GIS を活用した南海地震対策につい て 愛媛大学防災情報研究センター 防災 GIS 研究会 山岸宏光・鳥居謙一・ネトラ バンタ ゙リ 第 4 回四国 GIS シンポジウム 2011 年 2 月22日 徳島大学.

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小学校5年生 自然災害を防ぐ 第2時 自然災害がおきやすい国土 板書・スライド用教材 大分川 七瀬川 大野川 日本文教出版株式会社
地理情報システム論 第6回 GISによる処理技法 GIS入門(2)
小学校5年生 自然災害を防ぐ 第2時 自然災害がおきやすい国土 板書・スライド用教材 大分川 七瀬川 大野川 日本文教出版株式会社
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GIS を活用した南海地震対策につい て 愛媛大学防災情報研究センター 防災 GIS 研究会 山岸宏光・鳥居謙一・ネトラ バンタ ゙リ 第 4 回四国 GIS シンポジウム 2011 年 2 月22日 徳島大学

愛媛地域防災力研究連携協議会 と「防災 GIS 研究会」の発足

愛媛大学防災情報研究センターにおける防 災 GIS 研究会の計画の概要 防災情報 データベース ウェブサーバー 防災情報 データベース ウェブサーバー ユーザー 市町村・ 県・国家 機関・研 究者など ( 登録ユー ザーのみ) 市町村 役所・役場 市町村 役所・役場 県 県 関係国 家機関 データ整理、データ ベース化 (一般データベース、 GIS データベース、 Google Earth に よるデータベースなど) 、ウェ ブ限定公開

愛媛地域防災力研究連携協議会 防災 GIS 研究会の組織構成(案 ) 国:松山河川国道事務所、大洲河川国道 事務所、松山空港港湾事務所 愛媛県:県民環境部、土木部、農林水産 部、 オブザーバー:南予地方局 八幡浜支局 、大洲土木事務所、大洲市、西予市、内 子町 H22 年度の計画:肱川流域をモデルとした GIS データベース(試作版)の構築

1 )災害情報データベースの構築 多様な災害・防災情報が散在している。国、国 土地理院(基盤地図情報)、県、市町などには 管内図作成やハザードマップ作成に使用したア ナログ、デジタルの地図・写真情報、数値情報 があるが、事業終了後は担当者が代わるなどの ため、お蔵入りしていて活用されないことが多 い。 これらの情報の集約化と使える情報に変換して 提供する。 TXT, SCV, XML, BDS などファイル 形式が多様であるため、汎用のファイル( shp や KML など)に変換する。 どこにどのようなデータがあるかを調査して、 ポータルサイトとして、管理サーバに保管する 。

地理院の基盤地図情報の活用 (2500分ベース、 10m_DEM, 5m_DEM など) 基盤地図情報(東温市、道路縁と水涯線) を Google Earth に載せたもの 基盤地図情報(東温市、道路縁と水 涯線)を国土交通省 Lidar によるオル ソ画像に載せたもの)

国土交通省のレーザープロファイ ルデータ(2m _DEM など)の GIS 変換

松山水害地域の GIS データの作成 (松山平野の 2m_DEM ;国交省提供) 微地形解析図と浸水箇所 ( ) アジア航測(株)の協力による赤色立体画像 との組みあわせ 赤色立体画像のみでは、起伏のすくない 平野ではあまり表現されない

国土交通省大洲事務所(肱川流域 2m_DEM) のデータの GIS 変換 肱川流域 の等高線データ Google Earth で3 D に表現

愛媛県の地震による液状化予測図の GIS 化 ARCVIEW で Standard9_JGD を使って 4 次メッシュ( SCV) を GIS に展開す る 愛媛県全体の4次メッシュ 愛媛県の液状化率(%)の分布図: 松山市・今治市 標準地域メッシュポリゴン作成 → テーブル結合により加速度などの予測図を作成 する。

四国・愛媛における 試作版災害データベースの内容 愛媛県中予局提供データ 主に、土石流危険区域、地すべり危険箇所、急 傾斜崩壊危険箇所、落石等危険箇所、水防区域 、浸水区域、津波浸水区域などの提供 愛媛県中予地域(松山市周辺)を対象に過去の 災害情報と現状の対策状況などを Google Earth 上データベース化

Google Earth 上でのデータベースを実施する 道路情報 行政境界線 土石流危険渓流分布 降水量観測点(リアルタイム情報) 土石流監視地点( CCD カメラによるライ ブ映像) そのほか、場所ごとのデータ整備

2)情報プラットホームの形成 災害関連情報を使える情報や情報データ ベースにより共通のプラットフォームに 変換して提供する。 TXT, SCV, LEM, XML, GML などファイル 形式を SHP や KML ( Google Earth) に統合 してプラットフォームを作り情報共有を 行う。 災害時に GIS による情報共有・業務支援を おこなうーたとえば、紙で配布されてい るハザードマップの更新や修正などを行 う。

Google Earth API による表示 ウェブサイトへの移動

地震災害予測マップ(4次メッシュ)を KML に変換、 Google_Earth で提供する 活断層や地すべりマップ などの災害データを張り付ける KML に変換して Goolgle Earth に載せる ARCSCENE で液状化率 を3 D 表現する

Google Earth 上での GPS データや 災害・防災情報の可視化 2010年庄原災害 調査軌跡と土砂災害 データ 2004 年新居浜災害 内子町の防災マップ

新潟県中越沖地震による柏崎刈羽通水復旧 GIS をモデルにする 京都大学防災研・巨大災害研究センター 新潟大災害復興科学センター編 (2009): 新潟県中越沖地震対応における地図作成班の活動

3) GIS チームの設立と人材育 成 1)愛媛大学 Media Center の ARCGIS で 適宜実習を行い、学生、自治体職員向け GIS の実習により、 GIS データの変換など をできる人材を育成する。 2)新潟 EMC ( Emergency Mapping Center) の活動をモデルに人材育成をめざ す。

1)災害情報データベースの構築 2)情報プラットホームの形成 3) GIS チームの設立と人材育成 まとめ 防災 GIS 研究会の到達目標は