1 EASE プロジェクトにおける EPM ( Empirical Project Monitor) を用いたプロジェクト管理デモ 奈良先端科学技術大学院大学 産学官連携研究員 松村 知子 2005 年 9 月 30 日 JISA 経営者セミナー.

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1 EASE プロジェクトにおける EPM ( Empirical Project Monitor) を用いたプロジェクト管理デモ 奈良先端科学技術大学院大学 産学官連携研究員 松村 知子 2005 年 9 月 30 日 JISA 経営者セミナー

2 EPM ( Empirical Project Monitor)  ソフトウェア開発支援として広く普及し 利用されているツールからデータを収集 し,プロセス改善のために有益な分析結 果をユーザに提供するためのツール 構成管理システム,メーリングリストマネー ジャ,障害管理システム etc.  特長 データ収集のための工数が非常に少ない リアルタイムに収集が可能 データの改ざんが困難

3 構成管理システムー CVS /* ワークディレクトリへソースコードをコピー */ $cvs checkout module1 /* ファイル編集 */ $vi module1/file1.c /* 変更ファイルの保存 */ $cvs commit – m “ バグ No.1 修正 ” /* 新しいファイルを作成 */ $cvs add file_new.c $cvs commit – m “ file_new を追加 ” ・・・・・

4 障害管理システムー GNATS

5 EPM の現状  7企業( 8 プロジェクト)における導入 実績 EASE プロジェクトで,導入支援,データ分 析・フィードバックを実施中  オープンソース化 ユーザによるデータ収集機能・分析機能のカ スタマイズが容易  導入後のフィードバックによるツール機 能の改善・新機能開発中 Excel 出力機能 フィルタリング機能 集計機能

6 EPM 基本機能( 1 )~規模 複数プロジェクトの一括 管理 テスト工程 大規模な 仕様追加発生 開発完了後の 不要コード削除 規模と期間(開発・テスト)を比較 → 残り期間を予測・特異プロジェクトを検出

7 EPM 基本機能( 2 )~障害 複数プロジェクトの一括 管理 障害の収束状況監視 → 異常検知・終了時期の予測 テスト工程後半 テスト項目漏れ テスト工程に対して 障害数が異常に少ない

8 EPM 基本機能( 3 )~メール プロジェクト内の コミュニケーション状況監 視 プロジェクト開始時期 順次夏休み 結合テスト開始前

9 システム変更状況 開発完了 ソースコードの変更状況か らシステムの不安定さを検 知 仕様・設計・品質 新たな機能への大規模な変更 変更者の複雑化 → プロジェクトに混乱要素発生

10 モジュール別変更状況 Module1 Module2 Module3 Module4 不安定なモジュールを検知 再設計・再利用の指 標(コスト予測)に 利用 単独変更者 → 再設計・再利用が 容易 変更規模・変更数が大きい → 複雑化 / 再設計要・ 変更者が少ないので容易 変更回数・変更者が多い → 再設計・再利用が困難

11 プロジェクト要員管理状況 メイン開発者 初期からの開発者で 限定機能への保守継続 途中からの追加要員 バグ修正・保守担当 プロジェクトの要員管理状況を把 握 変更者別累積変更ファイル数

12 要員別作業量と役割推定 変更者別作業量 更新数 追加行数 削除行数 変更ファイル数 メイン開発者 更新数が多い 追加行数が少ない → バグ修正者・保守者 更新数が少ない 追加行数が多い → 初期開発者 要員毎の作業状況を把握し, 要員の再配置などの対応に利用 作業量の著しい偏り

13 累積発生・残存障害数と 残存障害の平均滞留時間 時間 障害対応状況からリソー ス配分・品質の問題を検 知 数件の障害が解決されない → 重大な障害・追加要員が必要 新たな障害が発生 → 解決時間小・ 修正が容易な障害

14 障害発見工程と平均工数(人時) 発生障害のコスト予測 し, プロジェクトの遅延を 予測 基本設計の障害は 重大な遅延原因 早期発見による 遅延予防