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第3回 患者・利用者との対話.

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1 第3回 患者・利用者との対話

2 対話の前の注意点 アイコンタクト 視線と身体のポジショニング 表情 良い例と悪い例をイラストか映像で示す アイコンタクト
良い例:会話を交わす相手と目を合わせる。目を凝視するというよりも相手の上半身をやわらかくみつめるようにするとよい。アイコンタクトし続けるのが苦しくなったら、書類に目を向ける、自分の組んだ手をみつめるなどして、視線をはずして一息いれる。 悪い例:会話を交わす相手の顔をみない、視線を合わせない 視線と身体のポジショニング 悪い例: ①相手が座っていて、自分が立っていて真正面で相手に対峙する→相手に威圧感を与えてしまう。 ②自分が座っていて、相手が立っていて真正面で相手に対峙する→相手が立たされている、自分は椅子に座ってゆったりしているという構図は上司が部下を呼びつけている感じを相手に与えてしまう。 ③垂直に座り、目を合わせない→アイコンタクトがない、視線が合わず、身体が相手の方を向いていないというポジショニングは、相手の話しを聴いていない印象を与えてしまう。 良い例: できるだけ相手を目線を合わせ、同じ高さで話す。斜め45度程度の角度のポジショニングだと真正面から向き合うよりも話をしやすい。 表情 悪い例:暗い表所や怒っているような表情 良い例:話の内容にもよるが、原則として笑顔

3 事例 「たばこがやめられない」という患者との対話 ※パワーポイントでなくフリップで 患者・看護師の対話 悪い対話
患者:たばこがやめられないんだよね 看護師:たばこが身体に悪いことはわかっていらっしゃいますよね。(きつめの口調) 患者:ええ、わかってはいるんだかれど・・・・・ 看護師:それならば、なぜたばこをやめることができないのですか?(せめるように) 患者:たばこを吸わないと、なにか物足りないんだよね。長年の習慣だし・・・ 良い対話例 患者:タバコがやめられないんだよね 看護師:なるほど、やめられないのですね。習慣を変えることはなかなか難しいですよね。 やめたいけれどやめられないお気持ちはわかります。私としては○○さんに健康のことを考えていただきたいと思っています。 患者:そうだよね。今のままじゃいけないよね。 看護師:いけないと感じていらっしゃるのですね。では、たばこをやめるための一歩としてどのようなことができそうですか? 患者:うーん。たばこ外来を受診しようかな。

4 解説 良い例 悪い例 口調:自然で柔和、 表情:笑顔 聴くスキル:話をリフレインしながら受けとめる 質問のスキル:オープンな質問
口調:厳しさ、語尾の強さ 表情:笑顔がなく厳しい 聴くスキル:相手の話を聴かずに自分の価値観で会話 質問のスキル:「なぜ~できないのか」は禁句 悪い例 口調や表情が厳しく笑顔がない。 患者になんとかたばこをやめてもらいたいと思っているため、たばこをやめたくてもやめられないという患者の気持ちを受けとめていない→話を聴いていない、患者のフィルターでみることができていない 「なぜ~できないのか」という質問は、質問というよりも詰問。患者を追い詰めてしまう。人はこお質問をされると自分を防御するために言い訳をしたり、質問者に謝って話を終わらせようとしてしまう。 良い例 穏やかな口調で表情も自然 患者の話をリフレインという形で受けとめているので、患者は認めてもらっていると感じることができる。 いきなりたばこをやめるということではなく、まずはできるところからというスタンスで、質問をしている。また、その方法の選択権を患者が選択できるようオープンな質問をしている。

5 スキルのまとめ① 聴く 患者の言葉を受けとめる 患者の話に意識を向けて聴く 自分の思いや経験・知識だけで解釈しない 受けとめていない会話
スキルのまとめ① 聴く 患者の言葉を受けとめる 受けとめていない会話 受けとめている会話 患者の話に意識を向けて聴く 自分に意識が向いている会話 患者に意識が向いている会話 自分の思いや経験・知識だけで解釈しない 自分の解釈で聴いている場合 患者の思いや経験に意識を向けて聴いている場合

6 スキルのまとめ② 質問する 5W1Hで具体的に質問する 「なぜ~できないのか」は原則使用しない 質問は話を聴くことの延長
スキルのまとめ② 質問する 5W1Hで具体的に質問する 質問は話を聴くことの延長 「なぜ~できないのか」は原則使用しない 患者という「人」に焦点が当たっている質問なので、責められている感じを受ける。患者の話す「事柄」に焦点が当てて質問する


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