産業知識マネジメント 産業知識マネジメント Week.4 方法論 (情報と知識・知識創造・プロトタイピング) 先端経済工学研究センター 馬場靖憲
産業知識マネジメント 科学に対する異なった見方 Bruno Latour, “Science in Action”
産業知識マネジメント Bruno Latour, “Science in Action”
産業知識マネジメント Bruno Latour, “Science in Action”
産業知識マネジメント Bruno Latour, “Science in Action”
産業知識マネジメント Bruno Latour, “Science in Action”
産業知識マネジメント 設計者に対する現代の課題 既存の製品・サービスにおける効率の 向上から新しい価値基準の発見とそれ に基づいた新製品・サービスの提案 コンピュータ支援環境の向上 ⇒デジタル価値創造の実現
産業知識マネジメント パラダイム・シフト 「現場・現物」の人工物 ⇒ モノとして表現される「システム化知識」 ⇒ 知識を再利用する 企業によって開発され完成された製品 ⇒ 開発思想を提案し社会に育ててもらう製品 ⇒ 曖昧さから学ぶ (あたりまえからのフシギ発 見) 環境要因を外部化した製品 ⇒ 開発要因を内部化した製品 ⇒ 社会ニーズを盛り込む
産業知識マネジメント イノベーションの実現 : シュンペーターの新結合の起源はパレートの combinazione : 新しい組合せを見つけ出そうとする意欲,本能,発明 の才能,工夫力,独創性,構想力 イノベーションの担い手:エンジニアとブリコレール (直観・想像・知覚を駆使して「何でも手で器用に作る 人」) 依拠する思考パターン 知識 (モノゴトを実践する能力として,外在化された知識の 利用) 知性 (モノゴトを実践する能力として, リアルタイムでの知 性の実現) 特定の場所・時間に生起したブリコレールによる知性の ひらめきが変化への組合せを誘導する
産業知識マネジメント 知性の定義 「知性は,蓄積され,構造化されうる知識や 情報とは大きく異なり,それは,蓄積されるこ とのなく,有効に機能する瞬間にのみ威力を発 揮する力である.構造的に蓄積された知識は, ともすれば変化を恐れるが,知性は潜在的に萌 芽としてあるものを顕在化せしめるものだとい う意味で,本質的に変化を誘発する運動であ る.・・・知性は,ある対象構成する要素のう ちで何が可変的であり,何が不変的であるかを 識別し,変化にふさわしい組合せを予測する組 み合わせを予測する力なのである.その意味で, あらゆる知性にはいくばくかの賭けの要素が含 まれているというべきであろう.」 蓮實重彦,「東京大学卒業式における総長告辞」「学内広報」 No.1122, , p3
産業知識マネジメント 知識創造とは何か: 野中理論 図 3 - 1 組織的知識創造の2つの次元 知識の存在論的レベル 認識論的次元 形式知 暗黙知 個人 存在論的次元 組織グループ組織間
産業知識マネジメント 共同化 Socialization 表出化 Externalization 内面化 Internalization 連結化 Combination 図 3 - 2 4つの知識変換モード 形式知 暗黙知
産業知識マネジメント 共同化表出化 内面化連結化 図 3 - 3 知識スパイラル 対話 場作り 形式知 の結合 行動による学習
産業知識マネジメント 共同化 (共感知) 表出化 (概念知) (操作知) 内面化 (体系知) 連結化 図 3 - 4 知識スパイラルと内容の変化 対話 場作り 形式知 の結合 行動による学習
産業知識マネジメント 知識創造とは何か: J.S.Brown 理 論 J.S.Brown, Bridging Epistemologies: The Generative Dance Between Organizational Knowing
産業知識マネジメント J.S.Brown, Bridging Epistemologies: The Generative Dance Between Organizational Knowing
産業知識マネジメント J.S.Brown, Bridging Epistemologies: The Generative Dance Between Organizational Knowing
産業知識マネジメント 共創を生み出す場の実現 自由な人間の自然発生的協力(ハイエ ク) 共通目的 + 異質 + 平等(自由闊達) 共創の核:小集団による「全意識活 動」 (トランスコーポレーショ ン) ⇒ある意味で企業文化の革命が必要
産業知識マネジメント 製品分野ごとの 共創の「場」の類型化 工業製品分野(機能の追求)の場合 ⇒オーケストラによるコンサート・モデル デザイン志向製品開発(感性の追求)の 場合 ⇒ジャズ・モデル
産業知識マネジメント オーケストラによるコンサート・ モデル 前提:プロフェッショナルによる業務の遂 行 指揮者は何を指揮するのか? 要求される目的は,一糸乱れぬ演奏? ⇒指導者に要求されるのは, 1. 暗黙のうちのリーダーシップの発揮 2. 掛け声を出すタイミング 3. その行動を通じて,集団の独自性と精神性の明確化
産業知識マネジメント ジャズ・モデル ジャムセッション: お互いの演奏を聴きながら演奏の質を高める (他のプレイヤーの演奏に含まれる何かしらの「驚 き」によって触発された個々のプレイヤーの反応の 集積) 本当にフリーか? ⇒ 開発プロセス進行に一定のワクを人間の必要性 感性的製品の場合,一人の人間が評価を行う
産業知識マネジメント References 日本機械学会誌, vol.102,No.965,1999 年 4 月 馬場靖憲,デジタル価値創造, NTT 出版, 1998 年 ハイエク,フードリッヒ, “ 社会における知識の利用 ” , 嘉治元郎,佐代訳,「個人主義と経済秩序」,春秋社, 1990 年 ミンツバーグ,ヘンリー, “ ポスト・エンパワーメン ト:真のプロフェッショナル組織を活かすリーダーシッ プ ” ,ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス, vol.24,No.3,1999 年 5 月,pp D.Schon, “Reflective Conversation with Materials” in T. Winograd, Bringing Design to Software, ACM Press, 1996.
産業知識マネジメント 情報と知識: InfoSense by Devlin Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
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産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”
産業知識マネジメント Keith Devlin, “InfoSense, Turning Information into Knowledge”