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34 PICマイコンを用いた能動騒音制御系の製作
34 PICマイコンを用いた能動騒音制御系の製作 機械創造工学課程 川﨑 健史 担当教員 小林 泰秀 准教授 1、背景 ・騒音制御は施設の騒音低減やヘッドフォンに用いられている。 ・能動騒音制御は、適応制御が用いられており、高性能な機器を必要とし、高価である。 しかし、高気密・高断熱の施設など環境の変化が少ない場合は、ロバスト制御を用いて、またマイコン等の安価なハードウェアを用いても十分な性能が期待できる。 図2、PSoCで構成した回路 2、目的 本研究の目的は安価な能動騒音制御系を製作することである。 周辺機器をPSoCで構成し、PICとPSoCによりシンプルな回路を構成し、より安価な回路を構成しようとした。 準備として回路の一部を構成し、試した。 4、PSoCを用いた回路の構成 図3に変更前、図4に変更後の回路を示す。 使用しているマイクはコンデンサマイクであり、動作のための電源の供給の回路及びPSoCの入力範囲に合わせるための回路も図3、4に示す。 3、実験装置 図1のようにPICマイコンによるコントローラーと複数の回路で能動騒音制御系を構成している。PICを用いて騒音の制御を行うことができる。 PICとは周辺機器の制御を行うためのICであり、PSoCはマイコンの搭載及び周辺のアナログ、デジタル回路をワンチップで構成できるICである。 表1にPICとPSoCの性能を示す。性能はPSoCの方が優れていたため、コントローラーの実装もPSoCで行うことを考えている。制御を行う際はPSoC1個で構成できる。 図3、変更前 図4、変更後 5、周波数応答実験 図2にPSoCで構成した回路を示す。 リファレンス及びエラーマイクからパソコン間を介しているプリアンプ及び4次のバターワースフィルタをPSoCで実装した。 PSoCは2次のフィルタを2段にして4次とし、フィルタの設定で増幅も可能なためプリアンプとしても動作させている。 変更前と変更後でそれぞれの周波数特性を測定した。 図5に周波数応答の結果を示す。 図5は制御を行う場合に用いる騒音源からのリファレンスマイクへの周波数応答である。 表1、PICとPSoCの性能比較 CPU速度 メモリ フラッシュプログラムメモリ 価格 PIC16F877 20MHz 368bytes 8kbytes 500円程度 CY8C29466(PSoC) 24MHz 2kbytes 32kbytes 1000 mm 150 図5、周波数応答実験結果 変更前と変更後の回路の共振周波数が重なっていることがわかる。PSoCの場合、低周波数域でゲインが小さくなっている。ゲインが異なったのは低周波数域の出力電圧が低く、PSoCのオフセット電圧の影響を受けたと考えられる。 6、まとめ PSoCについて学び、回路を製作して、実験を行った。 PICによる能動騒音制御について確認した。 7、今後の課題 図1、実験装置概略図 PSoCの知識をさらに広げ、製作を続ける。 PSoCで制御ができるか確認する。
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