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事前学習のススメ(実施校のインタビュー)

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Presentation on theme: "事前学習のススメ(実施校のインタビュー)"— Presentation transcript:

1 事前学習のススメ(実施校のインタビュー)
横浜市立平楽中学校 実践報告 【ねらい】 1.沖縄県の歴史や文化について学習し、平和について考える機会とする。 2.集団生活を通して、自分の役割と責任を自覚し、それらを自主的に果たそうとする態度を養う。 3.学級や学年の仲間と協議し、助け合う姿勢を身につける。 ①事前学習について 沖縄の修学旅行がただ楽しいだけの修学旅行ではなく、戦争によって沖縄がどのようなつらい経験をしたのか、そして今どのような問題を抱えているのかを知ることで、沖縄での経験をより豊かにするために事前学習を行います。 映画「対馬丸」を学年全員で鑑賞することから事前学習が始まりました。その後、グループに分かれ、テーマ(「歴史」「世界遺産」「自然」「お土産」「方言」「戦争」)ごとに、壁新聞を製作し、お互いに学習の成果を新聞から読み取りました。また、沖縄戦について、どのような経緯で沖縄での地上戦が行われ、住民がどのようなことを経験したのか学習した上で、コンベンションビューローさんからご紹介いただいたアドバイザーの下地さんにお越しいただき、沖縄戦で犠牲になられた方のお話や、今なお基地の問題について苦しめられている状況をお話しいただき、学習しました。沖縄の文化や観光についてもお話いただき、実際に行く前にたくさんのことを考える機会を与えていただきました。 教科の学習では、国語で沖縄の方言、社会で沖縄戦を中心とした戦争の歴史を学び、美術では紅型を取り入れた点描を修学旅行のしおりの表紙として制作しました。音楽では沖縄戦のことを描き、平和への強い思いが込められた合唱曲「HEIWAの鐘」を歌いました。 横浜市立平楽中学校 教諭 安田 さやか ②平和学習について 平和の尊さを感じ、自分たちの生活を改めて見直し、平和な世界を自分たちの世代が引き継ぐという気持ちを養うために行います。 ①以外に、修学旅行の1日目の夜に語り部さんの玉木さんに来ていただき、沖縄戦での体験をお話ししていただきました。沖縄戦の当時10歳だった玉木さんのご家族は、戦争によって引き離され、玉木さんは目の前で大切な人を失う経験をされ、それでも、戦争を知らない世代である私たちにその事実を伝え、平和な世の中をつなげていってほしいという強い気持ちから、声を詰まらせながら私たちにその経験をお話してくださいました。講話では語りきれなかったものを本にしてまとめてくださり、それを私たちにプレゼントしてくださいました。後日、学年全員でそれを読ませていただきました。 玉木さんへのお礼として、沖縄出身のアーティスト・ヒロユキさんが沖縄サミットの際に作詞、作曲され合唱曲として編曲された「HEIWAの鐘」を歌いました。事前学習で、歌詞の内容を想像し、自分たちなりのイメージをもって練習していましたが、事前学習で来ていただいた下地さん、現地で講話していただいた玉木さんのお話を聞き、この曲のメッセージをさらに深く感じ取ることができました。 修学旅行の行程の中に、クラスごとの見学として、ひめゆり平和祈念資料館の見学、ガマの見学を入れ、戦争を知らない私たちが、当時どんなことが行われて、どのようなつらい現実があったのか、学習しました。また、2日目の班別自主行動の行程でクラスで回ることができなかった「平和祈念公園・平和の礎」などを回る生徒もいました。

2 事前学習のススメ(実施校のインタビュー)
横浜市立平楽中学校 実践報告 【生徒へのインタビュー】 質問 事前に学んだことをふまえて、 実際に沖縄で見聞きした感想は? 楽しみにしていたこは? 沖縄のイメージは変わりましたか? 磯日南子   (いそ ひなこ) 想像と違いました。ひめゆり平和祈念資料館では、ひめゆり学徒隊やその先生方の体験を記した資料や本を見たのですが、内容があまりにも衝撃的だったので状況をうまく想像できず何度も読み返してしまいました。その日の夜に実際に戦争を体験した方のお話を聞きました。 その方の言っていたことで一番印象に残っている言葉は、「当時10歳だった私の唯一の願いは、体のどこかが傷ついて痛い思いをしたくないからどうか一気に死ねますように、ということでした」という話です。私はこの話を聞いて、「子どもが一気に死ねますようにと願い、たくさんの人が自ら命を絶ってしまう戦争は二度と起こしてはならないし、起きてほしくない」と心の底から思いました。 美ら海水族館です。 ジンベイザメや沖縄らしい南国の魚を楽しみにしていったのですが、 思った以上にジンベイザメは迫力があり、他の魚たちも広くて大きな水槽で元気に泳いでいる姿がとてもきれいで、 いい思い出になりました。 今までは海がきれいで暑いところというイメージが強かったのですが、実際に行ってみてがらりと変わりました。 沖縄は明るく楽しい雰囲気の奥に70年前の悲劇を二度と繰り返さないという強い意志と沖縄の人の絆が込められた素晴らしいところだと思います。 また沖縄に行きたいです。 増田月子 (ますだ つきこ) ある程度の覚悟はしていったつもりでしたが、 ひめゆり平和祈念資料館で見たものや、 ガマで聞いたお話があまりに想像を絶するもので、当時の生活の厳しさとともに、今の自分の生活がいかに恵まれているかがわかりました。 そして今もなお続いている紛争が早く終わってほしいと思いました。 2日目の自由行動です。 自分たちで「どこに行くのか」「予算」などを決め、タクシーで一日4人グループで行動しました。私たちのグループは、「中城城」「平和祈念資料館」「斎場御嶽」に行きました。戦争のことについてもさらに詳しく知ることができましたし、自然に触れることもでき、充実した一日になりました。 行く前は本州から離れた場所にあるということもあって、あまり沖縄のニュースを身近に感じることはありませんでしたが、 行ってからは「沖縄」と聞くと思わずニュースに聞き入るようになったり、自分の意見をもち、今の生活や平和について考えたりすることが多くなりました。 本当に貴重な体験ができてよかったと思っています。


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