自立と自律をキーワードに、ホームレスの就労と自立した生活を支援 NPO法人 福岡すまいの会 ■基礎データ:設立年 2002年(法人化2003年) 代表者 横溝 高廣 主たる事務所所在地 福岡市博多区博多駅東2-2-27椛村ビル501 主要事業・ホームレスの自立のための就労支援事業 ・ホームレスの自立のための生活支援事業 職員数 24人(うち常勤の職員数17人) 会員数 23人 財政規模 前年度決算(計上収益 128,435,259円、計上費用 117,158,304円) 今年度予算(計上収益 126,111,723円、計上費用 118,226,407円)
活動内容について ■概要:「自立と自律に向けて、きめ細やかに人と向き合う」 ホームレスが住居を手に入れ社会生活を営むことが、生命や健康の維持、年金の受給や就労など自立へ の第1歩だとする「ハウジングファースト」の理念のもと、就労支援・健康相談・金銭管理などの日常 生活支援等も含めて行うサポートホームを設立、運営。入居者を再び路上生活に戻らせないことを第一 に活動しています。また、2009年に福岡市が開所した「就労自立支援センター」の運営を受託し、専 門の相談員や指導員が、入所者の自立に向けた効果的な支援を行っています。 ■社会的背景・課題:ホームレス状態の方の居住支援、自立支援の場所の問題 ホームレス状態の方の精神障がい、発達障がいの問題 ホームレス状態を脱した人たちのアフターフォローの問題(高齢化、孤立化)等 ■具体的な取組み内容:①福岡市就労自立支援センター 場所:博多区博多駅前4丁目、対象者:住居を失った人(就労意欲のある人) ②アセスメントセンター(初期アセスメント事業) 場所:博多区博多駅東2丁目、対象:住居を失った人(すべて) ③グループホームソレイユ 場所:城南区別府3丁目、対象:元センター入所者をはじめとする発達障がい者 ④サポートルーム(余暇活動、見守り活動、遺品整理、住居管理) 場所:東区和白3丁目 対象者:住所を失ってしまった方、元センター入居者等 ⑤その他 ■期待する成果・目指す社会像:ホームレス状態からでも、住居や仕事を得られ、いつでも 相談ができる相手がいる社会になることによって、ホームレス状態の 人も、家や仕事がある人も、共に生きやすい社会にすること。
■就労自立支援センターの運営(福岡市より受託、2009年~) ■実施体制 福岡市:補助金の支出 NPO法人福岡すまいの会:センターの運営、専門相談員の配置 ■センターの概要 開所:2009年11月20日(金) 定員:50名 支援内容:ホームレスとなった方が原則半年の入居期間の間に仕事を見つけて自立するの を目指す。館内はセミナールーム、シャワー室や医務室、談話室等の設備があ り、支援相談員が在駐し、いつでも就労相談ができる。また、日常の食事の提 供に加えて、スーツや靴、履歴書、ハローワーク検索用のPCといった就職活動 に必要なものはすべて無料で利用可能となっている。 ポイント:2010年より設置の「アセスメントセンター」。一週間ほど滞在し、専門の相 談員が就労可能かどうか、障がいの有無などを判断し、就労支援にふさわしい 対象者に支援が提供できるように配慮。障がいが見つかった対象者について は、相応のサポートが受けられる団体につないでいる。 ■その他 昭和喫茶時間:毎月1回、東区和白で開催中 保留コーヒー、保留ランチのシステム導入。お悩み相談等。 行政との協働について
■ 福岡県就労自立支援センター長 安達 一徳 ■担当業務 センター内の統括、運営 ■活動理念 ・社会生活の継続が一番大切。 ・仕事は与えられるもの。居場所は作るもの。 ・努力は必要。無理をする必要はない。 ■この業界に入ったきっかけ、及び、”仕事”の場として、NPOを選択した理由 ・CDAというキャリアのプロになった時、「プロとは一番困難な現場で活躍する人」と思ったか ら。 ・法人に就労支援のプロが一人もいなかったから。 ・「仕事は乞われて就くのが一番」という一言。 ■いままでの印象的な出来事 ・孤立死(病死、自死等)の第一発見者になったこと。 ・「もう一度頑張ります!」の言葉を聞けること。 ■参加者へ一言 ・「協働」は「恋愛」と似ている。 ・きっかけは重要ではない。続けられるかどうか。 ・キーワードは「信頼」「尊敬」「思いやり」 福岡すまいの会 安達さんの紹介