環境省政策提言 Team”50-50” の結成と、 レシート等への CO2 排出量表示に関する提言 特定非営利活動法人 地球の未来 理事長 駒宮博男 (名城大学大学院経営学研究科客員教授)

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物流分野におけるCO2削減対策促進事業 (国土交通省連携事業) 背景・目的 事業概要 期待される効果 事業スキーム
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環境省政策提言 Team”50-50” の結成と、 レシート等への CO2 排出量表示に関する提言 特定非営利活動法人 地球の未来 理事長 駒宮博男 (名城大学大学院経営学研究科客員教授)

これまで行ってきた持続可能社会関連事業 ・遊休農地再生事業(美濃市、岐阜県) ・揖斐川流域環境教育モデル事業(環境省、揖斐川町、岐阜大学、エスペックミック、 その他) ・『蝶の楽園』事業(岐阜大学) ・ぎふ地球環境大学(岐阜県、県内 NPO ) ・ ESD-J 地域ミーティング( ESD-J ) ・ぎふ地球温暖化防止推進員養成講座(岐阜県、県内エネルギー管理指定工場第1種) ・ GHG 算定事業(アパックス) ・エマルジョンプラント導入事業(ライクスタカギ、地域 NPO ) ・ CO2 排出量算定事業(日本通運『えころじこんぽ』 エコプロダクツ大賞国土交通大臣 賞) ・マイクロ水力発電推進事業( AP-BANK 、名古屋大学、郡上市、篠田製作所、地域 NPO ) ・なごや環境大学(名古屋市) ・『ノリタケの森』利活用事業(県、市、地元、 NPO ) ・『森の健康診断』(河川事務所、県、市、一般市民、大学) ・『裏金ファンド、事務事業評価に関する提言』(知事へ 採択) ・『チーム 結成と CO2 排出量表示運動』(環境省へ提言 優秀に準ずる賞受賞) ・『国土形成計画に対する地域からの提言』(国交省岐阜国道事務所) ・『バイオマス利活用に関する提言』(農水省東海農政局) 法人紹介

プロロー グ 改革は、小さいところ、弱いところ、遠いところ から (持続可能な地域の集合が、持続可能社会!)

『改革は、小さいところ、弱いところ、遠いと ころから』 — 全ての問題は、地域から解決する — — 地域の問題こそ、地域の宝!? — ・広島県高宮町の事例(地域協議会) 閉鎖された JA スーパーを住民が再開、地域に郵便局誘致 『お好み住宅』で過疎対策、自然教室 etc . ・静岡県天竜市熊の事例( NPO 法人) 地域の女性が立ち上がり、『お母さんの店』 年商1億で、収益は高齢者福祉へ! ・長野県根羽村 『ねばーギブアップ』宣言 林業、建築を中心に、右方上がりの地域経済!! ・北海道浦河町 『ベテルの家』 精神障害を売り物にしてしまう! 今や町の基幹産業に!! ・郡上市明宝 『明宝レディーズ』 市場に出せないトマトをケチャップに

1.我が国の持続不能問題 何が持続不能で、何が持続可能か?

我が国の持続不能問題 1.人口減少社会(少子高齢化) ・少子化に伴う急速な人口減少 ・加速化する郡部の過疎(限界集落の急増) 2.国と地方の財政破綻 ・公金依存度の高い郡部経済を直撃 ・国と地方の借金>国民金融資産となると大変! 3.食糧、エネルギー自給率の低さ ・グローバルな食糧危機がやってくる(郡部は OK ?!) ・円安到来で、安い食料、エネルギー供給はストップ 4.二極化 ・国民感覚とは無関係の『持続的好景気』 ・郡部は取り残されるのか? 5.明確な将来展望の欠如 6.コミュニティーの崩壊

地方の現状持続可能社会へ

2.持続可能社会へ向けた 基本とする 3 つの原則 ①自然資本主義 ②補完性の原則 ③バックキャスティング

環境 経済 社会 環境経済 社会 持続可能社会 三者の対立構造三者の歩み寄り構造 環境 社会 経済 未だ経済優先の腰の 引けた考え方 持続社会の考え方(自然資本主 義) 第 1 原則 : 自然資本主 義 自然が生んだ利子のみを使 い、元本には絶対に手をつ けない。 元本に手をつける経済 石油、ウラン、燐鉱 石等

補完性の原則による地方自治とは 第2原則 : 補 完性

バックキャストとフォーキャスト( “ ナチュラルステップ 的思考) 例 : 食料自給率5%アッ プ 例 : 食料自給率 100 %を目指 す! 第3原則 : バックキャス ティング (ナチュラルステップ HP より)

各セクターが考え得るタイムスパンは ・行政 : 1 年(単年度主義) 最長で 10 年(総合計画) ・政治 : 4 年(任期)? ・企業 : 四半期決算が基本? 長期でも 5 年(世の中の流れがあまりにも 速い?) ・一般人 : 「今日の夕食何にしようか?」 ・林業家 : 100 年 ・農家 : 基本は 1 年 ・持続社会論者 : 1,000 年 持続可能社会構築のためのタイムスパンは・・・・・・ ・気候変動 : 最短で 100 年 2090 年に CO2 濃度 450ppm が最短のシ ナリオ ・政策決定者の考えねばならない最短スパン : 100 年 cf. 香港( 99 年)

3.いよいよ本題 ① Team”50-50” の結成 ②レシート等への CO2 排出量表示

ここ数ヶ月の状況の整理 ・昨年 11 月 : 『温室効果ガス算定マニュア ル』 (環境省・経済産業 省) ・ 1 月:『不都合な真実』(アル・ゴア) ・ 2 月:ブッシュの一般教書演説 ダボス会議 IPCC 第 1 作業部会の報告 ・ 3 月:『 2050 年に 70 % GHG 削減』(環境省) 積極的バイオマス利用推進(政府) 『環境立国戦略』(内閣) ・昨年秋から : 穀物相場の急騰 バイオエネルギーの動向

82 %削減ライン どの位 CO2 を削減したら良い か? 2006 年 1 月、小池環境大臣、英国環境担当大臣が会談し、 2050 年に 50% 削減するための日英共同研究を開始することを合意。 2007 年 3 月、 2050 年に 70 %削減モデル発表!! 一番緩くて も 50 %削減 ( 2375 年) 82 %削減 (2090 年)

提言1 : Team “50-50” の 結成 Team for sustainability fifty - fifty あなたは、 2050 年に生きていますか? きっと、この世にはいないでしょう。 でも、あなたの子供や孫は、きっと生きています! 明日の命が不明な我々のためではなく、 明日、生きなければいけない子供たち、 そしてしその子供たちのために・・・・・ “50-50” ・・・英語で言えば、 “fifty fifty” 、要するに『イチカバチカ』 『そんなこと出来っこない!』と思っている人も、 『イチカバチカ』参加して は?! (ロゴ案)

賛同する人・企業・団体 → 子供たちを思う人・企業・団体 → 持続可能社会を目指す人・企 業・団体 賛同しない人・企業・団体 → 危機管理能力のない人・企業・ 団体 → 世の中を捨てている人・企業・ 団体 ・ team”50-50” を『環境立国戦略』の主軸に!! ・経団連も『自主行動計画』から一歩(十歩?) 進んで、 team”50-50” の主役に!! “ ポスト京都 “ をどう考える か・・・・・・・ 視点1 視点2

提言2 : レシート等への CO2 排出量 表示 あなたは日常生活で、どれだけ CO2 を排出しているか 知っていますか?? 『マイナス 6 %』? 『マイナス 50 %』? どちらにしても、現在の排出量を知ることが第一 歩!! これは、当たり前すぎるはなし!! 現状を知らずして、目標は語れません。 日常生活の中で、 CO2 排出量を簡単に認識できる社会 的インフラが必要です。

フェーズ 1 : 先ずはエネルギー関連か ら (電気、ガス、石油、その 他) ● 例えば、中部電力のレシートの場 合・・・・ (名城大学大学院経営学研究科単位論文よ り)

フェーズ 2 : つづいて、運輸輸送・旅 客 CO2 ○○ kg 行き先別に CO2 排出量を表示し、他の移 動手段と比較する。 CO2 削減のため、全社をあげて取り組ん でいるということを乗客にも伝える。プ ロジェクトロゴ ● 例えば、新幹線の切符に印 刷・・・・・ (名城大学大学院経営学研究科単位論文よ り)

フェーズ 3 : さらに、あらゆる商品に 展開 ● 例えば、レジ袋の有料化に備え て・・・・ 有料化する前に、レジ袋に CO2 排出量表示 → 消費者に対する啓発

ロゴ使用料でファンドを設 立!! ファンドの使い道(基本的には学生に) ① 『林地残材排出アイデアオリンピック』 21 世紀の我が国のエネルギーの中核になる可能性のある木質バ イオ マス利用促進が基本テーマ。 全国の大学の林学系学生等を中心にアイデア募集。 入選作を中心に、『競技場』(実際の林地)で競う。 ② 『マイクロ水力アイデアオリンピック』 『ロボコン』もいいけど、『マイクロ水力』は、中山間地域の エネルギーと して極めて有望。 未だ研究者が少なく、しかも水利に関する法の縛りがきつい。 しかし、若者のアイデアで新たな展開を期待! 全国の、高専、大学を中心にアイデア募集。 入選作を中心に、『競技場』(実験用水路)で競う。 尚、アイデアは、できる限りオープンソースとして、 誰でも利用可能とする。

原点に戻っ て・・・・・・・・ もう一度確認すべき、セバン・スズキの『伝説の演 説』 全国の小中学生に配るべき!! できれば、国語の教科書に掲載してほしい!! (私は、恵那市立三郷小学校の卒業式の日、 6 年生に配りまし た!!)