Web2.0 まとめ ー 2.0 から 3.0 へ メディアコミュニケーション論Ⅲ 第10回. Web2.0 的企業とは(復習) 1. パッケージソフトウェアではなく,費用効 率が高く,拡張性のあるサービスを提供す る。 2. 独自性があり,同じものを作ることが難し いデータソースをコントロールする。この.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
2008-06-11 MK6328 3年 白石 彩奈 Amazon.co.jp の成功. Amazon.co.jp とは? ● 2000年11月1日にオープンした、 Amazon.comの日本版サイト。 ● 以来、オンラインストアとしては最大規模を誇る インターネット小売販売。 ● 主に、書籍を取り扱う。
Advertisements

農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター 天敵・害虫関連情報の共有環境 「天敵 Wiki 」の構築 菅原幸治 * ・木浦卓治 * ・田中 寛 ** ・関塚知己 *** * 農研機構・中央農業総合研究センター ** 大阪府立食とみどりの総合技術センター *** 神奈川県西湘地域県政総合センター.
IBMユーザ研究会九州研T3 3.Web2.0を実際に使ってみた. Web2.0を実際に使ってみました 研究会をプロジェクトに見立 てて “ Google SpreadSheet ” で会議を開く “ SNS ” でコミュニケーションを補助する “ Wiki ” で成果物を共有する.
2.Web2.0 とは. 2-1. Web とは Web とは・・・インターネットなどのネットワークに接続されているコンピュータを利用して、 誰もが情報を閲覧することができるように公開する システム 1989 年に欧州核物理学研究所 (CERN) の Berners-Lee が学術論文や資料の管理を.
Software Engineering Laboratory, Department of Computer Science, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University 1 ソフトウェア部品推薦のための.
1 通信教育学部 コンピュータ演習 WWW における情報検索とブラウザ 担当: 遠藤 美純
Amazon.com メディアコミュニケーション論Ⅲ 第5回. 沿 革 1995 年 Jeff Bezos (ジェフ ベゾス)が Amazon.com のサービスを開始 Amazon.com 米国の他に英国,ドイツ,フランス,日本, 中国,カナダ Amazon.co.jp は 2000 年 Amazon.co.jp.
Amazon.com 成功の要因 日本大学B班 3年 小林 宏司 2年 海老澤 佑太 横井 大樹.
Copyright © Kazuhito HAMANO 2007 all Rights Reserved. 1 情報基礎( Week4 ) ≪ WWW で展開される新しい技術≫ 非常勤講師 濱野和人 2007/5/8 火曜 1,2,3 限
インターネット道の駅 2011年 X 月 XX 日 株式会社 エム・テー・シー. 2 事業計画書目次(例) I. はじめに 1. 提案者プロフィール 2. 提案の背景 3. 事業の概要(含む事業コンセプト) II. 事業計画概要 1. ビジネスモデル 2. 事業理念と事業ビジョン 3. 顧客および顧客ニーズと市場規模.
Web2.0 まとめ ー 2.0 から 3.0 へ メディアコミュニケーション論Ⅲ 第8回. Web2.0 的企業とは(復習) 1. パッケージソフトウェアではなく,費用効 率が高く,拡張性のあるサービスを提供す る。 2. 独自性があり,同じものを作ることが難し いデータソースをコントロールする。この.
IBMユーザ研究会九州研T3 5章 Webの発展可能性. WWWの発展が企業に与えるもの 顧客・ユーザのリテラシー向上 顧客・ユーザの操作的な ” 常識 ” の変化 システム開発プロジェクトでの応用 ウェブの発展を、企業はどう捉えて、 自らをどう変えていく必要があるか? 新しいプラットフォームをより深く理解することで、
C G M 集合知 メディアコミュニケーション論Ⅲ 第9回.
Web2.0まとめ  ー 2.0 から 3.0へ メディアコミュニケーション論Ⅲ 第7回.
W e b 2.0 メディアコミュニケーション論Ⅲ 第4回.
北海道大学理学部地球科学科地球物理学 惑星物理学研究室 B4 加藤 学
検索エンジン最適化.
Web2.0 まとめ と 補足 メディアコミュニケーション論Ⅲ 第9回.
コンピュータ演習Ⅰ 8月6日(土) 4限目 フリーウェア.
第2章 ネットサービスとその仕組み(前編) [近代科学社刊]
休講掲示板の電子化 鵜川研究室 菊地洲人 (あらかじめチラシを配る) 情報数理4年の菊地です。 これから私の研究内容の発表を始めます。
Traceability メディアコミュニケーション論Ⅲ 第13回.
メ デ ィ ア ・ リ テ ラ シ ー.
ネットショップデザイン入門Ⅰ・Ⅱ  WEB広告による収益.
Amazon.com メディアコミュニケーション論Ⅲ 5/16/08.
北海道大学 理学部 地球科学科 地球物理学 惑星物理学研究室 B4 堺 正太朗
2016/05/30 駒澤大学 経営学部 市場戦略学科 Mr4026 ばーちー
5.ブログの有効活用 プレゼンテーション資料 「ネット社会の歩き方」レッスンキット プレゼンテーション資料集
情報は人の行為に どのような影響を与えるか
IBMの歴史 発明 System 360 (1964) Hard Disk (1956) DRAM
ちょっと気になること メディアコミュニケーション論Ⅲ 第14回.
消費者行動とサービスの変遷  2016/09/15  MR4215 USU.
SMSを利用した コミュニケーションシステムの開発
ブログ・SNSの活用を考えよう 2012年 情報C ⑥ .
Mobage(モバゲー)とは何か? ~ゲームサイト?orSNS?~
Webをソーシャル化するFacebook
検索サイトの話 情報社会と情報倫理 1/22/09.
「AISA(アイサ)」 検索からソーシャルフィルターへ Attention Interest Social Filter Action
メ デ ィ ア ・ リ テ ラ シ ー 情報社会と情報倫理 第2回.
メディアとコンテンツ メディアコミュニケーション論Ⅲ 4/25/08.
ま と め メディアコミュニケーション論Ⅲ 第15回.
2009/5/22 けーちゃん カンタン  Wikiで情報共有 あいさつ 2009/5/22 けーちゃん
Amazon.co.jpの成功 2008-06-11 MK6328 3年 白石 彩奈.
欄外表示の変遷と ディジタル新聞ビジネス に関する一考察
Facebook 初級編 HEDS代表 永井宏樹 HEDS.
かつしかの人を知る! 街を知る! かつしか地域づくりネット
1DS04169K 太田睦美 1DS04185K 高田将平 1DS04206E 森根光春
“W e b 2.0”,次どこへ?  - バズワード メディアコミュニケーション論Ⅲ 第3回.
家族、学校、 みんなで考えよう、 ケータイ.
Amazon.com メディアコミュニケーション論Ⅲ 第6回.
ケータイの使い道に関心を 子どもがケータイをどのように使っているかご存知ですか?
2004年度 サマースクール in 稚内 JavaによるWebアプリケーション入門
2003年度 データベース論 安藤 友晴.
ICT活用指導力チェックシート(小学校版)
アフィリエイト広告 2008-05-14 MK6328 3年  白石 彩奈.
Webデザイン入門  WEB広告による収益.
情報技術とビジネス・プロセス革新②(第8章) 2.プロセス革新と企業戦略
インタネットマーケティング グーグルの戦略
Wikimedia 1DS05185P 切原有一 1DS05199E 野村知己 1/11.
Webサイト制作 第1回 動的なページ.
只見町 インターネット・エコミュージアムの「キーワード」検索の改善
ネットショップデザイン入門Ⅰ・ⅡSEO 2013/12/18 Webデザイン入門 SEOの基本.
わたしの好きな Webページ 情報リテラシー実践Ⅰ 首都 大.
一人暮らしの男性のための料理検索システムの設計
Webコミュニティ概念を用いた Webマイニングについての研究 A study on Web Mining Based on Web Communities 清水 洋志.
SNS・ミニブログとは ネット上で色々なコミュニティの人とつながることができるサービス 学校・地元・趣味や友人の友人などとつながり、コミュニティを形成することもできる.
早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻 後藤研究室 修士1年 魏 元
わたしの好きな Webページ 情報リテラシー実践Ⅰ 首都 大.
Googleの マーケティング戦略 馬 橋琳.
マーケティング.
Presentation transcript:

Web2.0 まとめ ー 2.0 から 3.0 へ メディアコミュニケーション論Ⅲ 第10回

Web2.0 的企業とは(復習) 1. パッケージソフトウェアではなく,費用効 率が高く,拡張性のあるサービスを提供す る。 2. 独自性があり,同じものを作ることが難し いデータソースをコントロールする。この データソースは利用者が増えるほど,充実 していくものでなければならない。 3. 利用者を信頼し,共同開発者として扱う。 4. 集合知を利用する。

Web2.0 的企業とは(復習) 5. カスタマーセルフサービスを通して,ロン グテールを取り込む。 6. 単一デバイスの枠を超えたソフトウェアを 提供する。 7. 軽量なユーザーインターフェース,軽量な 開発モデル,そして軽量なビジネスモデル を採用 する。

1.サービスを提供 Google の各種サービス オンラインゲーム ⇔ パッケージゲーム

2.同じものを作ることが難しいデータ ソース “ 同じもの ” を今から作って,追いつくことは 難しいデータベース そのデータを利用できるような仕組み( API) を公開 他のデータベースに移行することが難しく なる

3.利用者を信頼し,共同開発者として 扱う 利用者のフィードバック(意見・感想)を参 考にする ということであろうが,友人に紹介してもら って,新たな利用者を獲得も,その一つでは

4.集合知の利用 Amazon のカスタマーレビュー Wikipedia Google のページランク みんながリンクを設ける みんなが価値があると思う 信頼性という問題が常にある

5.ロングテールを取り込む Amazon のビジネスモデル Wikipedeia も, “ 大きさ ” の制約がないので, ロングテールを取り込んでいることになるだ ろう 紙ベースの百科事典では採択されないよう な項目

6.単一デバイスの枠を超えたソフトウ ェア デスクトップパソコン から携帯端末へ 位置情報を活用 いろいろ問題 後で取り上げる予定

7.軽量なユーザーインターフェース,開発モ デル,ビジネスモデル 変更を前提として開発 “ 直ぐに ” , “ 簡単に ” 開発・変更 完成しない 常に新しいものを提供 利用者離れを防ぐ

“ レコメンデーション ” の補足

参考サイト・文献 文献 8 文献 15 (サイト)

情報の海の中から,どうやって欲しい情報を 見つけるのか 従来は,キーワードを入力しての検索 ロングテイルの尾の先の情報は検索対象に なるか? いろいろ限界がある

レコメンデーション(1) 推薦,推奨, “ おすすめ ” Amazon のレコメンデーション 誰かにすすめてもらう “ ビジネス ” である以上,そのバイアスはある ?

レコメンデーション(2) 種類 文献 15 の “ レコメンデーションの虚実( 2 ) ~レコメンデーションの分類 ” 文献 15 レコメンデーション

協調フィルタリング(1) 利用者 A は,Xに興味がある 利用者 B は, X と Y に興味がある A は, B と同じ X に興味があるから,他の物に も同じように興味がある(だろう) A に Y を教える X という商品を買った X という情報を検索した

協調フィルタリング(2) 実際には,いくつかの組合せで行う 大量のデータが必要 コンテンツの中身(属性)のことは考慮され ない X のどこに興味があるのか? ひとつのことにウマがあったら,他すべてと もウマがあうのか? 他人に頼まれて商品を購入しただけであって ,自分は興味がない

協調フィルタリング(3) 精度をあげるためには,顧客の情報が必要 プライバシーの問題

コンテンツベースフィルタリン グ(1) コンテンツの属性を用いる 利用者が自分の興味の属性を登録 作家の名前 “ プログラミング ” (キーワード) 登録した属性と同じ属性をもつコンテンツ その作家の新刊 Java プログラムの新刊

コンテンツベースフィルタリン グ(2) データが少なくても可能 属性を正しく認識できるか? 絞込み 利用者が登録という作業を行う?! 購入した商品から,属性を抜き出すことに なるが …

確率による方法 文献 15 の “ レコメンデーションの虚実( 4 )~ ベイジアンは「 Amazon を超えた」のか? ” レコメンデーションの虚実( 4 )~ ベイジアンは「 Amazon を超えた」のか

問題点(1) 気持ち悪がられている レッシグ教授(文献 14 , p.143 ) 店員が客の後をつけ,何を見ているかメ モする しかし,同様なことは(実世界で)以前か ら行われている?

ク チ コ ミク チ コ ミ

友達の推薦(1) 友達とは趣味が合う 友達の “ おすすめ ” を購入する

友達の推薦(2) すべての面で趣味が合うのか? 同じスポーツを楽しんでいるから,同じ歌手 が好き?! 押し付けになると,友達関係もおかしくなる

友達の推薦(3) 逆に,同じものに興味のある人 同じ(ような)商品を購入した人 と友達に なろう

友達の推薦(4) 商品紹介の(個人)ブログ 自分と合いそう そのブログを追っかける アルファブロガ-

S N S (1) 同好の士 MySpace 音楽に特化した SNS アーティストのプロモーション アーティストとファン,ファン同士の交流 米 MySpace を、米広告ネットワークの Specific Media が買収 米 MySpace を、米広告ネットワークの Specific Media が買収

S N S (2) SNS に登録する際,自分の情報も登録 その情報に合わせて,広告 広告主にとって効率が良い(?)

Web2.0 → Web3.0 ?(1) Google 、 Facebook にユーザーデータ共有を めぐり圧力 ――API の利用規約を変更 11/08/news012.html 11/08/news012.html Facebook 、 Google Gmail 対抗の「 Project Titan 」発表へ 5/news022.html 5/news022.html

Web2.0 → Web3.0 ?(2) Google 、友人のページを検索結果に表示する 「ソーシャル検索」を日本でも開始 _ html _ html Google 、 Facebook 対抗のソーシャルプロジ ェクト「 Google+ 」を発表 9/news022.html 9/news022.html

“Wikipedia” の補足

Wikipedia (1) 広告がない 運営資金は? ウィキメディア財団が財務・運営を担う ほとんどは寄付 広告を載せることは, 2002 年に話がでた スペインで反対運動

Wikipedia (2) 問題が多くあるから,プロジェクトを止めれ ばよい? “ 世界には Wikipedia が唯一の百科事典である という言語も少なくない ” (文献 11 , p.264 )

Wikipedia (3) 実名制の動きはないのか? ラリー・サンガー( Wikipedia の共同設立者) シチゼンディウム(派生プロジェクト) 本名の登録 専門家のチェック 野蛮な振る舞い・荒らし・妨害の寛容では ない うまくいくか?!

“ 集合知 ” の補足

民 主 主 義民 主 主 義 選挙で多数を占めた政党が政権 “ 多数意見が正しい ” という前提? 少数意見の尊重

集 合 知(1) 文献 1 の例 スペースシャトル チャレンジャー号の事故原 因 関係した4社のその日の株価下落率が最も大 きかった会社の製品に原因があったと半年後 に公表された 市場関係者という(多数)の意見が “ 株価 ” に 反映した

集 合 知(2) 次のような属性 多様性 独立性 分散性 集約性 をもつ集団は,正確な判断をしやすい “ 絶対に ” というわけではない

集 合 知(3) 落とし穴 同じ見方しかしない(多様性) 他人の意見の影響(独立性) 同じ情報源(分散性) 集団として誤った判断を下す 選挙は?

集 合 知(4) Linux オープンソースソフトウェア 個々の知識を互いに補い合う “ 集約 ” することがうまくできること 個々の知識を “ 越えた ” ものとなる Linux の場合は, Linus Torvalds の存在

集 合 知(5) 日本 IBM が企業向け統合ソーシャルソフトを 発売、社員の知識を「集合知」として活用 406/359144/ 406/359144/

集 合 知(6) 単独(個人)の知恵・知識と比較 一人の天才と多数の普通の人 優れている・劣っている 優劣をつけられるものかどうか 評価基準 集合知というものは存在するのか? 条件を満たすことが困難?

Web3.0

キーワード 多分,ソーシャルがキーワード 人と人とのつながりをベース アルファブロガー Facebook Twitter 効果を上げるためには,プライバシーの 問題を避けることができない,だろう

相も変わらず 炎上とか Twitter に契約選手の来店情報などツイート 、アディダスジャパンが謝罪 ws/ _ html ws/ _ html 悪用とか Twitter の架空人格アカウント、追跡レポー ト html html

結 局 新しいものが出現 使い方に慣れないことによるトラブル 悪用 常に問題が生じる 基本的なリテラシーの問題では?

Web3.0 で終わり にはならない Web4.0 Web5.0 ・ ・ ・ 基本的にはビジネス 儲かるもの しかし,いつまで “ 無料 ” モデルが 続くのか(個人的な疑問)