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作業療法の効果を目指す アセスメントと治療操作の考え方

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Presentation on theme: "作業療法の効果を目指す アセスメントと治療操作の考え方"— Presentation transcript:

1 作業療法の効果を目指す アセスメントと治療操作の考え方
~入院後の統合失調症を例に~ 宮崎県精神科OT研究会        加世田病院 堀木 周作

2 はじめに アセスメントの情報は2種類 Subjective :クライアント個人に属するデータ Objective :セラピストによる所見
はじめに     アセスメントの情報は2種類 Subjective :クライアント個人に属するデータ  各種検査などの数量値や、視診・触診、作業遂行程度。   個人的背景(病歴、家族歴、環境因子など)   主観的苦痛、不安、恐怖の訴えや言動など→検査や定量的観察測定などで裏付けを取るべき。 Objective :セラピストによる所見   セラピストが客観的(事実)に基づき観察・判断した意見。 subjectiveデータからの判断。 表情や言動からの印象。他者からの同情報など。

3 OTガイドラインから合致するOT目的を想定する
プレ・アセスメントの進め方 健康状態(医学的)情報の収集 診断名、合併症、現病歴、既往症など ICD-10 DSM-Ⅳ 主となる疾患の特性をイメージする 特徴的症状(中核症状と周辺症状) 予想される生活機能の障害 ICF OTガイドラインから合致するOT目的を想定する

4 作業療法の主な目的 (OTガイドライン2006) (下線部は入院後Scの例示)

5 アセスメントの開始 ICF 実施する順位を決める 疾患による生活機能障害の特徴・特性 関連他職からの情報、関連因子の情報
現行治療の方針とリスク:身体、薬物、検査 評価項目と指標の選定 作業療法 ガイドライン 一般的情報(個人因子) 環境因子、医学的情報 ICF 実施する順位を決める ※順位は個人的   善意でも良い 面接、検査・測定、観察の実施

6 評価・治療・指導・援助項目 作業療法ガイドラインより抜粋
1.基本的能力(ICF:心身機能・身体構造)   運動。感覚・知覚。心肺機能。摂食・嚥下機能。  精神・認知・心理:意識水準、見当識、知的機能、気質・人格、意欲、睡眠、注意・集中、記名・記憶、感情・情緒、思考、自己同一性。

7 評価・治療・指導・援助項目(続) 作業療法ガイドラインより抜粋
2.応用的能力(ICF:活動と参加)   起居・移動。上肢動作。身辺処理。コミュニケーション:理解、表出、会話。生活リズム:生活時間の構造化、活動と休息のバランス。知的・精神面:論理的思考、問題解決能力、意志決定、行為・企画能力、理解力・判断力、防衛機制、自己統制、現実検討、課題の遂行、ストレスへの対処。代償手段の適用。

8 評価・治療・指導・援助項目(続) 作業療法ガイドラインより抜粋
3.社会的適応能力(ICF:活動と参加)   個人的生活適応:安全管理、健康管理、時間管理。社会生活適応:言語的コミュニケーション、非言語的コミュニケーション、対人関係、集団内での人間関係、場面適応、役割行動、社会参加。教育的・職業的適応:作業耐久性、指示理解、作業習慣、集団内での協調性、心理的耐久性。余暇活動面:自由時間の内容、活動意欲、興味対象の有無、活動量の変化。

9 評価・治療・指導・援助項目(続) 作業療法ガイドラインより抜粋
4.環境資源(ICF:環境因子)   人的環境:家族や友人、ボランティア、支援員等。   物理的環境:住宅内外の環境、地域特性、           制度やサービスの充足度など。

10 作業療法の流れ 作業療法ガイドライン2006より 援助の根拠や よりどころは…?

11 比較するための基準点を設定する 患者のOT目標を設定する(短期・長期目標) チームの治療(到達)目標との整合性をとる
疾患特性による機能障害の特定(DSMやICDの利用) 患者個人の生活機能障害項目を探る(ICF小項目) 評価指標を設定。関連因子を押さえておく              (精神医学文献、OTガイドラインから) OT検査・測定、観察(関与観察ふくむ)の実施 benchmark ※ベンチマークの設定 患者のOT目標を設定する(短期・長期目標) チームの治療(到達)目標との整合性をとる 具体的援助の実施と再評価

12 評価指標と関連因子を設定する 「評価指標」の例 行動、思考、認知、見当識、感情などに 関連した問題の質的量的変化
 行動、思考、認知、見当識、感情などに 関連した問題の質的量的変化 「関連因子」として留意すべき側面の例  幻覚、妄想、精神運動、情動などの変調 病状変化、薬物変更、環境変化、 身体状態などの情報:ex.病棟申し送りから得る

13 OT診断から目標設定までの流れ 入院後の統合失調症患者を例に

14 ターゲットとする生活機能障害を想定する 1.自己同一性(アイデンティティ)の障害:自己と非自己を峻別出来ない。
2.生活リズムと構造の乱れ;セルフケアの不足:生活関連活動を自立して遂行する能力が障害されている状態。身辺処理、ADLなど。 3.社会生活適応;社会的孤立:孤立を体験しており、それが他者によってもたらされ、かつ拒否あるいは迫害されていると受け止めている状態。

15 1-a 自己同一性 アセスメント項目を抽出する
評価指標:奇妙な行動、退行行動、自我境界の喪失、失見当識、まとまりのない非論理的な思考、平板化したあるいは不適切な感情、不安・恐れ・興奮、他者あるいは器物に対する攻撃行動 関連因子:幻覚、妄想、精神運動遅延、性的な葛藤

16 1-b 自己同一性 患者の目標を設定する(入院初期:急性期)
身体的損傷の危険性が無くなる。 他人を傷つけたり、器物を壊さなくなる。 現実接触を保つ。或いは現実へ向ける。 周囲に容認される方法で感情を表現する。 精神症状、不安、興奮などが軽減したことを示す、あるいはそれを言語化する。

17 1-c 自己同一性 患者の目標設定(退院考慮期:安定期)
能力に適った役割遂行レベルに到達し、それを維持する。 病気に対して効果的に対処する。 薬物療法など、指示された治療法に従う。

18 1-d 自己同一性 OTの治療目標 患者および他患にとって安全な環境を整える。 現実に目を向けさせる。 日課として定められた目標指向性の活動をさせる。 奇妙な行動、退行行動を減らす。 不安と興奮を減らす。

19 2-a 生活リズムと構造の乱れ (セルフケアの不足) アセスメント項目を抽出する
評価指標:自発的で目標指向性の行動の障害。不十分な個人的衛生。日常の課題を最後まで遂行することの困難。 関連因子:幻覚、妄想、無感情、無気力

20 2-b 生活リズムと構造の乱れ (セルフケアの不足) 患者の目標を設定する(入院初期:急性期)
休息、睡眠、活動のバランスを適切に保つ。 栄養学的に良好な食事パターンを確立する。 セルフケア関連活動に加わる。

21 2-c 生活リズムと構造の乱れ (セルフケアの不足) 患者の目標設定(退院考慮期:安定期)
生理学的な健康を維持するために必要な日課を継続する。 セルフケア活動が自立する。

22 2-d 生活リズムと構造の乱れ (セルフケアの不足) OTの治療目標
適切にバランスのとれた休息、睡眠、活動を促す。 適切な栄養と水分の摂取、および排泄を促す。 適切な身だしなみ、衛生、その他の日常生活活動を促す。

23 3-a 社会生活適応(社会的孤立) アセスメント項目を抽出する
評価指標:不適切、あるいは不十分な情緒的反応。乏しい対人関係。社会的状況で脅威を感じること。言語的コミュニケーション能力の障害。刺激への過剰反応。 関連因子:精神状態の変調。容認されない、社会における行動。現実接触の欠如。まとまりのない、非論理的な思考。支持的な重要他者の欠如。低い自尊感情。

24 3-b 社会生活適応(社会的孤立) 患者の目標設定(入院初期:急性期)
自己の価値感情の高まりを言語化する。 自分の能力と長所を認める。 社会的相互作用に加わる。

25 3-c 社会生活適応(社会的孤立) 患者の目標設定(退院考慮期:安定期)
他者と効果的にコミュニケーションを行う。 自分の能力と長所を活用する。

26 3-d 社会生活適応(社会的孤立) OTの治療目標
自尊感情と自己の価値感情を高める。 適切な社会的相互作用を促進する。 社会からの引きこもりを減らす。


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