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総論Ⅳ.7 胸部X線検査法 胸部画像解剖の基本

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1 総論Ⅳ.7 胸部X線検査法 胸部画像解剖の基本
髙橋雅士 医療法人友仁会友仁山崎病院

2 日本呼吸器学会 CO I 開示 発表者名: 髙橋雅士
日本呼吸器学会 CO I 開示 発表者名: 髙橋雅士  演題発表に関連し、開示すべきCO I 関係にある 企業などはありません。

3 胸部単純写真の読影に必要な解剖

4 気管・主気管支 主気管支:右は太く垂直、左は細長く寝る 25° 35° 100°以上は異常

5 気管分岐部の高さ 1 2 3 4 5 6 7 carinaは、第6胸椎

6 肺動脈の左右差 左肺動脈: 左上葉枝内側を乗り越えて背側から下葉へ
左肺動脈: 左上葉枝内側を乗り越えて背側から下葉へ Yamashita H Roentgenologic anatomy of the lung Igaku-shoin

7 肺動脈の左右差 なで肩 いかり肩

8 肺門の高さと肺動脈 なで肩 いかり肩 左は、1.5cm高い
Yamashita H Roentgenologic anatomy of the lung Igaku-shoin

9 右肺門の“逆く”の字は、上肺静脈と肺動脈
右肺門の逆くの字 SPV SPV PA IPV IPV 右肺門の“逆く”の字は、上肺静脈と肺動脈

10 肺門部肺動脈の太さ 右葉間肺動脈は交叉する肋骨の幅とおおよそ同じ(10-15mm)

11 B3bとA3b A3bとB3b

12 上葉の大きさ 左上葉 ・上区と舌区 左上葉>右上葉
左上葉 ・上区と舌区 左上葉>右上葉 Yamashita H Roentgenologic anatomy of the lung Igaku-shoin

13 肺葉裂 大葉間裂major fissure 側面写真でのみみられる 小葉間裂minor fissure 正面写真でみられる唯一の葉間面 側面でもみられる :毛髪線 (hair line)

14 小葉間裂(hair line)

15 横隔膜のレベル 1 2 3 4 5 6 10 9 8 7 第10後肋間 第6肋骨前縁

16 横隔膜の高さ 肝臓があるからではない 右胸心では肝臓があっても右横隔膜低い 左は1-3cm低い:心臓があるから

17 肺血管の見え方 1 1.5〜2.0 血管の“賑やかさ”の上下肺での比率

18 肺縦隔境界線:下行大動脈左縁 左下葉縦隔側の含気を担保 12 下行大動脈左縁と奇静脈食道線
胸部単純X線写真正面像: 奇静脈(AzV)からなだらかに椎体のほぼ正中を下降する線が認められる(赤矢印)。奇静脈食道線である。 大動脈弓から下降する線は、下行大動脈左縁の線(青矢印)である。 b. 胸部CT肺野条件: 奇静脈食道線は、右肺の縦隔側が心臓の後ろにヘルニア状に入り込んだ辺縁を接線として見ていることになる(赤線)。この線が正常に描出されていることは、右下肺野内側の含気が正常に保たれていることを担保することになる。また、様々な縦隔の腫瘤性病変(リンパ節腫大、食道腫瘍、大動脈瘤など)で、この線は右側に突出する。下行大動脈左縁は、下行大動脈の左辺縁を見ており(青線)、この線が見えていることは左下葉の含気が担保されているということがわかる。(AzV:奇静脈、Eso:食道)   左下葉縦隔側の含気を担保

19 肺縦隔境界線: azygo-esophageal line ( recess) 奇静脈食道線(陥凹)
AzV Eso 12 下行大動脈左縁と奇静脈食道線 胸部単純X線写真正面像: 奇静脈(AzV)からなだらかに椎体のほぼ正中を下降する線が認められる(赤矢印)。奇静脈食道線である。 大動脈弓から下降する線は、下行大動脈左縁の線(青矢印)である。 b. 胸部CT肺野条件: 奇静脈食道線は、右肺の縦隔側が心臓の後ろにヘルニア状に入り込んだ辺縁を接線として見ていることになる(赤線)。この線が正常に描出されていることは、右下肺野内側の含気が正常に保たれていることを担保することになる。また、様々な縦隔の腫瘤性病変(リンパ節腫大、食道腫瘍、大動脈瘤など)で、この線は右側に突出する。下行大動脈左縁は、下行大動脈の左辺縁を見ており(青線)、この線が見えていることは左下葉の含気が担保されているということがわかる。(AzV:奇静脈、Eso:食道)   AzV 右肺内側の含気を担保 縦隔病変で突出

20 肺縦隔境界線:大動脈肺動脈窓 A-P window
ボタロリンパ節 注意:肺縦隔境界面ではない

21 肺縦隔境界線:右傍気管線 1)気管壁 : 気管腫瘍、アミロイドーシス 2)縦隔結合織 : リンパ節、血腫 3)2枚の胸膜 : 胸膜肥厚
 1)気管壁  : 気管腫瘍、アミロイドーシス 2)縦隔結合織 : リンパ節、血腫 3)2枚の胸膜 : 胸膜肥厚 15 右傍気管線 Right paratracheal band 胸部単純X線写真正面像:気管下部右壁に約2mm厚の線状構造が確認できる(矢印)。この線は下方でなだらかに奇静脈弓(青矢印)に移行する。 胸部CT:右傍気管線は、①気管支壁、②縦隔結合織、③縦隔胸膜・臓側胸膜の構造から成立する(線)。このいずれかの異常でも肥厚して描出される。 2mm以下

22 正面性:胸椎棘突起 椎弓根と棘突起 鎖骨内縁と棘突起

23 鎖骨のレベル 1 3 2 4 鎖骨は第4肋骨に重なる

24 胸部CTの読影に必要な解剖

25 気管 左右:13~25mm、前後:13~27mm 壁の厚さ:1~3mm 呼気時に膜様部は30%程度陥凹 吸気 呼気 気管軟骨 結合織鞘 上皮
気管気管支腺

26 気管支 CTで確認できる正常気管支壁: 胸膜から2cm程度まで(2mm径、0.2mm厚の気管支) Pa Br Pa Br Pa Br Br

27 気管支;主軸系 Axial Pathway

28 気管支;側枝系 Lateral pathway

29 気道・肺動脈・肺静脈:解剖 ・BRとPAは仲良し(気管支肺動脈束) ・PVは仲間はずれ ・でも、PVは小葉間隔壁、胸膜と仲良し PV ILS
BVB Usually PA is accompanied by the bronchus and these bronchovascular bundle is observed in the central portion of the lung unit such as pulmonary lobe, segment and even at the secondary lobule. On the other hand, PV is always situated at the border of the lung unit. PV is connected to the ILS and pleura. BVB : bronchovascular bundle(気管支肺動脈束)

30 BR/PAとPVは交互に並ぶ 気道・肺動脈・肺静脈:解剖 PA PA PV BR BR PV BR PV PV PA PA PA PA PV

31 気道・肺動脈・肺静脈:CT Pa Pa Pa Pv Pv Pv Br Br Pa Br Pa Pa Pv Pv Pv Br Br Br Pv

32 二次小葉

33 二次小葉 小葉間隔壁や胸膜に囲まれ、 3-5本の終末細気管支を有するユニット 終末細気管支

34 細葉 終末細気管支が支配するユニット

35 二次小葉 ILS TB PV TB TB 小葉支配気管支 ILS Br PV PA

36 CTにおける二次小葉の認識

37 CTにおける二次小葉の認識 5. 小葉内分岐構造:Reidの小葉 細気管支炎
肺野HRCT像:小葉内でmmパターンを有する分岐構造が顕在化している(円)。

38 小葉(細葉)中心部 TB, 1st RB先端 おおよその小葉(細葉)中心部

39 小葉(細葉)中心部 小葉中心部は小葉内に複数存在 ”点“ではなく、”領域“

40 小葉(細葉) 中心性陰影 空間的に等間隔に分布 粗大構造と一定の距離を持つ
In a simple words, centrilobular opacity distributed evenly within the lung and do not attach to the gross structures.

41 HRCTによる二次小葉の描出 細葉中心~細葉辺縁(胸膜、小葉間隔壁) 2.5mm CTで見えている肺動脈先端周囲が
おおよその細葉(小葉)中心

42 小葉中心部の捉え方 小葉辺縁部=胸膜、葉間裂、小葉間隔壁 細葉中心部まで 2.5mm PV PA BR ILS PL
In the subpleural portion, centrilobular portions are demonstrated as area 2-3mm from lobular border such as pleura and ILS.

43 小葉中心部の捉え方 PA BR PV BR PA PV PV
On HRCT, centrilobular portion can be recognized as area around the tip of visible intralobular PA and 2-3mm apart from lobular border. PV PV

44 肺胞 Alveolus 肺胞隔壁=本来の間質(狭義)
毛細血管 マクロファージ II型肺胞上皮 I型肺胞上皮 Now we move to alveolus.

45 肺胞隔壁は薄く、CTでは直接見えない

46 間質性肺炎における肺野濃度の上昇 CTにおいて、 肺胞隔壁病変が意識されるのは、 肺野濃度の上昇所見を見たとき
So most important CT findings of IP is elevation of lung density. This are is almost normal and this area is characterized by the narrowing of alveolar lumen due to marked thickening of alveolar septa.

47 すりガラス影の成り立ち 肺胞隔壁肥厚 すりガラス影 正常肺胞 肺胞腔内浸出液

48 構造改変(Re-modeling):蜂巣肺
肺胞管 肺胞 蜂巣肺

49 構造改変(Re-modeling):牽引性気管支拡張

50 肺胞隔壁性間質病変の画像所見 何もないところに濃度が付加 一部の病変では構造改変 胸部のCT第3版 MEDSI

51 リンパ路性間質  (いわゆる広義間質) ・肺のフレームワーク ・リンパ路 岡田慶夫 図説肺のリンパ系と肺癌 金芳堂 1989

52 肺のフレームワーク

53 小葉構造とリンパ管

54 見えにくいものがはっきりと見えるようになる
リンパ路(広義間質)病変 の画像所見 見えているものが太まる 見えにくいものがはっきりと見えるようになる

55 二種類の肺の間質 肺胞隔壁性間質 リンパ路間質 間質性肺炎 サルコイドーシス 癌性リンパ管症 肺水腫 毛細血管 マクロファージ
II型肺胞上皮 I型肺胞上皮 サルコイドーシス 癌性リンパ管症 肺水腫 16 二種類の間質 肺胞隔壁性間質  I型、II型肺胞上皮の基底膜と肺胞毛細血管内皮細胞の基底膜に挟まれた領域(黄色)を指し、この中には、線維芽細胞様細胞と細胞外マトリックスが含まれている リンパ路性間質  小葉間隔壁、胸膜、気管支周囲、肺動静脈周囲、小葉内気管支肺動脈束など、肺のフレームワークに存在する間質である。

56 まとめ 1 胸部単純写真の読影には、胸部解剖の非対称性を理解することが重要である。
まとめ 1 胸部単純写真の読影には、胸部解剖の非対称性を理解することが重要である。 気管支 肺葉 肺動脈 横隔膜 肺縦隔境界線の理解は、CTの横断像を想起し、その成り立ちを理解することが重要である。

57 まとめ 2 肺野のCTを読影する際に二次小葉構造の正確な理解は必須である。
まとめ 2 肺野のCTを読影する際に二次小葉構造の正確な理解は必須である。 肺の間質には肺胞隔壁性間質とリンパ路間質の2種類があることを理解することが重要である。

58 専門医研修カリキュラム 専門医研修カリキュラムの明示。 このe-ラーニングコースは以下の専門医研修カリキュラムの項目に準拠しています。
 専門医研修カリキュラム 専門医研修カリキュラムの明示。   このe-ラーニングコースは以下の専門医研修カリキュラムの項目に準拠しています。 総論Ⅳ.7   胸部X線検査法

59 文献 1.髙橋雅士 Ⅰ胸部単純X線写真のminimum requirements 02 胸部単純X線写真:読影を楽しむために必要な基本的なこと 髙橋雅士編 新胸部画像診断の勘ドコロ p14-39 メジカルビュー社 2014 東京 2.髙橋雅士 Ⅱ胸部CTのminimum requirements 03 胸部CT:読影に必要な解剖学 サブマクロレベル 髙橋雅士編 新胸部画像診断の勘ドコロ p メジカルビュー社 2014 東京 3.髙橋雅士 Ⅲ 肺・縦隔の正常解剖とCT像 4.肺野末梢構造とHRCT:二次小葉を中心に 村田喜代史、上甲剛、村山貞之編 胸部のCT第3版 p メディカルサイエンスインターナショナル 2011 東京 4.髙橋雅士 第7章 胸部単純X線写真 宮城征四郎、藤田次郎編 研修医・指導医のための呼吸器疾患診断Clinical Pearls p 南江堂 2015 東京

60 設問 肺野末梢構造の解剖に関して誤っているものはどれか。ひとつ選べ。 気管支と肺動脈は走行をともにする。
二次小葉の辺縁構造として胸膜、小葉間隔壁がある。 肺胞構造はHRCTにて描出可能である。 間質性肺炎では肺野濃度が上昇する。 細葉は終末細気管支の支配領域である。

61 解説 肺野末梢構造の解剖に関して誤っているものはどれか。ひとつ選べ。 気管支と肺動脈は走行をともにする。
→正解 スライド30-32に示しているとおり、両者は肺のあらゆるレベルの解剖学的構造において走行を供にしてしかも解剖学的ユニットの中央を走行する。 二次小葉の辺縁構造として胸膜、小葉間隔壁がある。 →正解 スライド31に示しているとおり、小葉辺縁構造として重要なものは胸膜、小葉間隔壁である。 肺胞構造はHRCTにて描出可能である。 →間違い スライド46に示しているとおり、肺胞隔壁は0.5ミクロンの厚さでHRCTでもその構造を直接描出することは困難である。 間質性肺炎では肺野濃度が上昇する。 →正解 スライド47,48に示しているとおり、間質性肺炎の病理学的所見は肺胞隔壁の肥厚でありこれにより単体容積あたりの空気の容量が減少し肺野濃度は上昇する(すりガラス影)。 細葉は終末細気管支の支配領域である。 →正解 スライド35に示しているとおり、終末細気管支の支配領域を細葉と呼ぶ。


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