割 耐震化率 10割 首都直下地震対策検討ワーキンググループ最終報告(平成25年12月19日公表) 都心南部直下地震(冬深夜) 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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一斉防災訓練(ShakeOut) http://www.shakeout.jp/ 4.3 防災啓発活動
4.3 防災啓発活動 一斉防災訓練(ShakeOut) 協力:茨城放送 [ShakeOut(シェイクアウト)]は2008年、防災関係者らの発案でスタートした米国最大の防災訓練。2011年10月20日に、米カリフォルニア州全域とオレゴン州、ネバダ州などで行われた『The Great California ShakeOut』には過去最高となる計950万人が参加。 日本版ShakeOutの参加申込者数が、2013年で230万人、2014年445万人 2015年527万人。 座間市シェイクアウト2016年1月23日(土) 11:00~ 実施 登録者数 52,906 名(01/23) 千代田区シェイクアウト2016年2月8日(木) 10:00~ 実施 登録者数 9,678 名(02/03) シェイクアウト提唱会議が作成した訓練音源を公開します。 音源内の指示音声は茨城放送アナウンサーが担当しました。 訓練音源は、原則として日本版シェイクアウトとして公認された主催者(実施団体)が使用できます。無断での改変、公共放送等での使用、動画共有サイトへのアップロードは行わないでください。 一般家庭や職場、教育現場等で、学習教材として使用していただくことは可能です。 詳細につきましては、事務局までお問い合わせください。 日本では、2012年3月9日千代田区で第一弾 日本では、2012年3月9日千代田区で第一回目 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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まとめ 南関東での大地震は、「必ず」起きる 首都直下地震が起きたら、甚大な被害になる
災害を軽減するためには、都市の強靭化と社会の回復力の強化 自助・共助の重要性 2016/7/13 日本病院会主催 公開シンポジウム
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岩波新書「首都直下地震」(平田直) はじめに 第1章 首都直下地震とは何か 1 地震の分類 2 大都市を襲う地震 3 どんな地震が起きるのか 第2章 予想される被害 1 なぜ被害が発生するのか 2 なぜ被害を想定するのか 3 内閣府の被害想定(2004/2005年) 4 東京都の被害想定(2012年) 3 内閣府の被害想定(2013年) 第3章 震源はどこになる? 1 複雑な南関東の地下構造 2 活断層で起きる関東の内陸地震 3 プレート境界の関東地震 4 プレート内部での地震 5 超巨大地震の影響 第4章 予知は可能なのか? 1 内陸の地震の予知・予測 2 不規則な地震 3 「30年以内、70%」の意味 終 章 首都圏を守るために 1 災害の危険性の大きな首都圏 2 耐震化と出火対策 3 帰宅困難者への対策 4 災害からの回復 おわりに ■新赤版 1592 ■体裁=新書判・並製・カバー・224頁 ■定価(本体 760円 + 税) ■2016年2月19日 ■ISBN C0244 2016/7/13
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