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機械の包括的な安全基準に関する指針  機械包括安全指針(H13年6月施行)が公表され、安全衛生活動に関する思想転換(理念転換)が具体化しました。 その後、本指針は、リスクアセスメントや、国際的な整合性を図る為 平成19年7月、指針の改正を行い、「本質安全化」へ一層の努力を する内容となりました。                        

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1 機械の包括的な安全基準に関する指針  機械包括安全指針(H13年6月施行)が公表され、安全衛生活動に関する思想転換(理念転換)が具体化しました。 その後、本指針は、リスクアセスメントや、国際的な整合性を図る為 平成19年7月、指針の改正を行い、「本質安全化」へ一層の努力を する内容となりました。                         機械の  安全化 保護対策の実施 リスクアセスメント実施 指針による安全化の手順は リスクアセスメントによる 使用上情報提供

2 指針に基づく機械の安全化の手順 機械の製造等を行う者 1.リスクアセスメントの実施 ①使用上の制限等の機械の制限に関する仕様の指定
 ①使用上の制限等の機械の制限に関する仕様の指定  ②機械に労働者が関わる作業における危険源の同定  ③それぞれの危険源ごとのリスクの見積もり  ④適切なリスクの低減が達成されているかどうか検討 2.保護方策の実施  ①本質安全設計方策の実施(指針別表第2)  ②安全防護及び付加保護方策の実施(指針別表3、4  ③使用上の情報の作成(指針別表第5)         注文時の条件等の ③使用上の情報の作成(指針別表第5) 使用上の情報の提供

3 機械の安全な使用 機械の譲渡、貸与 提示、使用後に得た知見等の伝達 機械ユーザー事業者 1.リスクアセスメントの実施
 機械の安全な使用 提示、使用後に得た知見等の伝達 機械ユーザー事業者 1.リスクアセスメントの実施  ②機械に労働者が関わる作業における危険源の同定  ③それぞれの危険源ごとのリスクの見積もり  ④適切なリスクの低減が達成されるかどうか及びリスク    の低減の優先度の検討 ①使用上の情報を確認 2.保護方策の実施  ①本質安全設計方策のうち可能なものの実施(別表第2)  ②安全防護及び付加保護方策の実施(別表第3、第4)  ③作業手順の整備、労働者教育の実施、個人用保護具    の使用等

4 なぜ機械の安全基準が必要か! 機械災害に多い「はさまれ・巻き込まれ」「切れ・こすれ」 平成16年~20年、5年間の「休業4日以上の死傷者数」は、平均 13万2千20件です。 「事故の型別」の死傷災害は、「はさまれ・巻き込まれ」が、21.6%で、 型別1位となっています。切れ・こすれ」は、5.9%で、併せて27.5%と 全体の約3割を占めています。 このように、機械比率が圧倒 的に高いことがわかります。 機械災害に起因する労働災害 そのうちの約50%は「はさまれ 巻き込まれ」「切れ・こすれ」。 機械的要因 作業的要因 労働災害 人間的要因 管理的要因

5 安全な機械を使用するメリット 1.生産性の向上 作業者が危険な部位に接触しないですむよう に適切な安全方策を施す過程では、機械本来の
1.生産性の向上   作業者が危険な部位に接触しないですむよう             に適切な安全方策を施す過程では、機械本来の             動作の完成度も高めていくことになる。             人が介在せず、機械の性能が上がれば、稼働速             度のアップも可能で、生産性の向上が期待できる 2.ストレス軽減    万一、危険な部位に手を出してしまっても自動             的に止まる安全な機械なら、労働災害を心配せず             に仕事ができる。 3.社会的信頼    国際的には不安全な機械は受け入れられない             状況にある。「安いが不安全」な機械は、今後は通             用しない。一層安全な機械を導入し労働災害の削             減防止に努める企業が社会的信頼を勝ち取り、勝             ち組企業となる。 4.活性化企業  上記事項等メリットが出、士気も上がり活性化する

6 リスクアセスメントに基づく安全方策 は、NO
リスクアセスメントに基づく安全方策 は、NO 機械の使用状況の特定 安全方策(リスク低減策) 危険源及び危険状態の特定 本質的な安全設計 リスクの見積もり 安全防護 追加の安全方策    リスクの評価 使用上の 情報の作成 残存リスクについての情報の作成 YES 許容可能なリスク以下か YES 許容可能なリスク以下か 安全方策の終了 YES 許容可能なリスク以下か

7 混練機のリスク低減措置[実施例] 混練機には回転する攪拌羽根があり、覆い蓋を外してこの内部を 洗浄する作業では、比較的ゆっくり回転する攪拌羽根に巻き込まれ るリスクがある。作業の頻度は1日1回で、通常速度では作業者が巻 き込まれ、被災する可能性があるもの。  回転させながらの洗浄作業を使用上の制限(意図する使用)として指定し、攪拌羽根を危険源として同定した上で、攪拌羽根への巻き込まれ対策として、機械包括安全指針に沿ってメーカーが実施すべきリスク低減措置実施例である。 1.本質的安全設計方策   まず危険源そのものをなくすことを検討する。その上で、次のような方策を考える。 (1) 蓋を外して行う洗浄作業は、攪拌羽根を原動機でなく手で回転させる構造と   する、又は回転部分の駆動トルク(運動エネルギー)を巻き込まれた場合でも身体   に被害が生じない程度にまで低減させたものとする。 (2) 混練機の覆い蓋が外れた時には、攪拌羽根部分をスライド移動させる等の手   段により、身体の一部が巻き込まれることがない程度に攪拌羽根と釜内部の隙   間が広がる構造とする。

8 「機械の包括的な安全基準に関する指針」を十分理解し、指針に基 づく措置を徹底しよう!(法第28条の2:リスクアセスメント及びその結果措置)
2.安全防護及び付加保護方策    1の方策が困難なときは、安全装置を設けること等により、危険な状態が発   生することを防止する。    例えば、覆い蓋をインターロック付き可動式ガードとし、蓋を開けたときに攪   拌羽根が回転を停止するようにする。ここで、可動式ガードは、ガードを開けた   ときに直ちに攪拌羽根の回転を停止する構造とすもの、又は攪拌羽根の回転   が完全に停止した後でなければガードを開けることができない構造(ロック機構   )とする。   これと併せて、洗浄作業の状況に配慮し、危険事態が切迫した場合に直ちに   操作できる位置に非常停止装置を設ける。 3.使用上の情報の提供    1,2を実施しても、作業方法の誤り等により被災する可能性があるなど残   留するリスクがある場合は、ユーザーに対して、例えば、安全な洗浄作業の方   法等を記載した文書の交付、ユーザーにおいて緊急時の対処法等について教   育等を実施する必要があることの情報提供、機械の洗浄作業における禁止事   項等についての標識、警告ラベルの掲示などを検討する。


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