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Published byΤιμοθέα Παπαντωνίου Modified 約 5 年前
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Large-eddy simulations of the wind-induced turbulent Ekman layer
論文紹介 坂本圭 Large-eddy simulations of the wind-induced turbulent Ekman layer Zikanov, O., D. N. Slinn and M. R. Dhanak J. Fluid Mech. (2003) 495:
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1 Introduction 回転の下で、定常風によって表層に形成される流れ Ekman(1905)による「エクマン螺旋」
仮定:コリオリ力・粘性・圧力勾配のバランス、鉛直粘性係数一定 U(風方向) エクマン螺旋のホドグラフ(破線) V 流速:深さとともに指数関数的に減少 流向:右へと回転、海面では風向に対して右に45度(北半球)
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1 Introduction しかし、エクマン螺旋が現場観測によって発見されたことはない (Price and Sundermeyer 1999) 観測では、海面での流向と風向の角度は45度以下 (Price et al. 1987, Chereskin and Roemmich 1991, Gnanadesikan and Weller 1995) 原因:エクマンモデルでは無視された効果 風応力の時間変動 地衡流 成層効果:表層成層の日周期変動によって、流れにも変動 (Price and Sundermeyer 1999) 海面重力波:ストークス・ドリフトとそれに伴う乱流の発生 (e.g. Langmuir 1938, Thorpe 1984, Skyllingstad et al. 2000) 浅海域における海底摩擦(Pond and Pickard 1993)
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1 Introduction 本研究でとりあげる、エクマンモデルの問題点
乱流粘性係数の変化 混合距離理論(Rossby and Montgomery 1935) 粘性係数を水深に比例(Madson 1977) →海面流の向きが45度以下に 地球回転ベクトルの水平成分(接平面成分) (Leibovich and Lele 1985, Coleman et al. 1990) 本研究の意義 海洋表層で見られる乱流の一般的特徴を発見 風の変動が小さい場合の沖合流に関するモデルを定式化
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2 Problem formulation 対象:定常・水平一様な風応力による、水深10-100mの乱流 仮定: 非圧縮、中立成層
水平一様な平均流 海面リジッド・リッド条件 分子粘性の効果を無視(レイノルズ数無限大) 下境界はfree-slip 支配方程式: サブグリッドスケール(SGS)乱流粘性 スキームの詳細はLilly(1992) コリオリ力接平面成分
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2 Problem formulation 無次元化:速さスケール 時間 長さ 無次元化によって、風応力の強さに依存しない方程式系となる
無次元化:速さスケール 時間 長さ 無次元化によって、風応力の強さに依存しない方程式系となる x方向とする 横境界は周期境界条件 コリオリ接平面成分の方向 L×1.5 L×1 L×1 グリッド:64× 64×120
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3.2 Flow in the f-plane F面近似(地球回転ベクトルの接平面成分を0) 実験による水平平均流速(U,V) U(風方向)
28.5度 数値実験のホドグラフ(実線) エクマン螺旋 V
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3.2.1 Flow evolution 領域平均した運動エネルギー(KE)各成分 乱流と平均流のKE KE 統計的に定常 u 平均流 v
慣性振動ではない 乱流 W 時間
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3.2.2 Velocity correlations
領域中央の点との流速相関分布 y 平均流シアー ベクトル シアーによる渦の伸縮に対応 等方的:シアー弱い 広い:擾乱のスケール大 深さ0.04 深さ0.22 x
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3.2.3 Vertical profiles エクマンモデルと差 流速S U V 流向α v エクマンでは常に1 w 広い範囲に擾乱 u
流速RMS ほぼ1 表層でズレ SGS擾乱による エネルギー消失 海面付近では擾乱渦のサイズが小さいため、エネルギー消失は海面付近に集中 歪み係数 粘性係数
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3.2.4 Vertical stress and effective viscosity
U レイノルズ応力が卓越 実線:SGS応力 点線:レイノルズ応力 x y Madson(1977) x軸に対する角度 実線:全応力ベクトル 破線:流速シアーベクトル 増大 減少 有効粘性係数Az よく一致 エクマンモデル 流速 Rossby and Montgomery(1935)の混合距離 Lz-z<0.2では、流速はほぼ対数分布 注意:Madson(1977)の議論とは前提が異なる 水深に対してゆっくりと増大 彼らの結果と一致せず Lz-z
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3.3 Solution for a piecewise-linear effective viscosity profile
有効粘性係数を区分的線形関数で近似 →解析解の導出 z 実線:実験結果 破線:エクマンモデル 2点鎖線:解析解 U V
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3.4 Effects of latitude and wind direction
λ:緯度 γ:南北方向に対する風向 地球回転ベクトル接平面成分Ωτ(fで無次元化) 低緯度→ズレ大 0<γ<90(南東風)→流れは右へ 180<γ<270(北西風)→左へ 実線:f面近似 U(風方向) V
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3.4 流れのλとγに対する依存性 低緯度→ズレ大 0<γ<90(南東風)→流れは右へ、流速大 180<γ<270(北西風)→左へ、流速小 海面での流れと風の角度 海面での流速 流速が1/eπ減衰する深さD 北西風では流速の減衰が緩やか 南東風では減衰が速い →乱流の発達が異なる λ:緯度 γ:南北方向に対する風向
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3.4 乱流の発達にΩτが与える影響 1.乱流による運動量鉛直輸送においてソース/シンクの役割を果たす 2.乱流運動エネルギーを各成分間で再分配する 乱流運動エネルギーの各成分と、乱流による運動量鉛直輸送の各成分に関する方程式: OT:Other terms 本実験ではu’,v’ > wなので Ωτy 、Ωτyが負(北西風) → ソース Ωτy 、Ωτyが正(南東風) → シンク
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3.4 0<γ<90(南東風)→鉛直輸送小 180<γ<270(北西風)→鉛直輸送大 v’w
u’w 鉛直プロファイル 有効粘性係数Az
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3.4 鉛直成分へのKE移転 → 乱流KEの供給増大 u’w < 0, 0 < v’wなので Ωτy 、Ωτyが負(北西風, 180<γ<270) →水平成分から鉛直成分へKE移転 乱流KEの 鉛直成分 /水平成分 γ:南北方向に対する風向 平均流運動エネルギーE 乱流運動エネルギーe 南東風 北西風 γ
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3.4 有効粘性係数Az 近似したAz分布に対する解析解 U(風方向) f面 北西風では流れがより左にシフト、流速減少
→平均流構造をよく再現 V
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4 Conclusion エクマンモデルの問題点を調べるために、LES数値実験を行った。 →エクマン螺旋とは大きく異なる平均流が形成
乱流粘性係数Azの変化 実験でのAz(z)の分布:区分的に線形な関数 (乱流距離スケールの1/4の深さで極大) 近似したAzについて解析解を導出:エクマン螺旋より実験結果に一致 地球回転ベクトルの水平成分(接平面成分) 北西風(南東風) → 強い(弱い)乱流鉛直輸送 解析結果は、Tritton(1978)が報告したメカニズムを支持 1.乱流運動エネルギーの水平成分・鉛直成分間での再分配 2.鉛直輸送のソース/シンクとしての働き
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