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再討論 狩野裕 (大阪大学人間科学部).

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1 再討論 狩野裕 (大阪大学人間科学部)

2 論点1 心理学者が必要としてきた機能は「相関係数の高低にもとづいて変数を分類する」 討論1 それはそうだが,それで十分なのか?
いくつかのパターンを区別できる必要性

3 討論1 continued

4 論点2 尺度構成の段階における項目水準の データの分析にはPCAがよい 討論2 SMCを初期値とする(非)反復主因子法がよい
たとえラフな推定値であっても,誤差を除いてPCA or FA を行いたい

5 論点3 昔に比べて何か分析が不自由になった...いつまでたっても分析が終わらず,一向に 論文がかけない大学院生も散見 討論3
いままでが自由すぎた PCA or EFA+α係数+尺度得点化 無批判な従来法より適合が悪いSEMの方がまし

6 論点4 多数の項目の必要性 15コマの授業のアチーブメントテストで, 10コマめを落とすと,それによる個人差が測定できない
項目全体としてカバーする個人差の範囲を拡大し,構成概念の偏りを小さくするため(妥当性) 15コマの授業のアチーブメントテストで, 10コマめを落とすと,それによる個人差が測定できない

7 討論4 共通因子と特殊因子の両者に興味が あるかどうか 特殊因子の影響にも興味がある場合 観測変数を落としてはいけない
多重指標分析をしてはいけない

8 討論4 continued 因子分析の価値は,観測変数の「共通因子と特殊因子への分解」にある
1次元に落とすのも一案だが,多次元のまま活用することもできる

9 誤差からパスをひくモデル

10 論点5 15コマの授業のアチーブメントテストは 因子分析モデルの構造をもたない. シンプレックス構造になる 討論5
そのようなモデルを作ればよい

11 具体的なモデル

12 論点6 実際の現象が,因子モデルに従っておこる保証はない 討論6 だからと言って「いつでも適用できる」PCAの 利用は帰結されない
SEMを含めた「亜流FA」の可能性を試すべき 方法論の発展にもつながる

13 討論7 変数をモデルに合うように選択したり,特定の誤差の間に相関を仮定してモデルを修正したりするのは,現実を捻じ曲げるものである。 討論7
そうは思わない.偏相関が残ることはしばしばある.当初予定していた変数を除去することもある

14 WISC-Rの分析

15 PCA,EFAのパフォーマンス

16 論点8 少なくとも研究の初期の段階においては,因子分析より主成分分析が用いられるべきである
研究者が自信をもって述べることのできる仮説のない場合について,仮説を生成するための機能,あるいは,構成概念を創出していくための機能を(回転を伴う)主成分分析はもっている

17 討論8 因子分析 PCA⇒非反復主因子法⇒反復主因子法⇒最尤法
仮説を生成するための機能,あるいは,構成概念を創出していくための機能を(回転を伴う)主成分分析はもっている 因子分析

18 論点9 調査票を片手に負荷行列と主成分間相関行列を見ながら,1つ1つの項目と尺度の意味が明らかになっていく「ワクワク感」は,自分のモデルが検証されているかどうかを祈るような気持ちで見つめる「ドキドキ感」に,研究の促進という観点から見て勝っている

19 討論9 「ワクワク」の探索的分析と「ドキドキ」の 検証的分析のどちらが選ばれるかは状況による


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