12 Peace History Lectures

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12 Peace History Lectures 第十週: 国際連合と国連改革 The United Nations(UNO)and the Reform of the United Nations

Dumbarton Oaks 1944年8月21日から10月7日にかけて国際連合設立に向けた討議が、ワシントンDCのダンバートン・オークスで行われた。この議論には、アメリカ、ソヴィエト、イギリス、中国が参加した。  このダンバートン・オークスで「過渡期」という新しい概念が発表された。 つまりこれが国際機構(国連)が全容量状態まで発展する期間で、それに国連憲章の諸条項が執行、そして各国間に将来の平和が保証される。 August 21-October 7, 1944 - At Dumbarton Oaks, an estate in Washington DC (photo), the "Big Four" met with the main objective to create an organization that "would maintain international peace and security, by peaceful means, if possible, and economic sanctions and force if necessary; and to promote security by encouraging economic and social cooperation among nations." 2a

サンフランシスコ会議(正式には「国際機構に関する連合国会議」=United Nations Conference on International Organization)とは、1945年4月25日から6月26日にかけて、アメリカ合衆国のサンフランシスコで開かれ開催された会議である。 Art 24 2b 50 UN Plaza The Russian delegation at San Francisco US President Harry Truman signs the UN Charter

ハンス

その上、「軍備規制の方式を確立するため」 (国連憲章第26条)に、加盟国に非軍事化を許すものであるが、現在まで紙上の議論のみに止まっている。  けれども国連が描いてきた集団安全保障のシステムは、第二次世界大戦後60年以上たつが、効果をあらわしておらず、非軍事化と恒久平和は達成されていない。   国連憲章第 24条に基づき、加盟国は、「国際の平和及び(および)安全の維持(いじ)に関する主要(しゅよう)な責任(せきにん)を安全保障(ほしょう)理事会(りじかい)に負わせる」、とされ、その実現が求められている。 さらに、安全保障理事会に関する国連憲章第43条では、加盟国は、国連の行政部として効力のある警察権力を組織するという協定を締結するとされている。 その上、「軍備規制の方式を確立するため」 (国連憲章第26条)に、加盟国に非軍事化を許すものであるが、現在まで紙上の議論のみに止まっている。 戦争は、根絶されていない。 1-2

UN General Assembly UN Security Council 33  国連憲章に最も重要な条項、つまり第24条、26条、43条、そして106条があるか、これまで履行されていない。 第24条: 1. 国際連合の迅速且つ有効な行動を確保するために、国際連合加盟国は、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせるものとし、且つ、安全保障理事会がこの責任に基く義務を果すに当って加盟国に代って行動することに同意する。 第26条: 世界の人的及び経済的資源を軍備のために転用することを最も少くして国際の平和及び安全の確立及び維持を促進する目的で、安全保障理事会は、軍備規制の方式を確立するため国際連合加盟国に提出される計画を、第47条に掲げる軍事参謀委員会の援助を得て、作成する責任を負う。 第43条: 1. 国際の平和及び安全の維持に貢献するため、すべての国際連合加盟国は、安全保障理事会の要請に基き且つ1又は2以上の特別協定に従って、国際の平和及び安全の維持に必要な兵力、援助及び便益を安全保障理事会に利用させることを約束する。この便益には、通過の権利が含まれる。 … 3. この協定は、安全保障理事会と加盟国との間又は安全保障理事会と加盟国群との間に締結され、且つ、署名国によって各自の憲法上の手続に従って批准されなければならない。 第106条: 第43条に掲げる特別協定でそれによって安全保障理事会が第42条に基く責任の遂行を開始することができると認めるものが効力を生ずるまでの間、1943年10月30日にモスコーで署名された4国宣言の当事国及びフランスは、この宣言の第5項の規定に従って、国際の平和及び安全の維持のために必要な共同行動をこの機構に代ってとるために相互に及び必要に応じて他の国際連合加盟国と協議しなければならない。 33 UN General Assembly UN Security Council

安全保障理事会の改革とは別に、国連大会とな らんでNGOや市民活動家からなる「国民議会」制 定の動きがある。中には国際連合の平和を維持 するために世界機関の人民代表や(民主的)統 制を求めるNGOもある。このことは、国連憲章の 第7条(原則と付属機関)や第22条に条文をすこ し加えるだけで簡単に達成できると思われる。 第7条(第3章 機 関): 1. 国際連合の主要機関と して、総会、安全保障理事会、経済社会理事会、 信託統治理事会、国際司法裁判所及び事務局 を設ける。 2. 必要と認められる補助機関は、こ の憲章に従って設けることができる。 第22条: 総会は、その任務の遂行に必要と認め る補助機関を設けることができる。 人民の意思は、統治の権力を基礎とならなけれ ばならない。…(世界人権宣言第21条, 3.) UNITED NATIONS PEOPLES ASSEMBLY~ 国連の人々の国会 Aoki Shuzo 34

これらの規定に権威を与えるために、国会議員は、主権委譲と包括的な非軍事条約を締結することにより、安全保障理事会に権力を与え、機能するために、多くの要求される行為の規範の法案を通過させなければならない。 戦争をしている組織を除去し凌駕するための強化された世界的な権威を設立するという問題は、国会議員、NGO,学者、平和研究者や活動家により、その必要性が主張されている最も重要な1つの問題となるかもしれない。 国連では、それ自身の主権が無く、もし政府が国益にそぐわないと見ると、その解決策は、簡単に破棄されたり無視される。 基本的な仮定には、ほとんど世界的な協定がある。パグウォッシュ運動の出発点と特記されている、1955年のラッセルアインシュタインのマニュフェストの中で、次のように述べられている、「戦争の根絶は、国家主権の不快な制限を要求されるだろう」。 しかしながら、マニュフェストによれば、国家が、彼らの国家主権の制限に同意すれば、「我われが選べば、我われの前に幸福、知識、知恵の継続的な進展がある。その代わり、我われが争いを忘れることが出来ないのなら、死を選択することになるだろう」。 3-5+8 5 July 1955 press conference

その実現は、西側だけに限定されていない。故インド大統領で哲学者のサーヴェパリ・ラーダクリシュナン同様な考えを述べている。 「我われは、我われの主権の一部を放棄する必要がある、あらゆる不正を除去するために一緒に働かなければならない。国連は、権威ある世界平和の創造に向かっての第一歩なのである。それは、法律による規制を高める権力を得ないままである。 政治問題に対する軍事的解決は、良いところは何も無い。最終的には、その背後に、苦痛を残すことになるだろう。我われの前に広がっている挑戦は、生存、或いは消滅である、、、、しかしその生存するために我われは何をしているのだろうか。世界秩序のために、我われは、我われの国家主権の一部を放棄する用意があるだろうか。 我われは、平和的手段による交渉と解決するために、紛争や争議を仲裁させる準備は出来ているだろうか。平和的な変更が簡単に世界にもたらされる装置を準備しただろうか。それを持っていない限り、ただ単に議論だけをしても無駄である」。 明確な平和主義を持つインドだけでなく、隣国のパキスタンでも、同様な感情が、表現されていた。1952年の列国議会同盟の会議でも、パキスタンの外交官、アハメド・E.A.・ジェファーは次のように述べている。 「主権国家の弊害と平和維持におけるその無力さは、益々感じている、、、、。私の意見では、ついに世界連邦の核を形成する組織の計画と形成を始める時期は熟した、、、。この会議で議論された国家主権を制限する問題と関連付けて、国家間の現実の政治的、経済的協力の最も大きな障害の一つは、国家の主権であり、そして人類の苦難に対する解決策は、その主権を削減し制限することだということが、十分に明らかにされた」 。 Radhakrishnan Ahmed E.H. Jaffer 9-12

拒否権 vs. 一致(コンセンサス) 15-18 THE VETO POWER ~ 拒否権の行使 国連安全保障理事会の5常任理事国の拒否権の力は、一致の原則の反対側にある。一致は、国連憲章第7章の「軍事的」強制行動へのために要求されている。 私は、常任理事国を5つに維持することが重要であると信じている、なぜなら、創意の原則が、国連安全保障理事会が5以上の常任理事国の場合でないときにのみ機能するからである。不幸なことに拒否権は、政治のツールとなり信用されていない。しかし拒否権の行使は、冷戦時代米国と旧ソ連の軍事的衝突を回避するのに寄与してきた、私は、それは核抑止のポリシー以上のものだと信じている。 一致の原則は、核の力のため両者間に戦争することを殆ど不可能にしている。多数決により「平和を強化すること」は(国連憲章第7条)望ましくないだろう。 ある場合には、安全保障理事会は、その行為を決定した多数決に対して、4分の1か、むしろ人間性を主張するだけに終わる危険性(もし過半数の票)がある。その結果、2つの対抗する派閥に戦争が生じることとなるだろう。 事実としては、第2次世界大戦後の政治環境を 反映している常任理事国の地位は、決して永久で あることを意味しているのではない。 Security Council mural Ambassador Hisashi Owada

選考基準 Brazil India Japan しかし、安全保障理事会の5つの常任理事国の現在の構成は、平等の権利(第1条の2)、主権の平等(第2条の1)、そして「衡平な地理的分配」(第23条の1)の国連憲章の原則に規定された条件と調和していない。 (1) ヨーロッパが過大に代表を出している、(2) 南半球は全く代表者がいないことの事実に批判の焦点が正確にあてられている。これは、道徳的なだけでなく法的にも問題である。この不均衡は是正されるべきだというコンセンサスがある。 1947年の初期まで、欧州安全保障理事会の席は、アメリカ外交政策の目標とされていた。 選考基準 Brazil South Africa Indonesia India Japan 平和史 O 支援部隊 経済状態 戦略地政 人頭 金融貢献 政情の安定化 他のもの Criteria(選考基準): Peace history, Troops to UN, Economic conditions, Geostrategy, population, Financial contributions, Political conditions and others. Sanchi Stupa 19-21

 しかし、いくつかの国に強(つよ)く安全(あんぜん)保障(ほしょう)理事会(りじかい)の常任(じょうにん)理事(りじ)国のいくらでもの拡張(かくちょう)に反対(はんたい)した。  1992年1月にフランス大統領のフランソワ・ミッテランは、フランスが自国の核兵器ならびにその安全保障理事会の常任理事国のステータスを共有にすると提案しました。そして同一月31日にニューヨークでの「最初」の国連安全保障理事会首脳会議」で相補的な提案を発表した。それは 早急に配属できる保安隊の設立で、そしてそれをスタートするためにフランスが千人の兵隊を派遣する用意があると言いました。但し、ドイツは、自国が“単一欧州連合”の常任理事席の必要が強調しながらはほとんどなにもしなかった。  必要なグローバルなパラダイムシフトは、国連憲章の範囲内で行うことができます。熟練した外科医は、最低の労力で最大の結果を取得しようとするとし、切開の影響を受ける部分を削除したり、インプラントを作り、患者の治療に必要な最小限に抑えた。 Francisco Paolo Fulci Francois Mitterand 25+289+32

Ambassador Hisashi Owada delivers a statement at the Open-Ended Working Group on the Question of Equitable Representation on and Increase in the Membership of the Security Council (1996). 国連憲章はA地点からB地点に至るための青写真である。「A地点」とは消極的な、武力による平和という現在の状況であり、「B地点」とは積極的で非武力的な(武器のない)平和であって、全ての国家が自衛のためにのみ必要「最小限」にまで武装を縮小した状態である。(国連憲章36条)私たちは未だそのA地点からB地点にいたる「過渡期」にさえ至っていない。 (国連憲章106条参照)その目的に向かって、例えばドイツなど幾つかの国々は戦争全廃を謳(うた)う「9条擁護運動」を「支持」しなければならない。 (その目的に向かって、例えばドイツなど幾つかの国々は日本国憲法第9条を追い従って、国連安全保障理事会に権限を委譲しなければならない) 国連安保理に5つの常任理事国が置かれた主たる目的は、これは、 すでに軍備縮小に向かいと国際司法裁判所の基となったハーグ平和 会議(1899年と1907年)と多かれ少なかれ同様のものであるが、こ の「A地点」から「B地点」への安全な経路を保証するものである。このよ うな状況下では、常任理事国の持つ拒否権は、強制的なアクションが 合意に基づくものであることを保証するために重要かつ必要なものであ る。 37-38

A central feature of the Security Council Chamber is the oil canvas mural painted by the Norwegian artist Per Krogh. It depicts a phoenix rising from its ashes, as a symbol of the world being rebuilt after the Second World War. Above the dark sinister colours at the bottom different images in bright colours symbolizing the hope for a better future are depicted. Equality is symbolized by a group of people weighing out grain for all to share.