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5月21日 第4回発表 藤井海太
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競争優位の戦略 マイケル・E・ポーター
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概要 前書「競争の戦略」の姉妹書 「競争の戦略」では、業界と競争会社を分析するフレーム ワークを提示、三つの基本戦略について述べた。
今作では会社自体に焦点を当て、三つの基本戦略を実践 する方法について述べる 価値連鎖(バリュー・チェーン)というコンセプトを用いて、競 争優位の源泉を明らかにする
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概要 競争優位とは 会社が買い手のために創造できる価値から生まれる 競争優位の二つのタイプ コスト・リーダーシップ 差別化 競争優位の源泉を明らかにし、それが買い手の価値といか に関係するかを説明するのに、「価値連鎖」というコンセプト を用いる
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概要 「価値連鎖」という概念を用いて、競争戦略に新しい実践的 な視点を明らかにしている。
コスト・ビヘイビアをどう理解すべきか、コスト優位をつくり維持 するにはどうすべきか 買い手のための価値をつくるものは何か、差別化戦略に成功 する方法は何か 競争優位にとってどんな技術戦略を選ぶべきか、技術リー ダーになることの利得とコストは何か 「良い」競争相手と「悪い」競争相手を識別して、会社の競争 的地位を高める方法、長期的な収益性を最適化させる市場 シェアと競争相手の選び方はどうすべきか
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概要 業界をどのようにセグメント化するか、それを土台にした集中 戦略のつくり方はどうするか
代替製品の脅威はどう分析したらよいか、代替製品に対する 防衛のやり方はどうか 関連業界の間に相互関係をつくる全社的戦略によって、競争 優位をつくる方法はどうか 多角化企業において、各事業単位間の戦略的相互関係を妨 害する要因への対応策はどうすればよいか 戦略における不確実性を克服するための「業界シナリオ」は どうつくるべきか 自社の競争的地位に挑戦を受けた場合の防衛策はどうある べきか、業界リーダーへの攻撃はどうすべきか
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本書の構成 パートⅠ;競争優位の原理 パートⅡ;業界内部の競争分野をどう決めるか 1章;競争戦略 2章;価値連鎖と競争優位
3章;コスト優位のつくり方 4章;差別化の基本的考え方 5章;技術と競争優位 6章;競争相手の選び方 パートⅡ;業界内部の競争分野をどう決めるか 7章;業界細分化と競争優位 8章;代替に対する戦略
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本書の構成 パートⅢ;企業戦略と競争優位 パートⅣ;攻撃と防衛の競争戦略 9章;事業単位間の相互関係 10章;水平戦略の効用
11章;相互関係の活用 12章;補完製品と競争優位 パートⅣ;攻撃と防衛の競争戦略 13章;業界シナリオと不確実性下の競争戦略 14章;防衛戦略 15章;業界リーダーへの攻撃戦略
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2章;価値連鎖と競争優位 競争優位は多くの別々の活動から生まれてくる。 活動のそれぞれが、コスト地位に貢献し、差別化の基礎を 創造する。
会社が行うすべての活動とその相互関係を体系的に検討 する方法が、競争優位の源泉を分析するのに必要 分析の基礎概念=価値連鎖 会社を戦略的に重要な活動に分解する
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価値連鎖の基本形
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価値システム 製品は、最終的に買い手の価値連鎖の部分になる 買い手の価値連鎖において果たす役割が、差別化の本質 的基礎となる
供給業者の価値連鎖 会社の価値連鎖 チャネルの価値連鎖 買い手の価値連鎖 製品は、最終的に買い手の価値連鎖の部分になる 買い手の価値連鎖において果たす役割が、差別化の本質 的基礎となる 自社の価値連鎖だけでなく、全体の価値連鎖に自社がどう 適合しているかを理解する必要がある
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価値連鎖 価値連鎖は価値をつくる活動とマージンとからなる
買い手のためにつくった価値が、そのために要したコストを 上回ることが、基本戦略における目標となる 価値活動は、主活動と支援活動に分けられる 価値連鎖は相互に依存した活動のシステムである 価値活動は、価値連鎖内部の連結関係でつながる。活動 間の連結から競争優位がうまれることも多い。
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3章;コスト優位のつくり方 コスト優位を得るために、コスト・ビヘイビア(価値活動がど のようにコストに影響を与えるのか、コスト地位をもたらした 原因)について理解する必要がある その分析のためにコスト推進要因という概念を用いる そしてコスト優位を確立するための方法について述べる
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コスト・ビヘイビアの分析 コスト・ビヘイビアは、コストを動かす多くの構造的要因に左 右される。この要因をコスト推進要因と呼ぶ。
10のコスト推進要因 トータル・コストの大きな部分を占める価値活動のコスト推 進要因を把握する 規模の経済性 習熟度 キャパシティ利用のパターン 連結関係 相互関係 統合 タイミング 自由裁量できる政策 ロケーション 制度的要因
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コスト優位の確保 会社の相対的コスト地位 コスト優位を確保する方法 会社の価値連鎖の構成と競争相手のそれとの対比
個々の活動のコスト推進要因に対する会社の相対的地位 コスト優位を確保する方法 コスト推進要因をコントロールする 価値連鎖の再編成
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コスト優位を持続させるために コスト優位の原因を他社に模倣させないだけの、障壁があ るとコスト優位は持続する
他の要因よりも持続力の強いコスト推進要因(規模、連結関 係、習熟性) 複数の原因からコスト優位を得ていると持続力が高まる
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4章;差別化の基本的考え方 価値連鎖のどこにでも発生しうる差別化の源泉を明らかに する
差別化にはコストがかかるが、差別化コストをどのようにし て決めるか 買い手に価値をつくり出す差別化のタイプを診断する方法 買い手の具体的な購買基準を推定する方法 差別化戦略の選び方
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差別化の源泉 差別化を理解するには、個々の価値活動が買い手に与え る影響を調べる必要がある どんな価値活動でも、特異性の源泉になりうる
価値活動の特異性を決めるのは、差別化推進要因。 なぜ活動に特異性があるのかという理由=推進要因をつ かまなければ、差別化を理解できない
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差別化のコスト 差別化のコストは、特異性の土台になる価値活動のコスト 推進要因によって決まる。 特異性とコスト推進要因との関係の二つの形
特異性要因がコスト推進要因に影響する コスト推進要因が特異性を生むためのコストに影響する コスト推進要因は、差別化戦略を成功させる鍵であり、競 争戦略の要である
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買い手の価値と差別化 差別化=買い手にとって価値のある特異性 買い手にとっての価値の理解←買い手の価値連鎖
買い手のコストを下げる 買い手の実績を上げる 提供する価値の他、その価値を認知してもらうための「価 値のシグナル」も重要になる
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差別化へのルート 特異性の源泉を強化する方法 差別化コストを優位にする方法 価値連鎖を再編成し、新しい方法で特異性を発揮する方法
価値連鎖における特異性の源泉を増やす 実際の製品使用法を、意図した使用法と一致させる 差別化コストを優位にする方法 コストの安い差別化源泉を残らず試す 買い手の価値と関係ない活動でコストを下げる 価値連鎖を再編成し、新しい方法で特異性を発揮する方法 流通チャネルまたは販売方法を新しくする 新しい生産技術を採用する
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まとめ 自社だけでなく、買い手や売り手、競争業者がどのような 活動を行っているかを明確に把握し、さらにその背後にあ る原因まで理解することが重要である。
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次回に向けて 引き続きポーター教授の著作を扱う。 次回は「国の競争優位」である。
この本は、特定の国や産業が成功するのはなぜか、そのメカニ ズムを分析しているため、産業の競争力を扱う自分には有意で あると考えている。 今回までの2冊は、この本を読むためにポーター教授の考え方 の基本を理解するという側面が強かったようにも思う。 上下巻でそれぞれページ数も多いが、なるべく早く読み終わり、 次の段階へ進みたいと思う。 具体的には、現在使われている指標について調べ、それらが抱 えている問題点を明らかにしていくことを考えている。
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以上で発表をおわります。
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