ソーシャルワークの価値と倫理 ～国際ソーシャルワーカー連盟の議論を踏まえて～

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1 ソーシャルワークの価値と倫理 ～国際ソーシャルワーカー連盟の議論を踏まえて～
ソーシャルワークの価値と倫理 　 　～国際ソーシャルワーカー連盟の議論を踏まえて～　　 Ⅰ、研究の着眼点 ・原理性　　・歴史性　　・構造と機能　　・文化 Ⅱ、ソーシャルワークの価値 Ⅲ、ソーシャルワーカーの倫理綱領 Ⅳ、社会福祉と人間福祉とソーシャルワーク Ⅵ、今後の課題 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

2 Ⅰ、研究の着眼点 原理性 歴史性 構造と機能 文化 ソーシャルワークの哲学 ソーシャルワークの定義 国際的な人権規約
国際ソーシャルワーカー連盟（＝IFSW) わが国のソーシャルワーク職能団体 構造と機能 ソーシャルワークの構造と機能（＝システム） 原則・基準・行動規範・ガイドライン 展開過程とアプローチ 文化 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

3 原理性 ソーシャルワークの哲学（価値）の明確化 ソーシャルワークの定義（2000年７月） 国際的な人権規約の位置づけ 人権（人間の尊厳）
　原理性 ソーシャルワークの哲学（価値）の明確化 人権（人間の尊厳） 社会正義 ソーシャルワークの定義（2000年７月） 定義における「価値・理論・実践」の明確化 国際的な人権規約の位置づけ 人類が共通に達成した基準を形成していると認識 世界人権宣言など民主主義の成果 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

4 歴史性①～IFSWの場合 1976年～SWの拠り所を 人道主義と民主主義に求めた 1994年～SWの原則と倫理基準を区分
　　　　　　　　　人道主義と民主主義に求めた　　　　　　　　　 1994年～SWの原則と倫理基準を区分　 　原則～基本的原則、問題の領域と解決方法 　倫理基準～原則を曲げない行為とは何かを示す　　　　　　　　　 2004年～SWの原理と倫理の整合性 　原理（価値）～人権と社会正義 　倫理～原理を曲げない行為は各国・地域で 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

5 歴史性②～日本の場合 第1期～SW職能団体の組織の基礎として倫理綱領の必要性が認識される
第2期～社会福祉を取り巻く基盤が「措置」である、また社会福祉士という資格制度ができることへの対応 第3期～21世紀「契約」によるサービスの利用という状況への対応 第4期（？）～地域が主体となり、人権と文化が重視される状況への対応 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

6 歴史性③～日本の職能団体と倫理 日本医療社会事業協会（１９６１年） 日本ｿｰｼｬﾙﾜｰｶｰ協会（１９８６年）
大阪の医療社会事業家が発案 日本ｿｰｼｬﾙﾜｰｶｰ協会（１９８６年） 1960年から規約上に「倫理綱領」が盛られるが・・・ 日本精神保健福祉士協会（１９９１年） 日本社会福祉士会（１９９３年） 日本ソーシャルワーカー協会と同じもの 四団体共通（２００５年） 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

7 構造と機能①～各国　 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

8 ＩＦＳＷの価値「人権と社会正義」 人 権： 社会正義： 自己決定の尊重 参加の権利の保障 個々の人間を全体として捉える 差別への挑戦
人　権： 自己決定の尊重 参加の権利の保障 個々の人間を全体として捉える 社会正義： 差別への挑戦 多様性を認識する 資源の公正な分配 不正な政策や実践への挑戦 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

9 構造と機能②～日本の場合 価値の枠組み 根本的価値～人権と社会正義 基本的人権 「自由」「平等」「共生・連帯」
世界人権宣言等７つの規約（議論が分かれて表示せず） 中核的価値～サービス（貢献） 手段的価値～誠実さと専門的力量 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

10 構造と機能③～日本の場合 SW実践との連動 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

11 ＳＷと価値・倫理原則の構造　 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

12 社会福祉と人間福祉とｿｰｼｬﾙﾜｰｸ 社会福祉（Ｗｅｌｆａｒｅ） 人間福祉(Well-being） ソーシャルワーク
行政措置という「公平」＋対象論からの「平等」 制度の運用 人間福祉(Well-being） 福祉サービスの選択・利用の「自由」 自己実現 ソーシャルワーク 「人へのサービス体系」と「社会（環境）への貢献体系」の 　　同時性 利用者のニーズに基づく「自由」の獲得 地域で福祉を構築する「共生・連帯」の構築 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

13 同時性を担保する思想 ＝コミュニタリアニズム
同時性を担保する思想 　　　　　　　　　　　　＝コミュニタリアニズム 岡田藤太郎　(1995） Ａ・エチオーニのコミュニタリアニズム、綱領の紹介 坂口　順治　(2000) 公哲学、対話の町づくり、ミニマムな社会的ルールづくり、嫌煙運動の成果、地縁・血縁から好縁へ、グローカル・コミュニケーション、共通善 古川　孝順　(2003) 自立・共生社会、政治の自治体化、国政府を手段として活用する自立社会への脱皮 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

14 IFSW倫理委員会の動き(2010) いくつかの地域から｢人権と社会正義」に対する修正提案を受付けた。 議論した結果、修正の必要なしと判断。
しかし、「文化と伝統」を適切に位置づける方法を確立するための議論が維持されるべきである。 ウガンダSW協会は自国の「反同性愛法」に賛成 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

15 ゴール そのための戦略 SW実践が、IFSWの倫理原則や基準に基づいて行われてることをめざす 倫理に関する議論の結論とアジェンダを一致させる
IFSWの倫理原則や基準に基づきSW実践が行われているのかを、国際規模で調査する そのためにIASSWやその他の団体と協働する 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋

16 異なる文化との対話とソーシャルワーク 2019/2/23 人間福祉学科　宮嶋