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熱中症
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1 目 次 1 目次 2 熱中症とは 3 熱中症の危険因子 4 熱中症の症状と分類 5 応急処置 6 熱中症予防 7 参考文献その他
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熱中症とは 2 症状は対処の内容やタイミング、 患者側の条件によって変化します。 早期に熱中症による異常を認識し、 治療につなげることが、重篤化を 防ぐことに繋がります。 熱中症:「暑熱環境における身 体適応の障害によって 引き起こる状態の総称」 高温状態下への暴露・身体運動による体熱生産の増加を契機に、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が正常に働かなくなることで、体温がうまく調節できず、体内に熱がこもり、高温を伴った全身の諸症状が引き起こされた状態。(熱失神・熱痙攣・熱疲労・熱射病などの総称)
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熱中症の危険因子 1-a. 労働性熱中症 2. 非労働性熱中症 1-b. 労働性熱中症 3
性別は男性に多く、年齢に分けると若年男性はスポーツ、中壮年男性では労働 における発生頻度が高い。 1-a. 労働性熱中症 (スポーツ及び労働によるもの) 屋外での発生頻度が高く重症例は少ない。しかし、陸上競技などのグラウンドでのスポーツは重症率が高い傾向があるため、長時間の練習の回避、監督による適切な指導が必要である。 2. 非労働性熱中症 日常生活の中で徐々に進行するため、気づかれずに重症化しやすい。 高齢の女性、独居におおく、基礎疾患を有する、エアコン未使用であると重症化しやすい。 高齢者では特に熱感受性、体温調節、活動レベルの低下、基礎疾患(精神疾患・高血圧・糖尿病・認知症)の保有率の高さなどから屋内発症、重症化例が多いことが示唆される。 1-b. 労働性熱中症 (労働によるもの) 肉体労働での発生頻度が高く、男性、若年労働者、短い雇用期間は危険因子と報告されている。 高温多湿な環境・飲水の機会の減少により重篤化しやすい。
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体の水分組成はどのくらい? 水分はカラダの主要な構成要素の1つです。 体内の全水分量(TWB)は性別・年代・体形 によって異なります。
体の水分組成はどのくらい? 3 +α 水分はカラダの主要な構成要素の1つです。 体内の全水分量(TWB)は性別・年代・体形 によって異なります。 〇 新生児 : 約 80 % 〇 乳・幼児 : 約 65 % 〇 成人女性 : 約 55 % 〇 成人男性 : 約 60 % 〇 高齢者 : 約 50~55 % 乳幼児では、TBWは65%と大きく、 水の体外とのやり取りも活発ではあるが、 腎臓の尿濃縮機能が未発達のため下痢や 脱水のため体液量が減少しやすいため注 意が必要である。 東京文光堂本郷「生理学テキスト 第7版」(2013) 成人男性の体内の水分組成と水分の出入り図
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熱中症の症状と分類 4 熱中症はその重症土により、 Ⅰ~Ⅲ度に分類されている。 Ⅰ度:現場にて対処可能な病態 Ⅱ度:速やかに医療機関への受 診が必要な病態 Ⅲ度:採血・医療者による判断 により入院が必要な病態
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医療機関へ搬送 応急処置 回復しない場合 救急隊の要請 5 涼しい環境への移動 意識あり 脱衣・冷却 水分・塩分の摂取 涼しい環境への移動
自力での水分摂取可能 熱中症の症状 意識あり 涼しい環境への移動 脱衣・冷却 ・目眩、失神、立ちくらみ ・こむらがえり ・力が入らない ・ぐったりしている ・大量の発汗 水分・塩分の摂取 意識なし 自力での摂取が 不可能 救急隊の要請 涼しい環境への移動 脱衣・冷却 回復しない場合 医療機関へ搬送
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熱中症予防 6-1 1.暑熱順化 1~2週間熱環境での運動量を増や し暑さに順化させる。(暑熱順化 を行うとNaClの減少率が低減す る) ・アルドステロンの分泌が増加 し、汗腺でのNa⁺の再吸収が促進 され、汗中のNaCl濃度が減少す る。 ・熱への暴露を中断すると、3~4 週間後には順化は完全に失われま す。 ※順化後は過状な塩分摂取・K⁺の 補給に注意が必要である。 2.暑さ指数(WBGT)の利用 暑さ指数を理解し、危険予測や事前の対処を行う。 ・WBGT値が、基準値を超える (可能性のある)場所において、「熱を遮るものの利用」、 「冷房設備の準備」などを行う。
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暑さ指数(WBGT):熱中症リスクの指標
7+α 暑さ指数(湿球黒球温度/WBGT) 「人体と外気との熱のやり取り (熱収支)に着目し、人体の熱 収支に与える影響の大きい、気 温・湿度・風速・日射輻射(周辺 の熱環境)を取り入れた熱中症リ スクの指標」 環境省熱中症予防サイト 図からWBGTの上昇に伴い、熱中症発生率の上昇が認められる。
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同じ気温でも湿度が高いほど危険度は増加する。また暑熱順化が十分でない時期は、より低い温度で
●日常生活における指針 ●運動時における指針 日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3」(2013) 同じ気温でも湿度が高いほど危険度は増加する。また暑熱順化が十分でない時期は、より低い温度で 熱中症が発症するため注意が必要である。 (公財)日本体育協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2013)
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熱中症予防 6-2 3.水分や塩分の補給 発汗とその影響 作業の前後、作業中の定期的な 水分摂取を行う。
・熱中症では水分に伴いNaなどの電解質が失われるため、適切な電解質の補給が必要である。 ・経口補水液として適切なものは、水1Lに対し、塩分1-2g・砂糖大匙2-4杯を加えたものである。 ・嚥下機能の低下した高齢者への水分補給は、市販の経口補水液をゼリー状にしたものの摂取が推奨される。 発汗とその影響 ・発汗は人の熱放散の方法の一つ であり、汗腺でおこる。 ・暑く、湿度が高い環境で1時間運 動を続けると、体重が2~5Kgも減 少するが、殆どが発汗による。 ・汗にはNaClが多量に含まれている ため、水分と同時に失われる。 ・水分のみの補給ではNaが希釈さ れ、痙攣の閾値を下げ、血清浸透 圧の低下により水利尿により水分 は体外に排出されてしまう。 (適正なORSの組成は、Na⁺とブド ウ糖(モル濃度)が1:1で浸透圧が血清 より低いものである。)
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熱中症予防 6-3 4.温度の管理 暑さを避けエアコン等を利用し、日陰を利用し、服装も涼しいものを着用するように心がける。
熱中症では、事前の対処が重要です。正しい知識を身に着けて、じかく症状が出る前の事前対処が必要となります。 お互いにいたわりあい、無理をせず、何かあったときに冷静な応急処置を行ってください。 4.温度の管理 暑さを避けエアコン等を利用し、日陰を利用し、服装も涼しいものを着用するように心がける。 ・エアコンや扇風機の利用 ・日陰を利用し、服装も涼しいものを着用するように心がける。 衣服は対流を防いで熱伝導減少し、また衣服裏面からの反射によって放射を減らすため、通気性のよい衣服により体への蓄熱の回避が重要である。 ・直射日光下では、通気性の良い帽子も効果的である。
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参考文献、その他 7 Taniguchi Hideki: 経口補水液 Oral rehydration therapy-日生気誌.2015;52: 東京文光堂本郷「生理学テキスト 第7版」(2013) 南山堂「基礎栄養学 改訂8版」(2010) 誠文堂新光社「まるごと栄養図鑑」(2017) 日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン」(2015) (公財)日本体育協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2013) 環境省熱中症予防サイト 日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3」(2013) Unicef 「 ORAL REHYDRATION SALTS Production of the new ORS」 厚生労働省 熱中症関連情報サイト
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