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No.4 三春ダムにおけるヤナギ類の生態調査プロジェクト

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Presentation on theme: "No.4 三春ダムにおけるヤナギ類の生態調査プロジェクト"— Presentation transcript:

1 No.4 三春ダムにおけるヤナギ類の生態調査プロジェクト
 Reseaerching Salix Subfragilis in Miharu dam 参加登録学生:福山 朝子(Fukuyama Asako),小田切 宗一郎(Kotagiri Soichiro),           劉 顯傑(Ryu Kenketsu) 指導担当教員:浅枝 隆(Asaeda Takashi) 学外の連携組織:(財)ダム水源地環境整備センター(WEC)、(株)応用地質 背景、目的  これまで、ダムの冠水によって樹木が枯死し、湖内に堆積し富栄養化することを防ぐため、一般にダム湖内に生育する樹木は伐採されていた ところが動物プランクトンのレフージとなる、生態系保全に寄与するなどの理由から、近年では樹木を残す傾向にある  調査地の三春ダムに生育するほとんどのタチヤナギSalix subfragilis は、樹齢は9~10年程度であったが、地点によって様々な形態で生育していた  以上のことから、三春ダムの各前貯水池に生育するヤナギ類の調査を行い、ヤナギ類の形態的特徴と、ヤナギ類の形態的特徴に影響を与える環境要因を明確にすることを目的とする。 調査地点、三春ダムについて 三春ダムは福島県田村郡三春町に位置する国土交通省直轄の多目的ダムである。治水機能として、6月11日から10月10日の間の洪水期にはダムの水位を制限水位であるEL.318.0mまで8m下げる。また非洪水期の10月11日から6月10日の間は、常時満水位のEL.326.0m付近まで水位を上げる。 各前貯水池はそれぞれ牛縊川、蛇石川、蛇沢川の流入地点にある。ダム全体の概況を図1に示す。 St.1 牛縊前貯水池 St.2 蛇石前貯水池 St.3 蛇沢前貯水池 図1 各調査地点 調査方法・期間・対象 ・調査期間:2008年9月~2009年9月のうち13日間 ・調査対象:主にもっとも優先して生育していたタチヤナギとした ・調査は主にコドラート調査と、樹木の伐採調査を行った。  <コドラート調査の手順>  1.各前貯水池内に5×5(m)から10×10(m)四方のコドラートを作成  2.コドラート内に生育する全ての樹木にラベリングし、それらの樹高、胸高直径    を計測  3.コドラート内に50cm×50cmのサブコドラートを4地点形成し、サブコドラート内     の土砂とすべてのリターを採集  4.採集したサンプルを大学に持ち帰り、リター堆積量、土砂栄養塩、リター    栄養塩、土砂粒径、含水率などを測定した <樹木伐採調査の手順>  1.コドラート調査で作成したコドラート付近に生育する樹木を選定する  2.選定した樹木の樹高、胸高直径を測定したのちに樹木を根元から切断する  3.切断後に年輪を測定し、樹齢を決定した後に、樹木を大学内に持ち帰る  4.持ち帰った樹木の地上部の重量を測定する 考察 樹木形態の決定要因 タチヤナギは地点毎に様々な形態で生育していることがわかる。表1のTree densityの列を見れば地点毎に樹木密度の面で大きな差が出ていることがわかる(最小は0.13本/m2、最大は3.6本/m2)。例えばSt.3-3(3.60本/m2、8.27年)、St.1-1(0.16本/m2、9.73年)、St.2-8(0.52本/m2、9.01年)というコドラートなどがあることから、同種であっても、非常に異なった形態をしていることが確認できる。また樹齢に注目すると、9.02±0.52年(min7.75年、max10.36年)程度であり、ダムの竣工(1997年)に伴ってほぼ同時に群落形成が始まったと考えられる。 次に図2に注目すると、樹高とDBHについては、同じ群落であれば、ほぼアロメトリー関係が得られるのに対し、それぞれの関係は樹木密度が高くなるにつれ、DBHが小さくなる傾向がある(図3)。すなわち、DBHは、他の要因で決定された樹木密度によって決定されていると考えられる。またAGB(地上部バイオマス)もDBHと正の相関がみられたため(図7)、それぞれの群落において樹木密度に応じた光条件によって、樹木の太さが定まったと考えられる。 洪水による影響 2002年7月10日に洪水に見舞われて大量の洪水流が流入した際に流入河川河岸に生えていた樹木は大きく影響されたと考えられる。図4では洪水時に冠水した地点と、冠水しなかった地点の比較をしている。冠水した地点では樹木密度が高くなっている地点がないことがわかる。図5は冠水した地点のせん弾力(ghi)と樹木密度の関係である。これより冠水した場所では樹木密度が小さくなっており(t検定 p<0.05)、冠水しなかったコドラートのみ高い樹木密度を維持していることから、洪水によって幼木が流失し、樹木密度が低くなり残った個体はその後大きく成長したと考えられる。 日射による影響 各コドラートにおいて、樹木が受ける日射量は、日射阻害度によって決定されている。図6より、洪水発生時に影響を受けていないコドラートでは日射阻害度と樹木密度の関係に、若干ではあるが負の相関が見られた。 結果 表1にコドラート調査の結果を示す。 図2、図3はそれぞれ各地点毎の樹高とDBHの関係を樹木密度毎に整理したものと、地点毎の平均DBH、地点毎の平均樹木密度をプロットしたものである 表1 コドラート調査結果 図5 せん断力と樹木密度の関係 図3 図2 まとめと今後の予定 ・三春ダム湖内においてタチヤナギの形態的特徴は各調査地点ごとに様々な違いがある。 ・タチヤナギの形態的特性は、その地点での樹木密度によって決定されている ・樹木密度は洪水による影響を受けて決定されている。 ・幼木の生き残りが少ない地点では、生き残った幼木が豊富な日射量により太い幹を形成している。 ・今後は、タチヤナギと他の植生との関係を調査することにより、タチヤナギの分布をより広い視点から考察する。 図6 日射阻害度と樹木密度の関係


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