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先行研究と仮説
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今日の内容 イントロダクション 先行研究の引き方 仮説の考え方,立て方
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前回の復習:研究の構成 よりマクロな視点 よりミクロな視点 イントロダクション 論の流れ 先行研究 仮説 分析 考察 まとめ
なお,実際に研究を進めるに当たっては必ずしもこの順序で進める必要はない
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イントロダクション 自分の研究の意義,目的を,より広い文脈(時代背景,社会状況etc…)から,分かりやすく語る
読み手の興味をあおり,引き込む! よりアカデミックな(基礎研究的な)貢献を目的とする場合には,先行研究も含めてイントロダクションを構成する 但し,これもやはり,大きな視点を持った先行研究→より具体的な(細かな)視点を持った先行研究という流れで 基本的な論理の流れは,大きな目的→(幾つかの)小さな仮説→ (幾つかの)小さな分析→大きなまとめ
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イントロダクション 竹中(2005)と深谷(2009)のイントロダクションを比較してみよう それぞれどの様な特徴があるか?
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イントロダクション 現時点では,大まかな問題意識のみで良い ただし,その研究をすることにどの様な意義があるか?ということには留意しておこう
大まかな問題意識を検証可能な形(仮説生成,変数の導出)にまで持っていくのがこれからの仕事 検証可能な おぼろげな問題意識 仮説1 仮説2 仮説3
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先行研究のサーベイ
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もう一度復習:理論研究と実証研究 理論研究 実証研究
現実を予測するための現実を縮約した「モデル」を作る 勿論現実は複雑であるため,完璧なモデルが作れる訳ではない 実証研究 理論を構築するため,または理論の妥当性を検証するため,実際にデータを集めこれを分析する 一般に経験科学における研究は,理論構築→実際のデータによる検証→理論の修正の繰り返しから成り立っている 実際の研究は,これら既存の理論をしっかり吟味することから始まる!
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もう一度復習:研究の目的 理論 理論 理論 ・・・ ・・・ t データによる実証 既存の理論→データ→新たな理論
この大きな流れの中に自らの研究を埋め込むために,先行研究のサーベイが 必須の作業になる!!
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先行研究とは 自分がやろうとしている研究となんらかの形で関連した研究
同じ理論を基盤としている,同じ方法論を用いている,同じ問題意識を共有しているけれど異なる方法論を用いている等…
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先行研究とは 先行研究をサーベイする目的 先行研究サーベイは,論文を仕上げるために必ず必要なステップ
一言で言えば,研究を独りよがりなものにしないため! 既存の研究体系の中で,自分の研究の価値を主張する どういった研究の成果を継承しているのか その中で本研究の新しさはどこにあるのか 逆に言えば,自分の持っているおぼろげな問題意識を,検証可能な仮説へと落とし込むのにも役に立つ! 先行研究サーベイは,論文を仕上げるために必ず必要なステップ
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問題意識は明確! 仮説も比較的きっちり立っている!
サーベイしてみよう 問題意識は明確! 仮説も比較的きっちり立っている! 自分のやろうとしている研究が,既存の研究体系のどこに位置づけられるのかを確認,必要に応じて修正を行う! 問題意識が曖昧… どんな仮説を立てていいか分からない とりあえず大まかに自分がやろうとしていることと近い研究を探してみる.その上で,先行研究の理論や方法を利用しながら自分の仮説を立てる
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サーベイしてみよう 調査の方法 とにかくまずは一本,何か著書や論文が見つかれば,Referenceから関連研究を探していける
学会誌,学術雑誌: 関連学会を探してみよう 論文検索サイト:pubmed等 著書:学内Opacなどの利用 先生に聞いてみる:聞く前にテーマを絞りこんでおく とにかくまずは一本,何か著書や論文が見つかれば,Referenceから関連研究を探していける 著者名,発行年,論文タイトル,雑誌名,出版社… まずは雑誌名,刊号から雑誌を探す
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なお,先行研究が“全く無い”研究というのはありえない
調べ方が悪いか,自分の研究テーマが悪いか もし,本当に“無い”のであれば,自分のやろうとしている研究の内容の方を見直すべき
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先行研究と自分の研究との関連付け より大きな理論から小さな理論へ イントロからのつなぎとして より古典的な≒大きな理論から入るのが理想的
論文はどんな人が読むか分からない.出来るだけ広い読者層を意識して,共有できるスタート地点を設定する 専門用語の定義なども,先行研究を引きながら行うと良い
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先行研究と自分の研究との関連付け 検証+α型 反証+α型 説A→説A‘ 先行研究で提唱されている理論を,検証してみる
例:先行研究Aで提唱されている理論は,異なる領域でも有効か?→有効or有効でないor部分的に有効 反証+α型 説A⇔説B→説 A or B or C 例:先行研究Aの理論と,先行研究Bの理論,どちらが妥当な理論か?→先行研究Aor先行研究Borどちらでもない
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執筆に当たっては(ちょっと先の話) 流れとして論理的に繋がっていることが最も重要! 「論文」としてみたとき最も重要な部分?
一番ダメなパターン(そして良くあるパターン) 「こんな研究がありましたこんな研究がありましたこんな研究がありました以上」 「論文」としてみたとき最も重要な部分? 論文執筆として考えたとき,イントロ~先行研究の流れをどれだけうまく書けるかというのが実は一番重要なことになる!! 読者に疑問を与える隙無く論理を展開するのが理想
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先行研究の引き方 論文の先行研究を比較してみよう
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寺田(2003) 序論 先行研究の検討 仮説 方法 結果及び考察 結論 研究目的 本論文の構成 企業が求める広告効果
広告戦略におけるキャラクターの位置づけ 広告に使用されるキャラクターの種類と役割 仮説 イメージのあったキャラクターの使用が広告効果に及ぼす影響 イメージの合わないキャラクターの使用が広告効果に及ぼす影響 方法 実験のデザイン 変数の測定 結果及び考察 被験者の特性 刺激操作のチェック 実験集団間の比較 結論
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先行研究 寺田(2003) 企業が求める広告効果 広告戦略におけるキャラクターの位置づけ 広告に使用されるキャラクターの種類と役割
広告の目的とはなにか 広告戦略におけるキャラクターの位置づけ キャラクター,タレントと認知率 キャラクター,タレントと広告効果 商品購買動機別にみたタレントCMの効果 広告に使用されるキャラクターの種類と役割 キャラクターの定義,種類及び役割 キャラクターを用いたCMの例
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仮説の生成
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仮説検証型と探索型 仮説検証型研究 探索型研究 適切な実験/アンケート計画を立て,複数の条件を設定した上でその条件下における差を吟味する
今回殆どの学生が行うのはこちら 仮説検証型研究 適切な実験/アンケート計画を立て,複数の条件を設定した上でその条件下における差を吟味する 目的は,ある変数の変動に関わる要因の特定 記述統計,統計的検定を用いる 探索型研究 膨大で雑多なデータ(多くは多変量データ)から,情報を整理,視覚化し仮説を形成する 目的はデータから仮説の作成 記述統計,統計的検定の他,多変量解析をもちいる
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仮説検証型と探索型 簡単なイメージとしては… 仮説検証型:条件間の差を比べる 探索型:複雑な情報を視覚化する
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仮説検証型と探索型 仮説検証型の例(Imai, 2008)
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仮説検証型と探索型
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仮説検証型と探索型 探索型の例 知覚に関して,6項目を11段階で評定 音に関して,動画にあった音を産出 とにかく情報を集める!
大きい/小さい, 速い/遅い,重い/軽い, 気力的な/無気力的な, 規則的な/不規則的な, 滑らかな/ぎこちない, 音に関して,動画にあった音を産出 とにかく情報を集める!
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仮説検証型と探索型 (ろ)知覚的情報により分類された各集合には,どんな音の共通性があるか??
(い)各ビデオに対して付された6種の知覚情報から,ビデオはどの様に分類できるか?? (は)日本語話者と英語話者でその傾向はどの様に異なるか?
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仮説の導き方 仮説とは何か 単なる予想ではない! 現象に隠れた要因を探る 例:「噂を気にする人は気にしない人よりも多いだろう.」
これは調査しただけであって,仮説検証したことにはならない!(勿論,研究にも調査は必要) 現象に隠れた要因を探る ある現象にとって,何がその要因として働いているのかを先行研究から導き出し,それを条件の差として実験計画に組み込む ○○ならば→××になる 何と何を比べれば,要因を特定したことになるだろうか??(変数の導出:再来週の話題)
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演習2 寺田(2003)の仮説を確認してみよう
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演習3 寺田(2003)について,どんな仮説が考えられる?
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今週の宿題 今日の内容を踏まえて,考えてきた仮説をブラッシュアップしてみる
その仮説を検証するためにはどういった質問紙(アンケート)の項目/実験を行えばいいか,考えてみよう 5月8日までに,メールにて提出
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