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LCAを用いたパレット運用における CO2排出量に関する研究
流通情報工学課程四年次 学籍番号: 氏名:野崎 大道 ※実際の発表は1~23枚目まで。以降は補足資料として用意した。 流通四年、鶴田・黒川研究室の野崎です。 研究発表を始めさせていただきます。 題目は「 LCAを用いたパレット運用におけるCO2排出量に関する研究」です。 よろしくお願いします。 1
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ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment,LCA)
運輸部門のCO2排出量削減策 モーダルシフト エコドライブ 低公害車の導入 物流機器の効率的利用 研究の背景 世界規模での地球温暖化に対する懸念 京都議定書の発効に伴う各国の排出量削減目標 日本における運輸部門での排出量の増加 物流機器のひとつであるパレットを、 ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment,LCA) を用いて評価する。 近年、温室効果ガスによる地球温暖化が懸念され、世界規模での抑制対策が実施されています。 また京都議定書発効に伴い日本を含む各国でのCO2の削減目標が掲げられました。 グラフは運輸部門における1990~2005年度までの、基準年比1990年比でのCO2排出比率の推移です。 貨物全体では、2005年に基準年比マイナス5%に達しています。 ■ しかし、旅客を含む運輸部門全体をみると基準年比にしてプラス15%と依然高く、運輸部門全体からみればCO2削減が必要であることに変わりありません。 本研究では運輸部門でとるべき対策の内、物流機器の効率的利用に着目しました。これを行うための環境負荷評価手法としてライフサイクルアセスメントがあります。 これを用いることで、リサイクルなど部分視点でなく、製品の一生という全体視点から環境への負荷を評価することができます。 「京都議定書目標達成計画」では2010年度の各部門ごとの目安としての目標として運輸部門:基準年比+15.1%とされている。 削減の必要性 2
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発表内容 今回は時間の関係上、パレット利用者視点の環境負荷低減策であるLCA比較考察についてのみ発表を行います。
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研究内容:LCA比較考察 4 パレットを利用する事業者の視点 環境負荷低減 どんな材質のパレットを 用いるか パレットをどのように
運用するか プラスチック パレット 木製 パレット レンタル する 自社で 所有 どちらが環境にやさしいか パレットを利用する事業者が環境負荷低減を行う場合、どんな材質のパレットを用いるか、パレットをどのように運用するかという選択が発生します。そこで本研究では、パレットの材質として、プラスチックパレットを使うか木製パレットを使うか、運用方法として、パレットをレンタルするか自社で所有するか、それぞれどちらが環境にやさしいかを、LCAを用いて比較・評価します。排出されるCO2の量を指標とし、これが小さいほど環境にやさしいということです。 この研究内容は日本パレットレンタル株式会社、JPRさんと共同で実施した研究であり、計算に用いた数値や条件はJPRさんから提供して頂いたものを用います。 どちらが環境にやさしいか LCAによる比較考察 CO2排出量が小さい方が環境にやさしい 4
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LCA比較考察の手順 5 計算 比較・考察 ライフサイクルフローを作成 運用年数による CO2排出量推移をみる CO2排出工程を決定 比較
差の要因を見出す 各工程の CO2排出量を計算 CO2排出工程の内訳から 差の主要因を見出す LCAによる比較考察を行う際の手順です。 まずパレットの一生を可視化するためにライフサイクルフローを作成します。作業によってCO2を排出する工程を決定し、各工程についてCO2排出量を算出、最後に全行程を合計してパレット1枚のCO2排出量を計算します。 ただし各パレットは何年使えるかが異なるので、長期間運用した場合のCO2排出量推移を示し、比較します。 差が生じた場合、各パレットのCO2排出の内訳を各工程単位までみて、差の要因を探ります。 最後に比較考察で得た知見をまとめ、環境負荷低減のためにどのような行動をとるべきか提言を行います。 パレット1枚の CO2排出量を計算 結論から提言を行う 5
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プラスチックパレットと木製パレットの LCA比較考察
☆プラスチックパレットと木製パレットの相違点 ここからはプラスチックと木製パレットのLCA比較考察を行います。 その前に各パレット間の相違点をあげます。 木製はプラスチックに比べて重いです。 耐用年数とは1枚のパレットを使用できる期間をさし、これが過ぎると廃棄されます。耐用年数はプラスチックの方が長いです。 パレットを作るための原材料として、プラスチックはポリプロピレン、木製は木材と鉄釘の2種を設定しました。 JPRさんによれば、木製のみ、パレットを補修しているとのことです。 6
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(P3-3)陸上輸送 7 (P4)再生 (P1)調達 :作業工程 (P4-4) 再生プラ原料 (P1-1)原油採掘 :輸送工程
:工程の流れ (P1-3)陸上輸送 (P4-2)粗粉砕・破砕 :ライフサイクル外 (P1-4)ペレット化 (P4-1)陸上輸送 :施設 (P2)生産 (P3)使用 (P3-2) 陸上輸送 (P2-1)陸上輸送 JPRデポ (P2-2)原料溶解 (P3-1)JPRデポ内作業 入出庫・運搬・選別・清掃 (P2-3)射出成型 これはプラスチックパレットのライフサイクルフローです。 まず原油からプラスチック原料が製造され、工場でパレットが生産されます。 納品されたパレットはJPRデポからユーザーにレンタルされ、再びJPRデポに戻ります。ここまでがパレットを1回使用する流れです。これが耐用年数を経過するまで繰り返されます。 使用後はリサイクル工場でプラスチック原料にリサイクルされます。リサイクル後の原料以降はライフサイクル外であり対象外としています。 各ブロックは「原油採掘」や「陸上輸送」などCO2排出が発生する工程に分かれます。 各工程ごとにパレット1枚あたりのCO2排出量を計算します。 ■ 例えばこの陸上輸送ならば、 kmあたりのCO2排出量を表す原単位に輸送距離をかけて、トラック1台に積載するパレットの枚数で割れば、この工程でのパレット1枚あたりのCO2排出量が計算できます。 (P3-3)陸上輸送 (P3-6)陸上輸送 (P2-4)組立 工場 配送センター 得意先 (P2-5)陸上輸送 (P3-4) 陸上輸送 (P3-5) 陸上輸送 (P2-6)陸上輸送 7 7
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(P2-2)原料溶解 (P2-3)射出成型 (P2-4)組立
:作業工程 (P4-4) 再生プラ原料 (P1-1)原油採掘 :輸送工程 (P1-2)海上輸送 (P4-3)洗浄 :工程の流れ (P1-3)陸上輸送 (P4-2)粗粉砕・破砕 :ライフサイクル外 (P1-4)ペレット化 (P4-1)陸上輸送 :施設 (P2)生産 (P3)使用 (P3-2) 陸上輸送 (P2-1)陸上輸送 JPRデポ (P2-2)原料溶解 (P2-3)射出成型 (P2-4)組立 (P3-1)JPRデポ内作業 入出庫・運搬・選別・清掃 輸送以外の作業による工程は、主に消費電力・原油などから計算しています。 ■ この3つはパレットを生産するための工程群として一括りにし、 施設の消費電力に原単位をかけ、パレットの生産枚数で割って1枚あたりのCO2排出量を計算します。 このように工程ごとのCO2排出要因に合わせて原単位を選択して、計算していきます。 (P3-3)陸上輸送 (P3-6)陸上輸送 工場 配送センター 得意先 (P2-5)陸上輸送 (P3-4) 陸上輸送 (P3-5) 陸上輸送 (P2-6)陸上輸送 8 8
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各パレット運用時のCO2排出量経年推移 2枚目 調達・生産 使用 耐用年数 調達・生産 再生
パレット1枚のライフサイクルの運用手順としては、 ■ 新規投入時に調達・生産ブロックによるCO2排出量が発生。 次に使用ブロックによるCO2排出量が、 耐用年数まで発生。 最後に再生ブロックでのCO2排出量を発生。 ここまでがパレット1枚で、次に新しいパレットを投入し、 繰り返します。 9
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各パレットの運用10年目のCO2排出量内訳 木製の方が 使用ブロックによる CO2排出量が大きい。
■ 調達・生産によるCO2排出量はほぼ同等です。 しかし使用ブロックによるCO2排出量は木製の方が大きいです。つまり差の主要因は使用ブロックにあるといえます。 10
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各パレット使用1回のCO2排出量内訳 11 そしてこれが各パレットの使用1回あたりのCO2排出量の内訳です。
商品輸送で木製がプラスチックを大きく上回っています。 11
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商品輸送時の貨物の重量内訳 ※パレットは同じ枚数積載し、商品は満載する。 重量占有率が高く、 CO2排出量の 負担が大きい。 12
これは商品輸送時のパレットと貨物の重量比率を表しています。 商品はトラックに満載します。 プラスチックはパレットと商品がこの重量比率で載っていますが、 ■ 木製はパレットが重く積載量を占有する幅が大きいです。その分CO2排出量の負担もプラスチックより大きいのです。 ※パレットは同じ枚数積載し、商品は満載する。 12 12
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各パレット使用1回のCO2排出量内訳 補修材調達により さらにCO2を排出する。 13
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提言 環境負荷低減のためには 木製パレットより プラスチックパレットを 使うべきである。 1.木製パレットの方が重い
プラスチックパレットと木製パレットの LCA比較・まとめ 提言 環境負荷低減のためには 木製パレットより プラスチックパレットを 使うべきである。 ○結果 CO2排出量は運用5年目から プラスチック<木製 ○要因 1.木製パレットの方が重い 2.木製は補修材調達による CO2排出量が加わる まとめです。 パレットの運用5年目から木製の方がCO2排出量が大きくなることが明らかになりました。 その要因として、木製はプラスチックより重いこと。 また補修を行う分、さらにCO2排出量が加わっていることがあげられます。 ■ このことから、環境負荷低減のためには木製パレットよりプラスチックパレットを使うべきであることが示せました。 14 14
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レンタルパレットの使用&返却ルート JPRデポ 工場 配送センター 配送センター 得意先 得意先 得意先 得意先 最寄りのJPRデポ
レンタルパレットと自社所有パレットの比較に入ります。 レンタルパレットと自社所有パレットで最も大きな相違点は返却の仕方です。赤線がパレットの返却を示します。 レンタルの場合、物流の川下でまとめて返却します。 最寄りのJPRデポ その他のJPRデポ 15
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自社パレットの使用&返却ルート 工場 配送センター 配送センター 得意先 得意先 得意先 得意先 返却時は 積載率が低い 16
一方自社所有では、パレットを使った各施設間で返却が起こります。 またパレットをまとめずに返却すると積載率が下がります。 返却時は 積載率が低い 16
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自社所有は補修を行わないので、 耐用年数が短い。
レンタル木製パレットと 自社所有木製パレットの相違点 自社所有は補修を行わないので、 耐用年数が短い。 レンタルと自社所有の比較ですが、自社所有の木製パレットは補修を行わないものとました。補修によるCO2排出はありませんが、その代わり耐用年数が短いです。 17
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レンタルと自社所有パレット(木製)の CO2排出量経年推移 自社は 3枚必要。 傾き=使用の CO2排出量が 大きい。 レンタルは
2枚で済む。 自社所有の返却時積載効率が低い場合は、傾きが非常に大きいです。つまり補修による負荷を差し引いても使用1回あたりのCO2排出量が大きいということです。 また耐用年数が短いので、運用10年では、 ■ レンタル2枚に対し、 自社は3枚必要となり、調達・生産によるCO2排出が多く発生することも差の要因です。 18 18
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レンタルと自社所有パレット(木製)の CO2排出量経年推移 自社は 3枚。 レンタルは 2枚で済む。
返却時積載効率がレンタルと同じ場合は、傾きはほぼ同等です。 しかし耐用年数が短いので、先ほどと同じく ■ 調達・生産によるCO2排出が多く発生し、差が生じます。 19
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各木製パレットの使用1回の内訳 各施設間の返却は、 得意先から最寄りのデポへの 返却よりも距離が長い。 各施設間で返却するよりも、
得意先から最寄のデポに 返却するほうが距離が短い。 各パレットの使用1回の内訳です。 レンタル運用にはデポ内作業、横持ち、補修など様々な工程が加わりますが、自社所有の返却はそれらの合計を上回るCO2を排出します。 返却に差が生じる要因は、積載効率は同じであることから、返却時の輸送距離の差であるといえます。 ■ すなわちセンターから工場、得意先からセンターにと各施設間で返却するのは、得意先から最寄りのJPRデポに返却するより距離が長いといえます。 20 20
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提言 環境負荷低減のためには 自社で所有するより レンタルして使うべきである。 レンタル<自社所有 1.自社は返却に要する輸送距離が長い
レンタルパレットと自社所有パレットの LCA比較・まとめ 提言 環境負荷低減のためには 自社で所有するより レンタルして使うべきである。 ○結果 CO2排出量は、返却時の積載率が同等なら レンタル<自社所有 ○要因 1.自社は返却に要する輸送距離が長い 2.自社は耐用年数が短い(木製のみ) レンタルと自社のまとめです。 返却時積載率が同等までなら自社所有よりレンタルの方がCO2排出量が小さいことが明らかになりました。 その要因は、 1.自社は返却に要する輸送距離が長いこと。 2.自社は耐用年数が短い(木製のみ)こと。 です。 ■ このことから、環境負荷低減のためには自社で持つよりレンタルして使うべきであるということが示せました。 21 21
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本研究のまとめ LCAを用いて検討を行った結果、以下のことを定量的に 示すことができた。 パレットを利用する事業者は、環境負荷低減のために
パレットを利用する事業者は、環境負荷低減のために ●木製パレットよりプラスチックパレットを使うべきである。 ●自社で所有するよりもレンタルするべきである。 ※(発表割愛した検討によって)パレットレンタル事業者は、 ●パレットの紛失を防止することでCO2排出量を 最大20%削減できる。 ●パレットを補修することで、CO2排出量を50%削減できる。 LCAを用いることで、 (1)ライフサイクルの中で環境負荷の大きい工程とその 要因を明らかにでき、改善策がより具体的になった。 ⇒パレットは軽いものを利用する。 ⇒返却はまとめて、最短距離で行う。 (2)部分最適ではなく全体最適の視点からの改善が 可能になった。 ⇒リサイクルだけに注目するのではなく、1枚を長く 使ってパレットを生産するまでの負荷を減らす。 全体のまとめです。 パレットを利用する事業者は、木製パレットよりプラスチックパレットを使うべきであること。自社で所有するよりレンタルのようなパレットプールシステムを用いて共同利用を促進するべきであることが示せました。 ■ LCAを用いることで、軽いパレットを利用する、返却は短い距離でまとめて行うなど改善策がより具体的なものになりました。 またリサイクルだけが大事なのではなく、1枚のパレットを長く使ってパレット生産までの負荷を減らすといった、全体最適の視点から改善が可能になりました。 22
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流通情報工学課程四年次 学籍番号:2002729 氏名:野崎 大道
ご清聴ありがとうございました。 流通情報工学課程四年次 学籍番号: 氏名:野崎 大道 ご清聴ありがとうございました。 これで発表を終わります。 23
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ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment,LCA)
3Rの観点 Reduce 廃棄物の削減 Reuse 製品の再使用 Recycle 再原料化 生産 使用 再生 製品の一生=ライフサイクル 環境配慮の取り組みとして、パレットや通い箱など物流機器の3R推進があります。 3RとはReduce、Reuse、Recycleからなり、この活動はそれぞれ、製品の生産段階、使用段階、使用後再生段階に対応しています。すなわち3R全体を評価するには製品の一生=ライフサイクルの視点が重要であり、ライフサイクルアセスメント、LCAという環境評価手法が注目されています。 ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment,LCA) という環境評価手法 24
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レンタルと自社所有パレット(プラスチック)の
CO2排出量経年推移 プラスチックパレットを運用した場合の、レンタルと自社所有のCO2排出量推移です。 レンタルは先に行ったプラスチックと木製のLCA比較で用いたプラスチックパレットと同じであるとしています。 自社所有は、返却をばらばらに行った場合と、レンタルと同じ積載率で行った場合の2種があります。 積載効率が低い場合は傾きが非常に大きく、CO2排出量も大きいです。 25 25
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レンタルと自社所有パレット(プラスチック)の
CO2排出量経年推移 返却時積載効率をレンタルと同等にしても、CO2排出量はわずかながら大きいです。やはりこれも傾き、すなわち使用ブロックによるCO2排出量が要因です。 プラスチックパレットを運用する場合、自社で所有するよりレンタルする方がCO2排出量が小さいです。 26 26
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研究内容:環境負荷低減策検討 27 パレットレンタル事業者の視点 環境負荷低減 現状をどのように改善するか パレットの紛失を防止する
パレットの補修を行う 1枚のパレットをより長く使える その他、パレットレンタルを行っている事業者が環境負荷低減を目指す場合の改善策検討を行いました。 パレットの紛失を防止することと、パレットの補修を行うことで、1枚のパレットをより長く使うことが環境負荷低減につながると考え、その効果を計算しました。 LCAを用いた環境負荷低減策検討 どの程度CO2排出量が減らせるか 27
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LCAを用いた環境負荷低減策の検討 LCA比較で作ったモデル パラメータを変化させて 耐用年数を変える CO2排出量を計算
次にパレットレンタル事業者視点の環境負荷低減策の検討に入ります。 先のLCA比較で作ったいずれかのモデルを用います。 そして低減策を実施したと仮定し、それによりパラメータを変化させて耐用年数を再計算します。それをもとにCO2排出量を計算し、結果のほどから提言を行います。 結論から提言を行う 28 28
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パレット紛失防止による環境負荷低減 ☆用いるモデル (レンタル)プラスチックパレット ☆紛失による投入数の変化式 29
JPRはパレットにRFIDを付属し管理を容易にする『イノベーションプラン』を計画しています。 そこで紛失防止による環境負荷低減策検討に用いるのはプラスチックパレットとします。 次にパレットの紛失を防止すると、紛失を補っていた分の新規パレットを投入しなくてすみ、新規投入数が減ります。 29 29
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紛失削減による耐用年数の変化 ☆紛失防止後の耐用年数 ☆従来の耐用年数 30 分母が小さくなり、 耐用年数が長くなる。
従来の耐用年数は現在のパレット保有枚数を新しく投入する枚数で割って算出します。 ■ 紛失削減後は分母である新規投入枚数が減り、耐用年数が長くなります。 30 30
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紛失削減による耐用年数の推移 紛失がなくなると耐用年数は 従来の1.6倍まで延びる。 31
紛失枚数削減率とは、現状から紛失枚数を何%減らしたかの指標です。 0%は変化なしということです。 削減率100%、つまり紛失がまったく起こらなくなったとすると、耐用年数は従来の1.6倍まで延びます。 31 31
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紛失削減率別のCO2排出量経年推移 従来は4枚必要。 投入枚数の差の分、 調達・生産・再生による CO2排出量を削減できる。 紛失防止すれば
2枚で済む。 削減率の違うパレットを運用していくとこのようになります。 40年強運用した場合、 ■ 従来なら4枚のパレットが必要ですが、 紛失を防止すれば2枚で済みます。 投入枚数が減った分、パレットの調達・生産による延べ値が減少し、CO2排出量が削減できます。 32 32
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単年度のCO2排出量 提言 環境負荷低減のためには プラスチックパレットの 紛失を防止するべきである。 紛失を防止すれば、 CO2排出量は
従来の80%になる。 紛失防止の効果をよりわかりやすく見るために、単年度のCO2排出量を示します。 ■ 紛失を防止すれば、CO2排出量は最大で従来の20%削減できます。 環境負荷低減のためにはプラスチックパレットの紛失を防止するべきであることが示せました。 33 33
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パレット補修による環境負荷低減 ☆用いるモデル (レンタル)木製パレット ☆補修を行わないことによる投入数の変化式 34
(レンタル)木製パレット ☆補修を行わないことによる投入数の変化式 JPRで補修を行っているのは木製パレットのみです。 そこで補修による環境負荷低減策検討に用いるのは木製パレットとします。 元々は補修しているパレットを補修せずそのまま廃棄すると、その分多く新規投入し数を補わなければなりません。 34 34
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補修を行わないことによる耐用年数の変化 ☆補修しない場合の耐用年数 35 分母が大きくなり、 耐用年数が短くなる。
耐用年数の計算は先ほどと同じです。 補修を行わないとは分母の新規投入枚数が多くなり、耐用年数が短くなります。 35 35
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補修有無による使用1回のCO2排出量の違い 補修材調達がない分 CO2排出量が小さい。 36
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補修有無別のCO2排出量経年推移 使用によるCO2排出は 補修しないと 補修なしの方が 4枚必要。 わずかに小さい。
補修すれば投入枚数の差の分、 調達・生産・再生による CO2排出量を削減できる。 補修すれば 1枚で済む。 補修のあるパレットとないパレットを運用していくとこのようになります。 傾き、使用によるCO2排出量は補修なしの方がわずかに小さいです。 しかし6年運用した場合、 ■ 補修しているなら1枚のパレットで済みますが、 補修がない場合は4枚投入しなければなりません。 結果的に、補修する場合は投入枚数が少なく、その分パレットの調達・生産による延べ値が減少し、CO2排出量が削減できます。 37
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補修ありパレットのCO2排出量比率経年推移
提言 環境負荷低減のためには 木製パレットを補修すべきである。 補修すれば CO2排出量は 50%まで減る。 補修があるとCO2排出量比率がどのように変化するか、運用年数の推移でみます。 ■ 補修すると、運用20年目でCO2排出量は50%まで削減できます。 環境負荷低減のためには木製パレットを補修するべきであることが示せました。 38 38
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今後の課題 ●データが不明、省略した箇所を調査し、 検討に反映させる ●運用モデルの制約条件を緩和し、より現実的な
検討に反映させる ●運用モデルの制約条件を緩和し、より現実的な パレット運用モデルで検討し直す 今後の課題は、データが不明な所も多く、計算に考慮していない箇所が多々あるので、それをより詳細にし、検討し直すこと。 またパレットの使い方や輸送時の積み方について制約条件が多いため、モデルを現実的なパレット運用により近づけて検討し直すことです。 39
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